演奏する人間と演奏を聞く人間といる。

演奏する人間はたいてい人の演奏を聞いている。

演奏せずに演奏を聞くだけの人もいる。

とある本を読んでいるうちに、この二つの種類の人間の間には、超えられない溝があるのかもしれないと
思うようになった。

また、以前TVでBBキングのインタビューを見たのだけれど、
インタビュアーがブルースの歴史や分析のようなことを客観的にややウンチクを混ぜながら話していると
BBキングが
「お前はなにか楽器を弾くのか?」
「ギターを少し。」を答えるインタビュアー。
「それなら、今度はギターをもってこい。そして、一緒に弾こう。それでブルースというものがわかる。」
と答えていた。

ああ、
そうなんだなあと

その時思った。

どんな整然とした理論や、細かい批評よりも、いっしょに音楽の音の中に入るということで
すべて、わかる。

うまい・下手じゃなくて、なにか違った「雰囲気」なんだなあと思う。

聞くだけの人間はそれがわからないのだろうなあと思う。

以前金澤先生の講演で、
「ルネサンス時代の人間は聞き手と弾き手の境があいまいだった。」
といっていた。

ほんとうは、そいういう状態がいいのだろうなあ。