
東野圭吾 「手紙」
額に汗を 目には涙を
心には葛藤を呼び起こしてくれた一冊。
映画化されていたことすら知らず、
たまたま立ち寄った書店で看板展開されていたので
何気なく手を伸ばして読んでみたら...
ガッツーン...
自分の人生観/倫理観に大きな衝撃をもたらしました。
ベストセラーになる作品って、やっぱり凄いんですね。
物語、描写、言葉の表現力、文章構成、
そのどれもクゥオリティー、半端じゃ無かったです。
--------------------------------------------------------------------
「強盗殺人犯の弟」という運命
この本は犯罪加害者の親族という
十字架を背負うことになった青年の
過酷な青春と自立を描いたもの。
ほんの一瞬の魔が差したことにより、
弟の学費のために強盗殺人を犯してしまった純粋で真っすぐな兄。
その兄が服役する刑務所から月に1度、
弟・直樹のもとへ兄からの手紙が届く。
直樹は、進学、バンド、恋愛、就職などを通じて
必死に前向きに生きようとするが
ことあるごとに「強盗殺人犯の弟」という
苛酷過ぎるレッテルがつきまとい、人生の路頭に迷い続ける。
そんな中で届く兄の手紙など、
到底、煩わしい過去を思い起こさせる材料に過ぎない。
時に正々堂々と、時に全てを消し去ろうと
色々な方法でその十字架に対して立ち向かおうとするが、
うまくいかない。
紆余曲折を経て弟が下した決心とは...
犯罪者の家族が負う辛苦を痛烈に描き、
犯罪者が背負うべき罪は、
被害者への贖罪で終わらないことがよくわかる。
殺人の最大の悪は被害者自身の人生を奪うのはもちろんのこと、
人との繋がりを強引に絶ってしまうこと=
「社会性の死」だと教えている。
―兄貴、俺たちはどうして生まれてきたんだろうな。
―兄貴、俺たちでも幸せになれる日が来るんだろうか―。
--------------------------------------------------------------------
(Amazonレヴューより抜粋)
決して他人事ではなく、
いつ自分の身の回りに起きてもおかしくはない、
すぐ真横に潜むリアルな現実だからこそ、
極度の緊張感を持って最後まで読了することが出来ました。
特に最後のエンディングへと向かう流れと展開、
切なすぎる結末には涙無しでは読むことが出来ません。
兄は弟に手紙など書くべきではなかったのだろうか。
差別とは、人の絆とは、
罪を償うとは一体何なのであろうか、
それを深く深く考えさせられた残酷で美しい物語です。
機会があれば是非、読んでみて下さい!!
One for りある,りある for One...
<昨日のジム果>
・ベンチプレス:120kg 5回, 80kg 10回, 60回 10回
・ダンベルカール:右手/左手18kg 10回×3セット
・ダンベルショルダープレス:16kg 10回×3セット
・腹筋:150回
・腿上げ:30回×3セット
・ランニング:5.6km
・BGM: DJ MEW "Miss.MEW"