古今東西、
関東と関西では、同じ料理でも、
調理法が違うものがあります。
例えば、鰻の蒲焼。
関東は、背開きにし蒸し焼き。
関西は、腹開きにし焼きのみ。
私は九州の出身なので、
やはり、関西の調理法の方が食べ慣れています。
しかし、鰻の蒲焼に関しては、
今では関東風の方が好みですね。
鰻に似た食材として、穴子があります。
穴子の調理法も、関東と関西では異なり、
関東では、煮穴子、天ぷらに。
関西では、蒲焼か白焼き。
穴子に関しては、
思い入れがあり、
私が小さい頃、
父親の仕事は営業畑のため、接待が多く、
贔屓の寿司屋から、
穴子の蒲焼の握りをお土産として、
しばしば家に持って帰ってくれて、
この穴子の表面がカリッとしているのに、中がフワッとしていて、
トロミのある程よい甘辛いタレとよく合い、
実にこれが美味くて、本当に楽しみでした。
こうした思い入れもあって、
穴子に関しては、
やはり、焼きのみの蒲焼が好みなのですが、
関東にいると、どうしてもどの店も煮穴子が一般的で、
焼きのみの蒲焼の穴子を出してくれる店が少ないんです。
でっ、コロナ禍からはじめた散歩を通じて、
比較的近くに蒲焼を出す店も同時に探していたのですが、
ようやく西浅草で見つけることができたのです。
穴子の某寿司
店のご主人は、京都で修行され、開業されたとのこと。
見てのとおり、肉厚の穴子を蒲焼にしています。
表面のパリっと感、香ばしさがたまらない。
また、甘がらい味付けは、控えめなものの、
フワッとした穴子の身の旨味がダイレクトに伝わり、
そして、やや硬めのシャリは口の中でホロホロと解け、
その酸味が口直しをしてくれる。
実に美味し
探していた味、正にこれですよ、これっ
芋吸
とろみの強いジャガイモのすり流しである芋吸は、
出汁の効いた優しい味で、
穴子棒すしとの相性は抜群。
こちらも訪れたら、必ずいただきたい一品
さて、タイトルのヨーロッパと、
何の関係があるのか、
分からないことと思います。
画像に店名があるのですが、
468
そうです、468(ヨーロッパ)です。
ご主人が洒落でつけたそうです。
ちなみに、箸袋にも見たことのない
不思議な漢字が記載されています。
よくみると、こちらも468をもじったようで、
ご主人が創作されたそうです。
非常に気さくでユニークな
ご主人との会話も楽しく、
新しい贔屓の店ができました