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国立民族学博物館教授の西尾哲夫氏は「アラビアンナイト」を「女嫌いの文学」と呼ぶことがあるという。それは一体なぜなのだろうか。アラビアンナイトは「子ども向けのファンタジー」と「成人向けのエロチックな文学」という両極の顔を持っています。しかし本来的にいえば、アラビアンナイトは子ども向けの本ではありません。なぜならば、そもそもこの物語は、「王様がお妃の不義を知って女性不信に陥った」「二度と同じ思いを味わいたくないため生娘とだけ交わり、用が済むと殺すようになった」「そのせいで都に生娘がいなくなった」というシチュエーションで始まるからです。こんな児童文学はやはりありえないでしょう。にもかかわらずそれが成り立っているのは、枠物語の部分を省略したうえで、エロチックな要素のない物語だけを選んでいるためです。モンクレール 2014 秋冬 レディース
世界の文学史を見渡すと、女性の悪知恵を扱った一連の系譜があり、インドの『鸚鵡七十話』や、インドまたはペルシャに起源を持つとされるラテン語の「七賢人物語」、また、北アフリカにはアラビアンナイトとたいへんよく似た枠物語を持つ「百一夜」という物語があります。
世界中の人々を魅了してやまない。その原形ができたのは9世紀ころとされ、日本で言えば平安時代にあたる。現代における根強い人気に鑑みれば、アラビアンナイトは当時から絶えず読み継がれてきたように思われるが、18世紀にあるフランス人によって見出されるまでは、中東でもそれほどポピュラーな作品ではなかったという。国立民族学博物館教授の西尾哲夫氏に、このアラビアンナイトの再発見者について解説していただいた。ガランは、アラビアンナイトより先に、それとは別にどこかで入手した「シンドバード航海記」の写本の翻訳にとりかかります。そうです。「アラビアンナイト」と「シンドバード航海記」は別個の本だったのです。当初ガランはおのおのを独立した翻訳本として出そうとしていたようですが、「シンドバード航海記」の翻訳後に、どういう経緯かはわかりませんが、この物語は「アラビアンナイト」という長大な物語集の一部だと信じるようになり、アラビアンナイトの翻訳にとりかかると、「シンドバード」をその一部に組み込んでしまいました。