【文京区】澤蔵司稲荷 | ぼっちあるき

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善光寺坂を上っていると、足元に「あさがお、ほおずき市」と記されたタイルがありました。あさがお市は伝通院、ほおずき市は源覚寺にて、7月に開催されています。

 

 

坂の名前にもなっている善光寺。伝通院の塔頭(たっちゅう)として建てられました。塔頭とは、禅宗寺院において、亡くなった祖師や高僧を慕って建てられる、塔や庵などの小院のことです。

 

 

善光寺坂の途中にある慈眼院。こちらも伝通院の塔頭で、澤蔵司(たくぞうす)稲荷の別当寺でもあります。

 

 

境内にある澤蔵司稲荷。窪地にあり、ここに狐が住んでいたと伝えられています。

 

澤蔵司は、伝通院の覚山上人が京都から江戸に戻る途上で出逢った、僧侶の名前です。非凡な才を持った若き僧で、僅か3年で浄土宗の奥義を極め、和尚の夢枕に立って稲荷建立を請願し、暁の雲に隠れたそうです。

 

 

一説には、寝ている時に尻尾が出ていたとか、門前の萬盛で蕎麦を食した代金に葉っぱが混ざっていて、正体がバレていなくなったとも伝わっています。澤蔵司の正体は、蕎麦好きの狐だったということです。

 

ちなみに稲荷蕎麦萬盛は、伝通院の近くで今も営業しています。店主は今も、初茹での蕎麦を澤蔵司稲荷に奉納しているそうです。

 

 

大黒様。

 

 

これは何だろう?トーテンポールのような面立ちですね。

 

 

寺を出て、すぐに目に入った看板です。インバウンドが激増した影響でしょうか。文化の違いは、「越えられない壁」であり、「郷に入っては郷に従え」という文化の無い国には、注意喚起するしか方法はありません。

 

 

善光寺坂の途中にある、樹齢400年のムクノキ。澤蔵司稲荷の御神木で、高さは23mあったそうです。戦災で焼けて13mになってしまいましたが、今も生長を続けています。

 

次回は伝通院を訪れます。それではまた!