私の大好きな小説ベストスリーにはいる

最高級のエンターテイメント小説。


『百年法』 山田 宗樹

 

不老化処置を受けた国民は処置後百年を以て死ななければならない―国力増大を目的とした「百年法」が成立した日本に、最初の百年目が訪れようとしていた。処置を施され、外見は若いままの母親は「強制の死」の前夜、最愛の息子との別れを惜しみ、官僚は葛藤を胸に責務をこなし、政治家は思惑のため暗躍し、テロリストは力で理想の世界を目指す…。来るべき時代と翻弄される人間を描く、衝撃のエンターテインメント!




以下、ネタバレを含む個人的感想です。
不老不死となり、ずっと若いままで生きる世界は幸せですか?の一つの解がこの本にあると思います。


ヒトの停滞は成長衰退につながる。

死の喪失は生の喪失にほかならない。

とか

人間の行動原理を左右するのは記憶です。

とかはピンポイントで刺さりました。

死があるから今をイキイキ生きれるのかなあ、と。
個人的に、、、昔からとくに男性は30以上のかたが魅力的だったから、全員がほぼ20代の容姿の社会はつまんないだろうなあって思ったり。

ラストは震えました!

主人公仁科ケンの演説は今の現代日本のわたしたちに語りかけてるようです。

良い本を読むと、情熱と感動の余韻が体に残る。

「オススメの小説はない?」って聞かれたら、私はこの一冊をオススメします。