「否認」とは、

問題や事実そのものを認めないで
歪めてしまうことです。

強い不安に襲われたり
堪え難い不快を
感じるようなことから

心を守る心理的防衛機制の
ひとつと言われています。

否認は
本人の健康や自尊心、対人関係を
悪化させ、
周囲の心や自信、信頼も打ち砕く
ものですが

痛みに直面することを
避けるという
メリットもあります。

デメリットよりメリットのほうが
大きければ

私たちはそれを変えようとは
しないもの。

まして、否認は当人にとっては
無意識の動きなので

変えるどころか、そもそも、
本人にとっては「問題はない」
ことである場合が多いのです。

とはいえ、周囲の人間にして
みれば
困っていたり、変わってほしいと
望むもの。

また、当人にとっても
うすうすおかしいと思うとしても
どうにもならないものでも
あります。

現実に起きていることを認めると、

不快、不安、恐怖、恥などを
感じてしまうので

認めない心の働きが「否認」です。

ですので、

周囲の人々がそれを指摘すればするほど
ガードは固くなってしまいます。


周囲の人々は

たとえば

「痛いのなら病院に行けばいいし」

「不和なら話し合いをしたらいいのに」

と思うのですが

そして、それは間違いではないのですが、

否認している人にとっては、

現実に直面できない状態なので、

無理に直面させようとすると

混乱したり、圧倒されてしまうかもしれません。

ですので、否認をしているかたが

まず、気持ちが落ち着くように

サポートしてあげましょう。


そうすれば、

現実を検討することも可能になっていきます。