GW真っ盛り。
福岡に引っ越してから、月に一度は東京の友人たちが訪れてくれている。そして、このGWもひとり旅の友人が声をかけてくれて、日帰りの旅をすることになった。行き先は、佐賀県有田市の有田陶器市。大学時代に美術部で陶芸をやっていて、窯を作ったり窯元で合宿したりした思い出のある私としては、興味をそそられる。昔、家族で行った記憶があるようなないような。
普段ならGWや連休で混みそうな時に、混むとわかっている場所は避けるタイプだが、今回は、友人とゆっくりおしゃべりしながら陶器市を巡ることに魅力を感じた。
肝心の陶器に関しては、収納場所もないし、ミニマルな生活を目指している私としてはあくまでもウィンドウショッピングに徹することにした。JR佐世保線の上有田駅と有田駅の間、その線路沿いの大通りがショップと飲食の出店で埋め尽くされ、販売されている陶器の量は半端ない。これぞと思う掘り出し物に出会うのは中々難しいと思う。直感に頼って、ピンときたら即購入!というアプローチが良いかも。
日曜日だったけれど、予想したほど混んではおらず、メインストリートからそれると意外に静かでのどかな路地や空間があった。その中でも、Cafe de Aritaという陶器市の期間限定のカフェストリートに足を踏み入れた。一軒家の軒先やカフェトラックでこだわりのコーヒーや手作りのサンドイッチやスイーツを販売していた。通りにベンチやテーブルが置かれていて、ちょっと休憩するにはもってこい。知る人ぞ知る感じで人通りもまばら。
友人とゆっくりコーヒーを飲み、四方山話に花を咲かせながら、柔らかい陽当たりと心地よいそよ風に包まれた至福のひと時を味わうことができた。
この季節、新緑の樹々が茂る山々に囲まれ、街中をいくつかの小川が流れている有田の街。数多くの建物が伝統的建造物に指定されている懐かしい雰囲気の街並み。陶器市の時期でなくても、のんびりと流れる時を楽しみに訪れたいと思わせる。
そして、おまけは陶山神社(通称とうざんじんじゃ、正式名すえやまじんじゃ)。磁器でできた鳥居がある神社。一般に焼き物の神様として知られているらしい。小高い丘の上にあって、街が見下ろせる気持ちの良い不思議な空間だった。




