切なすぎる手紙 | Listening is Believing

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RUGBY Dinner No Side Club店主/リバイアスミュージック代表 竹内方和のプライヴェート日記



東野圭吾 「手紙」



額に汗を 目には涙を 

心には葛藤を呼び起こしてくれた一冊。



映画化されていたことすら知らず、

たまたま立ち寄った書店で看板展開されていたので

何気なく手を伸ばして読んでみたら...



ガッツーン...



自分の人生観/倫理観に大きな衝撃をもたらしました。



ベストセラーになる作品って、やっぱり凄いんですね。

物語、描写、言葉の表現力、文章構成、

そのどれもクゥオリティー、半端じゃ無かったです。



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「強盗殺人犯の弟」という運命



この本は犯罪加害者の親族という

十字架を背負うことになった青年の

過酷な青春と自立を描いたもの。



ほんの一瞬の魔が差したことにより、

弟の学費のために強盗殺人を犯してしまった純粋で真っすぐな兄。

その兄が服役する刑務所から月に1度、

弟・直樹のもとへ兄からの手紙が届く。



直樹は、進学、バンド、恋愛、就職などを通じて

必死に前向きに生きようとするが

ことあるごとに「強盗殺人犯の弟」という

苛酷過ぎるレッテルがつきまとい、人生の路頭に迷い続ける。



そんな中で届く兄の手紙など、

到底、煩わしい過去を思い起こさせる材料に過ぎない。



時に正々堂々と、時に全てを消し去ろうと

色々な方法でその十字架に対して立ち向かおうとするが、

うまくいかない。



紆余曲折を経て弟が下した決心とは...





犯罪者の家族が負う辛苦を痛烈に描き、

犯罪者が背負うべき罪は、

被害者への贖罪で終わらないことがよくわかる。

殺人の最大の悪は被害者自身の人生を奪うのはもちろんのこと、

人との繋がりを強引に絶ってしまうこと=

「社会性の死」だと教えている。





―兄貴、俺たちはどうして生まれてきたんだろうな。

―兄貴、俺たちでも幸せになれる日が来るんだろうか―。

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(Amazonレヴューより抜粋)





決して他人事ではなく、

いつ自分の身の回りに起きてもおかしくはない、

すぐ真横に潜むリアルな現実だからこそ、

極度の緊張感を持って最後まで読了することが出来ました。



特に最後のエンディングへと向かう流れと展開、

切なすぎる結末には涙無しでは読むことが出来ません。



兄は弟に手紙など書くべきではなかったのだろうか。



差別とは、人の絆とは、

罪を償うとは一体何なのであろうか、

それを深く深く考えさせられた残酷で美しい物語です。



機会があれば是非、読んでみて下さい!!





One for りある,りある for One...





<昨日のジム果> 

・ベンチプレス:120kg 5回, 80kg 10回, 60回 10回

・ダンベルカール:右手/左手18kg 10回×3セット

・ダンベルショルダープレス:16kg 10回×3セット

・腹筋:150回

・腿上げ:30回×3セット

・ランニング:5.6km

・BGM: DJ MEW "Miss.MEW"