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灰色の海と灰色の空が広がる寒村で、ある厳格で堅苦しい宗派の人々が敬虔に暮らしている。
人々は時とともに怒りっぽく気難しくなり、暗く重苦しいぎすぎすした生活を送っていた。
そんなある日、フランス人の召使いのバベットが村の人々を招待して晩餐会を開く。
メニューは海がめのスープ、キャビアのドミドフ風、フォアグラとトリュフのソースをかけたうずらのパイ、ヴーヴ・クリコ 1860 年、イチジクとラム酒とレーズン入りのスポンジケーキ、チーズ、フルーツ、コーヒー。
確か「観終わったあとに三ツ星レストランに駆け込みたくなる」みたいな宣伝文句があったような気がするのですが、観てるぶんにはまずそうでした。
あまりにも馴染みの無い品々のせいでしょうか。
最初は村人たちも恐れおののいて、「なるべく味を感じないように振る舞おう」とか相談しています。
でもそのまずそうな品々を砂を噛むようにして食べる人たちが、晩餐会の料理の美味しさに次第に夢中になっていくのが分かるのです。
学生時代、日々鬱々と過ごしていた私は、ある日久しぶりに友人達と居酒屋で夜中まで飲んだり食べたり喋ったりして過ごし、真夜中をすぎた頃に突然「なんかこれバベットの晩餐会に似てるわ!」と思った記憶があります。
居酒屋の薄暗い、黄色い光のなかで微睡んでいるような人影が、この映画の幸福なイメージと重なったのかもしれません。
鳥なんこつや水っぽいビールや乾きかけの生野菜ですら幸せを感じるのですから、極上の料理の前に集った人々の幸福といったら、それはもう気が遠くなるほど幸福なのに違いないわけです。
ていうかDVDの価格にビックリしました。70,000円?!廃盤になってるから??
「美味しんぼ」全巻買っても52,931円ですよ?!
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