天官賜福の新版(2023年5月発売)の、改編されている箇所その④です。今回は過去編の部分です。

・旧版では、悦神武者に扮した謝憐が、演出で少し遅れて華麗に登場するという設定でしたが、新版では与君山で鬼退治をしていたために、遅れて登場する設定になっていました。そのため、前日に慕情が国師に報告した、してないのやりとりがなくなっています。

 

・謝憐が両親に結婚を急かされる描写もありました。悦神武者に扮した祭天遊の時に、名家のお嬢様一同を呼び寄せて、謝憐に妃候補を選ぶように言いますが、謝憐は修行に邁進したいからと言い、逃げます。

 

せめて会うだけでも、と言われますが、自分が修行している“道”は結婚もできないし、一度会って断るより、最初から会わない方が良いと言います。(ちなみにこの中に剣蘭も含まれていました。“活発なお嬢さんが好みなら剣蘭”という描写があるので、剣蘭は活発な女性だったようです。)

 

・物語が整理されています。謝憐の耳飾りが無くなったことが分かり、風信と慕情が口論になり、慕情が飛び出し、それを探すために山を降りようとしたら戚容が金ピカの馬車で待っていて、謝憐をめちゃくちゃな走りで送り、馬車を降りて慕情の家を探している間に、戚容が麻袋で子供を引っ張るという流れになっています。

旧版で散乱していた情報が、全部一本に繋げられて、だいぶコンパクトになった感じがします。

 

・紅い耳飾りが片方無くなった時、風信の言葉で慕情が自分が疑われていると思い、拗ねる場面があったと思います。謝憐が昔、皇極殿で修行を始めた時に、両親が送ってくれた金箔が一枚足りなかったことがあり、実は慕情が持っていて、慕情のためにそれを隠したエピソードがありました。

旧版では風信に気付かれて謝憐は風信にそのことを話しましたが、新版では風信にその話はしていません。慕情の他言しないでほしいという約束を謝憐が最後まで守ったことになっています。

 

・慕情がさくらんぼを摘み取って母親に持って行こうとする時に、他の人達に色々言われて謝憐が助けるくだり、そして風信が戚容の腕を折るくだり、それを国王に知られて、風信が罰として腕を折ることになったくだりも無くなっています。

 

・子供の花城が麻袋で引きずられた後、侍医に診てもらうくだりが、新版では慕情も多少手当の心得があり、慕情が手当するという設定に変わっていました。そして、そこで子供から帰るところがないと聞いて、そのまま牛車で皇極観まで連れて行く流れになっています。

 

・泣いている紅紅児をあやすために、謝憐がやっとのことで見つけ出して握らせたのが不倒翁のおもちゃでした。花城が人を不倒翁に変えるルーツがここに付け足されています。

 

・謝憐が法力を消耗しながらせっせと雨を運んで、旱ばつ地域に雨を降らせる話は新版でもありますが、雨師から法器を借りに行く話はなくなっています。

 

・謝憐の妃候補に''小蛍公主''という女性がいたことが付け足されています。両親が二人を会わせる段取りを組んだものの、謝憐は結婚するつもりはなかったので、行かない旨を彼女に伝言してもらって、そのまま逃げたことがありました。どういうわけか、その女性は一晩待っていたそうです。そのせいで、名家の令嬢なのに、度々他の人から嘲笑されるようになってしまったたため、謝憐はこの女性に対しては申し訳ない気持ちを持っていた、という描写です。

 

謝憐が飛昇してからも、この女性は一度も謝憐の神像を真正面から見ることなく、世界で唯一“太子殿下を拝まない女性''と言われたそうです。そして、この女性が、温柔郷に向かうときに登場します。

 

旧版では戚容が連れ去られて、それを追うために謝憐が温柔郷の毒に侵されたことになっていました。新版では戚容の他にも、この女性や他の貴族達も数人連れ去られています。

 

そして、謝憐が“小蛍公主''を見つけた時、スカートの裾が破けていたので、腕を伸ばして破けているところを目立たなくしようとした時に平手打ちされます。小蛍公主も、平手打ちした相手が謝憐だとわかると、目に涙をためながら呆然とします。

 

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過去編も足されたり、省かれたり、繋げられてコンパクトになったり。情報が整理されて、とても読みやすくなっている印象です。

 

 

余談です。

花城は素敵すぎて、アニメの花城も素敵だし、花城のイラストも沢山の方が描いていて、素敵なもので溢れていて、本当に幸せなのですが、その中でも“私の一番大好きな花城”をご紹介したいと思います

 

素敵すぎませんか??

私の中では、花城の本来の姿といえばこれ、と思うぐらい、この花城が大好きですおやすみ

色っぽいし、どことなく影があるし、異国の血が入ってる雰囲気もあり、ワイルドな感じが堪りませんラブ謝憐が直視できず、タジタジになるのがわかる気がします。もうほんと、毎日この花城を愛でています飛び出すハート

 

どうしてもどうしても紹介したくて、緊張しながら埋め込みの許可を頂きましたおやすみ