【八王子市】台町浅間神社(2) | ぼっちあるき

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歩きながら考えてみた

台町浅間神社に来ています。

 

 

小高い丘に建つ本殿へ登りたいんですけど、何処から入れるのか分からず、周囲をグルグル回っています。本殿と拝殿を繋ぐ幣殿に当たる部分が階段になっているので、登れそうな気がするんですよねぇ。

 

 

あ、ここに鳥居がありますね。人が通れるくらいの隙間もあるし、入ってもいいのかな。もう入る気満々だけど。

 

 

せまっ!でもこの階段の造りは、参拝OKな感じですね。行かせて頂きます。

 

 

本殿の中は石祠でした。厨子の中にはお神札が納められており、黄金の紙垂が立てられています。紙垂は邪悪なものを追い払うものですが、このシグザグな形には意味があります。勘のいい方はお分かりかもしれませんが、この形は雷を模しています。

 

雷が恐れられていたのは、天神様の話が有名ですね。藤原時平の讒言によって冤罪で大宰府へ流され、最期は餓死に至った菅原道真。その後清涼殿(当時の御所)が落雷に見舞われ、相次ぐ貴族の不審死もあって、道真の祟りを鎮めるために北野天満宮に祀られています。

 

道真と平将門と崇徳天皇は日本三大怨霊とされていますが、当人達からすれば怨霊なんて不名誉な呼ばれ方な訳で、それだけ生前に多くの人が嫉妬していた裏返しとも言えます。いわゆる身に覚えのある人が数多くいたってことなんでしょうね。

 

ちなみに雷のことを稲妻と言ったりしますが、これは雷が多いと豊作になる年が多かったことに由来します。雷神(天神)とは直接関係のない言葉ではありますが、豊作は道真の賜物とも解釈できますね。

 

 

祠の隣には八王子富士がありました。条件が良ければ、八王子から富士山の頂上付近を見ることが出来ます。噴火を鎮める為に、国家事業として浅間神社に祀られた浅間大神。その霊峰を直接見ることが可能な地域の人にとっては、富士山の噴火は神の怒りと感じたことでしょう。その恐怖は、雷の比ではなかったと思います。

 

 

本殿から見た拝殿です。このショットは貴重なのです。まず普通は本殿に上がることが出来ないし、本殿が高い所にある神社も限られているからです。強風に煽られつつ、なんか凄く得した気分になりました。

 

次回は富士森公園の南にある萬福寺を訪ねます。それではまた!