Karenさんのcare and sharehttp://happykaren.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-5f47.html )より、昨日の記事の続きです。



花  花  花


ひとつ前のエントリーで、英語の記事を翻訳しましたが、日本語では、遺族をどうサポートするかついての記事は、なかなか見つけられませんでした。

ネット記事としては貴重な、
死別の悲しみとケア:1 http://www.asahi.com/edu/university/kougi/TKY200805100072.html は、少しでも多くの方の目に触れ、遺族の心境について、広く知ってもらえたらなと思います。

もちろん、遺族自らが、悲しみとどうつきあっていくか、模索しなくてはなりません。
再び生きていこうとするのは、本人にしかできないのですから。

けれど、悲しくて、どう進んでいいかわからないときに、手を差し伸べてもらえたら、心にぽっと、明かりが灯ります。
想ってくれる人がいると感じられたら、終わりのないような苦しい日々を、一歩ずつ、歩いていく勇気がもらえます。

今日は、私の体験から思ったことを、具体的にまとめてみました。


うれしかったこと、助けられたこと
□ただ、話を聴いてくれた。自宅で。電話で。

□亡くなった直後、代わりに買い物に行って、必要なものを買ってきてくれた。
 出かける気力も体力もなかったので、とても助かった。

□きれいなお花とお菓子を持って、お参りに来ていただいた。
 このお花は、「できあがったら、お母様のイメージでした」。
 水色が好きだった母を思い出す色合いで、とてもうれしかった。
 来ていただくときは、食事よりお茶が、準備と片付けが簡単で、正直ありがたい。

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□心のこもったお手紙、お葉書、メールをいただいた。

□お茶や、食事に誘ってくれた。
 私の無理のない範囲で、日にちや場所を考えてくれた。

□お花を贈っていただいた。これは、アメリカから。
 「明るい春の花で、家族が癒されるように」。とても癒された。

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□「無理しないで。家事も、完璧を目指そうなんて思わなくていいよ」と、言ってくれた。

□夕ごはんの献立が「全く」思い浮かばないとき、アイデアをくれた。
 思考力、判断力が落ちるので、そういうことが「とても」助かる。

□「Karenさんのことを想っている人がいると伝えたくて」と、私が好きなもの、かわいいものをたくさん送ってくれた。
 離れていても、気持ちがよーく伝わってきた。




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言われて悲しかったこと

□「Karenちゃんのお母さんは、○歳だったから、まだいいほうだよ。 ○○のお母さんなんて、○歳だったんだよ」
 
□「(親との別れは)いつかは誰もが経験すること」

□「がんばって」

□治療方針、病院の選択について。責められたように感じる。
 一番救いたい、亡くなってほしくないと思っていたのは、家族。

□今後について、ああしろ、こうしろと、偉そうにアドバイスする。


これから、家族とお別れをした人に、したいと思っていること

□話を聴く。私の経験を話したとしても、押しつけないようにする。

□買い物を申し出る。亡くなる前後は、特に助かる。

□お花を贈る。ほんとうに癒される。お悔やみの気持ちが伝わってくる。

□読んで、とても救われた本を贈る。
 「読みたいときに、読んでね。パラパラとめくるだけでも」と言って。
 でも、長い文章を読む気力がないかもしれないので、気をつける。
   
□遺族を悲しませる言葉について、できるだけ多くの人に知ってほしい。
 そのために、周りの人に、ブログでも、経験したことを話す。

□親御さんがおいくつであっても、「大往生でしたね」
 「長生きで、よかったですね。うちの母は、○歳でしたから・・・」と言わない。
 歌手の細川たかしさんも、お父様が99歳で亡くなられて、
 「おふくろが逝って、おやじもいなくなった」と、ボロボロ泣いておられた。
 いくつになっても、お別れは悲しいもの。


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 花  花  花


嬉しかったこととそうでなかったことはKarenさんの記事に殆ど網羅されていますが少しだけ追加します。


*花*嬉しかったこと

・私の父は充分高齢でしたが、「まだ若いのに、(逝くのが)早かったよね」と云ってもらえたこと。

これは意外に何人もの方からいただいたお言葉です。

心に染み入るように嬉しさを感じました。

自分では、「もう高齢だから仕方なかった」と自分に云い聞かせるようにしていた為、こんな風に慰められてとても驚いたけど、本当に嬉しかったのです。


・自分の知人には父の亡くなったことは連絡しなかったにも関わらず、葬儀に参列してくれた友人たちがいたこと。

ちゃんと私を気にかけてくれているんだと胸が温かくなりました。


・父の死後の手続きで役所や企業やいろいろなところに電話をしました。

その際、きちんとお悔やみの言葉をくださる方とそうでない方がいらっしゃいます。

仕事で人の死は当たり前、という感覚の方もあるだろうけど、やはり遺族としてはお悔やみをいただくと嬉しいものです。

その中で一番いいなと思えたのが、

「どうぞお力落としのありませんように」でした。

その電話のお相手の女性の声質や口調の穏かさのせいかもしれませんが、とても印象に残って救われた気持ちにもなったのです。


・よく覚えていないのですが、結構長い間(2~3週間?)食事を作るのがとても面倒で外食が続きました。

そんな中、食事の差し入れをしていただくと小躍りしたい位にありがたかったです。



namida☆☆悲しかったこと

・父の死の翌晩に、「今のうちに泣いておいた方がいいよ」と云われたこと。

葬儀の手続きやなんやかやで大忙しだったので悲しむ暇もなく、それでも合間合間に少しずつ泣いていたような時に、この発言で何故か傷付きました。

これはもしかしたら私だけの感じ方かも・・・?



花  花  花



昨日も少し触れましたが、これらのことは自分で体験して初めてわかったことです。

大切な人を亡くして途方に暮れている人に対してどうしていいのかわからなかったことが、私にもあります。

でも、父の死を通してそのやり切れない悲しみや想いなどがやっとわかりました。
だから、これからは同じ境遇の誰かがいたら、今までよりはマシな対応ができると思います。


どうか、皆さんも悲しみの渦中にある誰かの為に、Karenさんや私の体験を思い出してくださることを願います。