近年、がん治療の進化は、目覚ましいものがあります。
次から次へと新しい治験の情報が出てきており、
実用化された新薬も少なくありません。
一方で、その新薬の副作用についてですが、
皆さん、相当辛いようですし、
止むを得ず、その副作用に耐えているというのが現状のように思います。
私も、前から感じていますが、
日本のがん治療は、まだまだ根治治療、
つまり、外科手術が主流であり、
抗がん剤を専門に扱う腫瘍内科は、
まだ病院によっては設置されていなかったり、
あったとしても、人員はまだまだ少ないように思います。
この記事によれば、アメリカの腫瘍内科医は日本の10倍以上であり、
自分の近くの住むところでも、相談できるようになりつつあるそうで、
また、副作用も細かく対応されていて、
ちょっと羨ましい環境です。
この違いは、やはり、アメリカでは、本当に多くの治験をやっていて、
新しい薬、新しい治療が次々に誕生している背景があるからなのでしょう。
ただ、外科的な治療が悪いとも思ってはおらず、
昔と違って、内視鏡による手術は侵襲性が大きく低下しており、
病状によっては、抗がん剤よりも有効なこともあると思います。
しかしながら、遠隔転移などのステージ4になると、
外科的治療はなかなか望めませんし、
この状況の打開となると、どうしても抗がん剤になり、
副作用のコントロールがとても重要になってきています。
にもかかわらず、それを対応する専門医が少ない現状は、
大きな課題ですし、人材を育てるのも時間がかかります。
外科医の重要性は変わりませんが、
腫瘍内科医の重要性も認めて、
身近に抗がん剤などの腫瘍内科医が近所にいる
そんな環境整備を行ってもらいたいものです。