昔私がふわふわした見栄っ張りの女の子だったころの話です。

おしゃれして、デートに急ぐ時、道で、夕刊の配達をしている
同じ年ごろの男の子に会いました。
すりきれたジーンズにくたっとしたTシャツで、ちょっと疲れた顔を
していました。
一目みて、貧しい質素な生活をしていることがわかります。

偶然目が合いました。

私の目の中に、相手を見下すようななにかがあったのかもしれません。
彼は、一瞬視線をそらして、うつむいたのですが、
すぐ、決意したように、胸をはって、まっすぐに私を見ました。

それは、彼自身に対して自信とプライドを現していました。
自分で働いたお金で学費を得て、自分で生活している人間の
正直な気持ちが出ていました。

私は、その時の彼の姿に感動しました。

そして、親から仕送りしてもらって、アルバイトもしないで
生活している自分がちょっと恥ずかしくなりました。

世の中にはいろいろな人がいる。
お金があるからかっこいいとは限らないと
その時思いました。

今、彼はどうしているでしょうか。