汗ばむくらいの陽気の今日、職場に向かう道すがら、藤の花が咲いていました。

 今年は四月半ばになってもなお、ところどころで桜が咲いていますが、いよいよ風薫る季節ですね。

 

 

 

 

 先日犬山市に行ったとき、「日本庭園 有楽苑」にある如庵(じょあん)を見てきました。

 如庵は、織田信長の弟である織田有楽斎が、京都の建仁寺の塔頭・正伝院が再興された際に建造した茶室で、京都にある待庵(たいあん)、密庵(みったん)とあわせて、「国宝茶席三名席」と呼ばれています。

 

 

 

 

 

 

 

 犬山市に行くことが決まったときから如庵を見る時間がとれることを願い、たまたまサントリー美術館で開催されていた「四百年遠忌記念特別展 大名茶人 織田有楽斎」にも足を運び、如庵に関する展示を見て臨んだ今回の犬山。

 特別見学会を除き内部非公開なので、中を見学することはできませんでしたが、念願だった如庵を外から見ただけで十分満足できました。

 

 その如庵の内部、再現されたものとはいえ、身近なところで見学でき、しかも私自身これまで何度も見たことがある、と気づいたのは、帰京してからのこと。

 

 如庵は、明治時代に三井総領家(北家)の手に渡り、東京、次いで神奈川県に移築されたのち、昭和45年に名古屋鉄道の手に渡って現在に至ります。

 この三井家と縁ある如庵を可能な限り忠実に再現した展示ケースが、東京・日本橋の三井記念美術館にあり、そのケース内に展示された茶道具をこれまで何度も見てきた私。。。今更ながら「そうか!あれ如庵だったんだ!!ガーン」と再認識しました。

 見ているようで何も見ていなかったんだなあ。

 今度三井記念美術館に行ったとき、あらためてしっかり見てこようと思っています。