2026年以降もYAの映画化作品はいろいろ公開予定です。
すでに公開日が決まっているものから、公開日未定ながらすでに完成しているもの、現在撮影中のもの、製作間近のものまで、今年のうちに見られる可能性がありそうな45作品を年の初めに紹介したいと思います。
では1月公開予定分からスタート。【カッコ】の中は本国での公開予定月です。
【1月】
桜坂洋原作「ALL YOU NEED IS KILL」
原作は桜坂洋の2004年刊行のライトノベルSF小説。
エイリアンの侵攻から東京を守るために戦う新人兵士キリヤ・ケイジが、ある日を境に奇妙な時間ループに巻き込まれ、自分が戦死するまでの2日間を何度も何度もくり返す。戦いと戦死を何十回も繰り返しながら、この「ループ」を抜け出す道を探る…というストーリー。集英社から出ています。
英語圏でも読まれており、2004年にはトム・クルーズ主演で翻案ものの実写映画化もされました。これが二度目の映像化です。
今回のアニメ化では、原作ではキリヤ・ケイジ視点だったストーリーをヒロインのリタ視点のストーリーに変更しているようです。設定も原作と少し違うっぽい。
監督は「漁港の肉子ちゃん」に演出として参加していた秋本賢一郎。これが長編映画初監督のようです。
脚本は「怪獣8号」の木戸雄一郎。
主演(声優)は見上愛。
ほか出演(声優)は花江夏樹、花澤香菜、ヒコロヒー、もう中学生など。
2026年1月9日日米同時公開予定
波木銅原作「万事快調〈オール・グリーンズ〉」
原作は新人作家(当時)波木銅の2021年のデビュー作。
茨城の田舎の底辺工業高校で大麻を栽培して人生を変えようとする園芸部の女子高生3人を描く青春小説です。第28回松本清張賞受賞作品。文藝春秋から単行本と文庫が出ています。
監督&脚本は「猿楽町で会いましょう」の児山隆。
主演は「愛されなくても別に」の南沙良、「か「」く「」し「」ご「」と「」の出口夏希、「KARATEKA」の吉田美月喜。
ほか出演は「リボルバー・リリー」の羽村仁成、「52ヘルツのクジラたち」の金子大地、「ストロベリームーン 余命半年の恋」の黒崎煌代など。
2026年1月16日日本公開予定。
柚木麻子原作「終点のあの子」
原作は世界的ベストセラー「BUTTER」などで知られる人気作家柚木麻子が2010年に刊行したデビュー作。
キリスト教系の女子高のあるクラスの4人の女子高生を主人公に、友情や悪意や生徒間の階級に揺れる心理を描いた青春小説の連作短編集です。
現在は文春文庫から出ています。
映画は収録作のうち、中等部から進学した希代子と高校からの入学組朱里、その周囲の少女たちの、友情から変化していく関係を描いた1話目「フォーゲットミー、ノットブルー」を中心としたストーリーになるようです。
監督、脚本は「愛の病」の吉田浩太。
主演は「ストロベリームーン」の當眞あみ&「ウィーアーリトルゾンビーズ」の中島セナ。
ほか出演は「ふしぎ駄菓子屋銭天堂」の平澤宏々路、「花まんま」の南琴奈など。
2026年1月23日日本公開予定。
カティア・ブランディス原作「Woodwalkers 2(原作邦題「ウッド・ウォーカーズ」)」
2024年に公開された「Woodwalkers」の続編。
原作はドイツの児童書作家カティア・ブランディスが2016年に刊行をスタートした児童書ファンタジーのヒットシリーズ。
人間に変身できる能力を持つ動物「ウッドウォーカー」たちの学校に入学することになったピューマの少年ジェイの青春を描いた学園ファンタジーです。
原書は現在までに第1シリーズ全6巻と第2シリーズ4巻が出ています。ほか外伝や別の学校を舞台にした姉妹編シリーズなどがあるようです。
このうち第1シリーズの2巻目までポプラ社から邦訳が出ています。
監督は1作目を手がけたアメリカ人監督ダミアン・ジョン・ハーパー(Damian John Harper)から「イーダと動物たちの魔法学園」シリーズのスヴェン・ウンターヴァルトJr.にバトンタッチ。
脚本は1作目のデヴィッド・サンドロイター(David Sandreuter)が続投。
主演はエミール・シェリフ(Emile Cherif)。
ほか出演は「帰ってきたヒトラー」のオリヴァー・マスッチ、「ある画家の数奇な運命」のトム・シリング、「4分間のピアニスト」のハンナー・ヘルツシュプルング、「善き人のためのソナタ」のマルティナ・ゲデックなど。
2026年1月29日ドイツ公開予定。日本公開は未定です。
ジョージ・オーウェル原作「Animal Farm(原作邦題「動物農場」)」
原作はジョージ・オーウェルが1945年に刊行した彼の代表作。
人間の農場主を追い出して理想の国を作ろうとした動物たち。ところがやがてリーダーの豚たちが独裁者化して、農場は恐怖政治が行われる専制国家と化していく…
という、スターリン時代のソ連をモデルに書かれたディストピア寓話です。KADOKAWA、早川書房など複数の版元から邦訳が出ています。
映像化はこれが初ではなく、1954年と1999年にイギリスでそれぞれアニメと実写で映画化されています。今回は2度目のアニメ映画化企画です。
監督は「モーグリ:ジャングルの伝説」のアンディ・サーキス。声優として出演もします。
脚本は「ザ・マペッツ」シリーズのニコラス・ストーラー。
製作は「アダムス・ファミリー」(アニメ版)を手がけたイギリスのVFX&アニメーションスタジオCinesiteなど。
出演(声優)はセス・ローゲン、監督のアンディ・サーキス、キーラン・カルキン、ウディ・ハレルソン、スティーブ・ブシェミ、ラヴァーン・コックス、グレン・クローズなど。
2026年1月30日Netflix配信開始予定。
東野圭吾原作「クスノキの番人」
原作はベストセラーミステリ作家東野圭吾の2020年の作品。
祈った人の願いをかなえると言われる田舎の神社のクスノキの番人になった青年と、クスノキのもとを訪れる人々の交流を描くファンタジーです。
2024年に刊行された続編「クスノキの女神」、その作中作の絵本の書籍化作品「少年とクスノキ」ともども実業之日本社から出ています。
東野圭吾作品の映画化やドラマ化は多いですが、アニメーション作品はこれが初です。
監督は「ソードアート・オンライン」、「銀の匙」の伊藤智彦。
脚本は「ハイキュー!!」の岸本卓。
主演(声優)は「交換ウソ日記」の高橋文哉。
ほか出演は天海祐希など。
2026年1月30日日本公開予定。
【2月】
ウィリアム・シェイクスピア原作「ハムレット」(2026年版)
原作は16~17世紀イギリスの劇作家ウィリアム・シェイクスピアの代表作の戯曲。
父親を叔父に殺されたデンマークの王子ハムレットが狂気を装って時節を待ち、
やがて復讐を果たすまでを描く物語です。
これまでに何度も映画化されている作品ですが、こちらの2026年版は現代ロンドンに舞台を移したアレンジ作品。
ハムレットはデンマークの王子ではなく、ロンドンで暮らす南アジア系の富豪一族の息子という設定のようです。
監督はこれが長編劇場映画デビュー作のアニル・カリア(Aneil Karia)。
脚本は「ハンガー・ゲーム0」のマイケル・レスリー。
主演は「サウンド・オブ・メタル」のリズ・アーメッド。
ほか出演は「ロード・オブ・ザ・リング力の指輪」のモーフィッド・クラーク、「リトル・マーメイド」(実写版)のアート・マリク、「おかしな子」のシェーダ・チャダ、「ブルータリスト」のジョー・アルウィン、ティモシー・スポールなど。
2026年2月6日イギリス公開予定。日本公開未定。
エミリ・ブロンテ原作「Wuthering Heights(原作邦題「嵐が丘」)」(2026年版)
原作は19世紀イングランドの小説家エミリ・ブロンテの1847年発表の長編小説。
ヨークシャーの荒野にある嵐が丘の屋敷のお嬢様・キャサリンと、屋敷に連れてこられた孤児・ヒースクリフの暗く情熱的な恋と、彼らの周囲の人々の世代をまたいだ愛憎劇と悲劇を描くゴシックロマンス小説です。
岩波書店、新潮文庫、光文社古典新訳文庫ほかで邦訳が出ています。
監督&脚本は「プロミシング・ヤング・ウーマン」のエメラルド・フェネル。
主演は「バービー」のマーゴット・ロビー&「キスからはじまる物語」シリーズのジェイコブ・エロルディ。
ほか出演は「ノーチラス」のシャザド・ラティフ、「ソルトバーン」のアリソン・オリヴァー、「ザ・ホエール」のホン・チャウなど。
2026年2月13日イギリス公開予定。日本公開予定は2026年2月27日。
コートニー・サマーズ原作「This Is Not a Test」(原作未訳)
原作はエドガー賞受賞作のベストセラーYAミステリ「ローンガール・ハードボイルド」で知られるカナダの作家コートニー・サマーズがブレイク前の2012年に出版したホラーYA。
ある日突然ゾンビアポカリプスが起こって高校に立てこもった6人の生徒たち。
その中で、姉が家から逃げて虐待親の父と2人きりで置き去りにされ、ゾンビ発生前の時点ですでに自殺を決めていたヒロインのスローンだけはこっそり世界が終了するのを歓迎している。
彼女ははやくバリケードが壊れて全部終わればいいと思いながら、必死で生き延びようとしているほかの5人の目から見た世界の終わりを目撃することに…
という、「ブレックファスト・クラブ」+「28日後」のようなゾンビアポカリプス&青春小説だそうです。
監督&脚本は「ブラックフット」のアダム・マクドナルド。
主演は「クルーエル・サマー」のオリヴィア・ホルト。
ほか出演は「クルーエル・サマー」のフロイ・グティエレス、「ブラザーズ&シスターズ」のルーク・マクファーレンなど。
2026年2月20日からアメリカで限定公開予定。日本公開未定。
【3月】
メアリ・シェリー原案「The Bride!(原案邦題「フランケンシュタイン」/映画邦題「ザ・ブライド!」)」
原案作品「フランケンシュタイン」はイギリスの作家メアリ・シェリーが1818年に出版したゴシックホラー小説。
人間の死体を組み合わせて作り出された醜く賢い怪物と、その怪物を作ってしまった科学者ヴィクター・フランケンシュタインの、周囲を巻き込んだ悲劇を描く物語です。
東京創元社、新潮社、角川、光文社古典新訳文庫などで邦訳が出ています。
こちらの映画は原作そのままの映像化ではなく、1930年代シカゴに舞台を移し、とある科学者と出会って自分の花嫁(蘇生死体)を手に入れたフランケンシュタインの怪物を描く物語になっているようです。
監督&脚本は女優マギー・ギレンホール。
主演は「ウーマン・トーキング 私たちの選択」のジェシー・バックリー。
ほか出演はクリスチャン・ベイル、ジェイク・ギレンホール、ピーター・サースガード、アネット・ベニング、ペネロペ・クルスなど。
2026年3月6日アメリカ公開予定。日本公開は2026年4月3日です。
アンディ・ウィアー原作「Project Hail Mary(原作邦題「プロジェクト・へイル・メアリー」)」
原作は、アレックス賞受賞の大ヒットデビュー作「火星の人」で知られるアメリカのSF作家アンディ・ウィアーの2021年の作品。
仲間の宇宙飛行士2人の遺体がある小さな宇宙船の中で目覚め、しかも自分のミッションどころか名前すら思い出せなくなってる記憶喪失の宇宙飛行士が、人類絶滅の危機を回避するために奮闘する、というストーリー。
早川書房から単行本が出ています。もうすぐ文庫版も出ます。
監督は「レゴ・ムービー」のフィル・ロード&クリス・ミラー。
脚本は「オデッセイ」のドリュー・ゴダード。
主演ライアン・ゴズリング。
ほか出演は「落下の解剖学」のザンドラ・ヒュラー、「人狼ゲーム」のミラーナ・ヴァイントゥルーブ、「ジュラシック・ワールド」のバスティアン・アントニオ・フエンテスなど。
2026年3月20日日米同時公開予定。
一条岬原作「君が最後に遺した歌」
原作は「今夜、世界からこの恋が消えても」などで知られる人気ライト文芸作家一条岬の2020年の作品。
詩を作るのが趣味の男子高校生・春人と、彼が詞を提供することになった歌が好きなディスレクシアのクラスメイト・綾音の恋を描いた青春ラブストーリー。メディアワークス文庫から出ています。
監督は同じ一条岬原作の「今夜、世界からこの恋が消えても」の三木孝浩。
脚本は「君の膵臓をたべたい」の吉田智子。
主演はアイドルグループなにわ男子の道枝駿佑&「モエカレはオレンジ色」の生見愛瑠。
2026年3月20日日本公開予定。
イーニッド・ブライトン原作「The Magic Faraway Tree」(原作未訳)
原作はイギリスのベストセラー児童書作家イーニッド・ブライトンが1939年にスタートしたシリーズ作品。
「魔法の森」と呼ばれる大きな森の近くにある田舎の家に引っ越してきた一家の3人の子どもたち・ジョー、ベス、フラニーが、そこの森に住むエルフやノームたちに出会い、巨木「はるかな魔法の木」の上にある異世界へ行ったりして冒険する、というファンタジー作品のようです。
1930年代から50年代にかけて4作が刊行されました。
また、ジーン・ウィリスやジャクリーン・ウッドソンが執筆した続編も存在しています。
監督は「ストリート・ダンス オールスターズ」のベン・グレゴール。
脚本は「ウォンカとチョコレート工場の秘密」のサイモン・ファーナビー。
主演は「アメイジング・スパイダーマン」シリーズのアンドリュー・ガーフィールド。
ほか出演は「ザ・クラウン」のクレア・フォイ、「ミッション・インポッシブル」シリーズのレベッカ・ファーガソンなど。
2026年3月27日イギリス公開予定。日本公開未定。
その2へ続きます。












































