11月7日(火)~9日(木)パシフィコ横浜で今年も図書館総合展が開催されています。
11月7日、フォーラム「ビブリオバトルシンポジウムin横浜 教育におけるビブリオバトルの活用を考える」(主催:ビブリオバトル普及員会、活字文化推進会議)に参加してきました。
会場はほぼ満席。図書館関連来場者たちの関心の高さがうかがえます。
ビブリオバトルとは「人を通して本を知る、本を通して人を知る」本の紹介ゲームです。
岡野裕行氏(皇學館大学文学部国文学科准教授)
ビブリオバトル普及委員会代表岡野裕行氏の基調講演のあと、学校や自治体、書店等様々な場所で取り組みが広がりつつあるその現場を運営、体験している方々によるパネルディスカッションが行われました。
岡野氏によれば、本について語るという行為は「創造することだ」というお話は、本というものの在り方について「自分なりの」読み方、関わり方があること、あっていいということを確認させてくれるようでした。
そのお話に続いて教育におけるビブリオバトルというテーマで4名のパネリストの実践例が発表され、パネルディスカッションとなりました。
左から三浦一郎氏(姫路市立手柄小学校教諭) 木下道子氏(埼玉県立春日部女子高校主任司書)
坪内一氏(横浜市緑区役所学校連携・こども担当課長)奥野康作氏(株式会社ブックエース代表取締役社長)
それぞれの立場で、意欲的にビブリオバトルを楽しく盛り上げている方々のお話は、皆さんビブリオバトルでの発表に慣れていらっしゃるせいか、とてもわかりやすく楽しいものでした。
本を読むことが特別なことや勉強に直結することばかりではなく、むしろ「読んでいない本」「誰かが読んだ本」をきっかけに人とつながるきっかけ(ツール)になる、という捉え方に本を巡る柔軟性が感じられました。
人は楽しいことに集まります。
「教育」も学校、家庭、社会など様々な場で、多くの人が関わって「教え、教わる」ことが理想的です。
本を中心にそんな場やきっかけ、人が増えることを願う人たちの思いが伝わる熱いフォーラムでした。

パネリストたちの「セミフォーマル」な語りに会場が沸く場面も
レポート/安木由美子