Troy | 日々是自適

Troy

トロイア戦争はギリシャ神話後半のエピソードです。

読むのが面倒な方は↓ブラピのこちらで。

トロイ 特別版 〈2枚組〉 [DVD]

ムスコもこれで予習してから連れて行きました。


この映画で使用された木馬はトルコに寄付され

チャナッカレ市内の広場に飾られているそうです。

それは見にいけませんでした、残念。


さて、トロイ遺跡といえばハインリッヒ・シュリーマンです。

古代への情熱―シュリーマン自伝 (新潮文庫)/シュリーマン

ホメロスの叙事詩「イリアス」に登場するトロイア戦争。

伝説上の都市だと信じられてたトロイ。

しかし、シュリーマンはその神話が歴史書であると確信し

私財をなげうって発掘を続け遺跡を発見した。

子供の頃から信じ続けていた夢を見つけたシュリーマン。


これが私の知っていたシュリーマンとトロイの美談です。

彼は素晴らしい考古学者だと思っていました。


しかし、真実は違うようで…


実はシュリーマンは商才に長けた実業家であり

考古学は富を築いた30代後半から勉強しただけの素人でした。


学問のために発掘したわけではなく宝が目当て。

もちろん遺跡の調査や保存・復元なんておかまいなしで

ショベルカーのようなものでガガガッっと掘り進んだようです。


発掘された8千点の財宝は故郷のドイツに持ち帰り

宝飾品を妻にプレゼントしてしまうという暴挙に出るのです。

きらきらに着飾っている妻の画像も残されています。

発掘品に加工を施し、売りさばこうとした疑惑もあります。


彼の死後、財宝の一部はベルリン博物館に寄贈されるものの

第二次世界大戦でソ連に持ち去られてしまいます。

さらに、ソ連崩壊後はほとんどが行方不明に…。


結果、トルコには掘り荒らされた跡地だけが残され

イスタンブールの考古学博物館に展示されているのはほんの一部。


シュリーマンはトルコの歴史を謎解く開拓者であり

ギリシャ神話と歴史を結びつける功績者となった。

しかし、遺跡の破壊者で財宝の盗掘者でもある。


トルコ国内では微妙な立場の人物なのでしょう。


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破壊と建築を繰り返し、第Ⅰ~Ⅸ市時代に分別される都市部


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観光用に公開されている城壁やアテネ宮殿跡


真の考古学者と学生の手によって発掘・復元されているものの

考古学的価値は格段に落ちてしまっているそうです。


そして、こちらがトロイ遺跡の目玉商品

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トロイの木馬


木馬は遺跡の入り口からすぐ見えます。

残念ながら、というか当然、というかレプリカです。


幼稚園の遊び場かよっ!


程度な器ではありますが…(´Д`;)

わかりやすい造形物の方が観光客うけするのだ。

うちも一人ずつ窓から乗り出して記念写真とりました、はい。