2018年11月6日(火)

 

古橋から再び路線バスに揺られて、のどかな田園風景を眺めながら木ノ本駅へ戻り、再び北陸線に乗り込み高月駅へ向う。

駅から歩いて5分ほどの渡岸寺観音堂(向源寺)に、とても美しい十一面観音さまが待っていてくださった。

 

湖北に平安時代の一木彫の十一面観音が数多く残り、里人によって守り伝えられて来たことを知ったのは、2006年秋に東京国立博物館での特別展「仏像 一木にこめられた祈り」で渡岸寺の十一面観音立像と出会ったからだ。

それまで、仏像には興味もなく、その素晴らしさも分っていなかった。

芸術関係の仲間が、この特別展を、あまりにも絶賛するので、それならば観てみようかと出かけて行った。

 

完全にやられた。

 

ほっそりとした腰をほんの少しくねらせた立ち姿。

金箔、彩色の落ちた漆黒の肌。

洗練された衣の表現。

丁寧で完璧な彫り。

端正な顔立ち。

それら全てがバランス良く調和し、ため息がでるほど美しい。

魅了された。

 

その十一面観音さまに、今回、たった一人で静かに向き合うことができた。

なんという贅沢で幸せな時間なのだろう。

 

こうして再会できたことに心から感謝した。