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『mid90s ミッドナインティーズ』という映画を観てきた。帰宅したばかりだ。ファミマで買ったスモークタンをつまみ、ビールを引っ掛けながらこのボロイPCを開いた。起動が遅くて嫌になる。ブラウザが安定した頃には350缶はとっくに空になっていた。

この映画の時代背景は、題名の通り90年代中頃。場所はLA?カリフォルニアのどこか?よく分からん。ハリウッドでどうとか言ってたからその辺だろう。主人公は10代前半の少年スティービー。思春期が最高潮に向かいとにかく興味深々な年頃だ。

真っ先に憧れるのは実の兄貴。僕もそうだったからよく分かる。兄貴ってのは年上世代への最短距離のゲートウェイだ。だがスティービーはほどなくして、ストリートの不良スケーター達に心を鷲掴みにされる。彼らがたむろするスケートショップに足を踏み入れるところからストーリーは紡がれていく。

さて、僕は映画レビュワーではないので詳細は他のや公式サイトに任せる。酔いにまかせて好きに喋りたい。

僕は1978年産まれ。この映画の背景である90年代中頃はまさに青春の真っただ中。1995年、僕は17歳。登場人物たちと同世代だった。当時はインターネットなんて無かった。SNSもYoutubeも無かった。情報を手に入れるためにはテレビ・ラジオ・雑誌くらいしかなかった。じゃあメディアでも取り上げられないストリートカルチャーを知りたかったらどうするって??主人公のスティービーのように勇気を出してストリートに足を運ぶしかなかった。

この違いが分かるだろうか?当時と現代じゃ憧れと情報への飢餓感が違う。SNSは無い。知りたくても知れない。飢えを満たすためには、現場に見に行くこと、会いに行くことだった。相手の人柄の事前調査なんてできないままに、いきなりリアルの付き合いが始まる。それは憧れの世界が爆発的に拡がる瞬間でもあり、将来的なしがらみが発生する瞬間でもあった。

もし舞台が現代だったなら、ファックシット(主人公が憧れる先輩)のSNSを覗いて、彼が酒とドラッグとパーティでSEXすることに夢中な奴だということは分かっただろう。会ってしまう前に「こいつはねーな」という判断もできた。でもリアルで会ってあだ名で呼んでくれて仲良くしてくれちゃったら…ドンギマリで車に乗れって言われても断れないんだよ。

ってところまでを下書きに保存してから、数ヶ月経った。映画を観た直後の熱はすっかり冷め、白湯になってとっくに蒸発した。現実の流れの中で泳いだり抗ったりしながら、いま2021年の仕事始めをしている。

90年代は自分で扉を開ける快感があった。思い切って一歩目を踏み出した奴に大きなアドバンテージがあった。一気に世界が広がる楽しさ。そんな奴らに対する尊敬の眼差し。スクリーンの前で過半数以上を占めていた現在進行形の若者たちがこの映画を観てどう感じたかは分からないけれど、中年の同士たちよ、懐かしんでいる場合じゃない。扉を開こう。一歩目を踏み出そう。ネットじゃなくリアルでさ。

人は変わる。でもそれは成長とイコールではない。このブログを久しぶりに覗いて感じた。過去の自分と対面し、成長の無さにトホホとなる。迷いが無くなる日なんて来るのだろうか。不安が無くなる日なんて来るのだろうか。型破りで破天荒な強キャラ感がパない男が現れて「ハハ!それは死ぬ時さ。」なんて言っている。僕の頭の左上の方で。それはそうだけどさ。でもね、ちょっとくらい足を止めて空を見上げたいわけよ。山に落ちる雲の影に心を躍らせてニヤけたいわけよ。僕の心のど真ん中にいる男は、そんな風にぼやいている。

 

瞬間を楽しむ一方で、叫びたくなる瞬間が頻繁に訪れる日々。息子はどんな大人になるんだろう?僕の願いは、ただただ息子らしく生きて欲しいってだけ。じゃあ自分は?自分はどうなの?そうだな、しんどさも楽しさも幸せを感じる瞬間も…まあまあ自分らしい気がする。100点満点には程遠いけれど、まんざらでもない。笑って、もがいて、明日も一歩を踏み出そう。泥だらけの靴は重いけど、自分の足で進むのは悪くない。

パソコンにはデフラグとかディスククリーンアップってのがある。僕の脳ミソと感情にもソレをやりたい。ジジジジ。古ぼけたハードディスクがいっぱいいっぱいになりながら整理を始める。ソレをやりたい。

 

今年で42歳(後厄。早く終ってくれ)。この歳になっても自分を上手に扱うことが出来ない。どうすれば上手く走るんだ。あっちにぶつかり、こっちで道草を食い、見えている水溜りを避けようともしない。最高速度は落ち、走れる距離は短くなっているのに。

 

ブッダによると、人生は辛いものらしい。でも辛さがあるから、喜びを知れるとも言っている。本当にそのとおりだ。幸いそれは分かる。あちこちぶつけているのも無駄ではないみたいだ。