こんにちは。当ブログでは、「宇宙技術を活用して農業のIoT化を推進する」ことをテーマに、サービス内容や導入事例、開発の裏話などをお届けしていきます。
記念すべき第1回では、私たちがこのサービスを始めた背景と、どのような価値を提供できるのかをご紹介します。
農業の課題を、宇宙開発の技術で解決するという発想
「農業の現場はまだまだ人の手に頼っていることが多い」
多くの農業従事者の方と話す中で、私たちが何度も耳にした言葉です。
朝早くから畑に出て、環境を確認し、手間と時間をかけて管理をする。
これらは長年の経験と勘に支えられた素晴らしい技術ではありますが、反面、**「自由な時間がない」「作業の負担が大きい」**といった悩みにもつながっています。
私たちはもともと、宇宙開発分野で組込みシステムや通信制御、リモートセンシングなどを行ってきた技術者集団です。宇宙分野では、過酷な環境でも安定して動作する高信頼なシステム設計が求められます。その技術や発想を、地上の産業――特に現場で困っている人が多い農業に活かせるのではないか。そう考えたのが、このサービスを始めたきっかけでした。
なぜ「IoT」なのか? そして、なぜ「今」なのか?
IoT(Internet of Things)は、様々なモノをインターネットにつなげて情報を取得・分析・制御する技術です。
農業の分野では、以下のような形でIoTの導入が進んでいます:
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ハウスや圃場の温度・湿度・土壌水分の常時モニタリング
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気象予測と連動した灌水・換気の自動制御
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作物の生育状況を遠隔から確認
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異常検知や作業記録の自動化 など
これにより、作業の省力化・効率化が進むだけでなく、長時間労働や不規則な生活の見直しも期待できます。
「IoT」と聞くと、難しそうな印象を受ける方も多いかもしれません。ですが、技術の進化と通信インフラの普及によって、いまや低コストで小規模から始められる時代になっています。
私たちのサービスが提供する価値とは?
私たちのIoTソリューションは、ただ機器を売るものではありません。
農家さんの声に耳を傾け、**「何が困っているのか」「どんな生活を目指したいのか」**を一緒に考えるところから始まります。
▽ こんなお悩みに応えます
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「朝晩の見回りを自動化したい」
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「土壌が乾いているかどうか、スマホで知りたい」
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「急な出荷作業のために作業予定を調整したい」
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「離れた圃場の状況を事務所から確認したい」
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「導入したいけど、専門知識がなくて不安」
IoTの導入は、必ずしも大掛かりな設備投資を必要としません。
必要最小限のセンサと通信機器からスタートし、徐々に拡張することで、無理のないステップアップが可能です。
たとえば、こんな仕組みです(簡易システム図)
この図は、実際のIoT導入イメージの一例です。
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圃場に設置されたセンサが温度・湿度・土壌水分を測定
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ゲートウェイを通じてクラウドにデータ送信
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スマホやPCでいつでもどこでも状況を確認可能
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必要に応じて換気扇や灌水設備の自動制御も可能
すべてを人が行うのではなく、「見えないところを自動で」「必要なときにだけ確認する」ことで、作業効率が大幅に向上します。
ご相談・導入の流れもシンプルです
IoTと聞くと「難しそう」と感じられる方が多いため、導入のハードルを下げるべく、流れもできるだけシンプルにしています。
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まずはご相談:「困っていること」「こうしたい」を教えてください
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メッセージでやりとりしながら仕様を固めます
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簡単な仕様書とお見積りを提出(費用感も早い段階で共有)
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ご納得いただけたら製作スタート(最短2週間)
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納品後、不具合は無償対応。追加要望も柔軟に対応
難しい資料の準備は不要です。「温度をスマホで見たい」「雨の日に畑に行きたくない」といった日常の声が、私たちの出発点です。
働き方改革は農業にも必要だと思う
私たちがこのサービスを始めた大きな理由の一つが、「農業従事者の方がもっと自由な時間を持てるようにしたい」という思いです。
もちろん、農業は自然との対話であり、人の手が欠かせない仕事です。
しかしだからこそ、人でなくてもできる部分はIoTに任せて、人は人にしかできない仕事に集中するべきだと考えています。
休日をきちんと取ったり、趣味や家族との時間を確保したりすることは、持続可能な農業のためにも非常に重要です。
テクノロジーはそのための手段。決して難しいものではなく、使い方さえ整えば**「道具」として強い味方**になります。



