こちら↑の記事に引き続いて、2026年公開予定(?)のYA映画化作品を紹介します。
これ以降は公開時期が未定の作品です。
今年のうちに見られる可能性が高そうなものから順に並べました。
【公開時期未定】
汐見夏衛原作「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」
2023年の大ヒット作「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の続編です。
原作は人気作家汐見夏衛が自身のヒット作「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の続編として発表した2020年の作品。
そもそも続編とか無理そうな話でしたが、前作で太平洋戦争の時代にタイムスリップして特攻隊員の青年と恋に落ちた中学生の少女・百合が現代に戻った後、たまたま同じ学校にその特攻隊員が転生した少年が転校してきて恋に落ちる…という力技の設定でなんとかしています。
キャスト、スタッフなど不明。
2026年公開予定。
カズオ・イシグロ原作「Klara and the Sun(原作邦題「クララとお日さま」)」
原作は世界的ベストセラー作家カズオ・イシグロの2021年の作品。
ティーンの子どもたちの孤独を消すために作られた少女型AIロボットのクララが、一緒に暮らす人間の少女を救おうとするが…というストーリー。早川書房から邦訳が出ています。
監督は「ジョジョ・ラビット」のタイカ・ワイティティ。
脚本はドラマ「マッドメン」のダーヴィ・ウォラー(Dahvi Waller)。
主演は「ウェンズデー」のジェンナ・オルテガ。
ほか出演は「メッセージ」のエイミー・アダムス、「Phoenix Rise」のミア・タリア(Mia Tharia)、スティーブ・ブシェミ、「ブレス あの波の向こうへ」のサイモン・ベイカー、「Barons」のセバスティアン・タン(Sebastian Tang)など。
すでに完成。2026年アメリカ公開見込み。
コリン・メロイ原作「Wildwood」(原作未訳)
原作は、アメリカのフォークロックバンドThe Decemberistsのボーカル・コリン・メロイ(Colin Meloy)が2011年に発表した児童書作家デビュー作品。
カラスにさらわれた赤ん坊の弟を探して友達の少年カーティスと一緒にワイルドウッドと呼ばれる深い森に踏み込んでいくヒロイン・プルーの冒険を描いたファンタジー小説で、ファンタジーの古典作品や民話に影響を受けた作品とのこと。
なかなか好評で2012年と15年に2作の続編が出ており、3部作で完結しました。全巻著者の奥さんの人気挿絵画家カーソン・エリスが挿絵を担当しています。
こちらは「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」や「コララインとボタンの魔女」を手がけたライカ・スタジオによるストップモーションアニメーション映画。
監督は「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」、「バンブルビー」のトラヴィス・ナイト。
脚本は「パラノーマン ブライス・ホローの謎」のクリス・バトラー。
出演(声優)は「プロミシング・ヤング・ウーマン」のキャリー・マリガン、「グリーンブック」のマハーシャラ・アリ、「アンディ・マック」のペイトン・エリザベス・リー、「ワンダー 君は太陽」のジェイコブ・トレンブレイ、「クレイジー・リッチ」のオークワフィナ、「ヘイト・ユー・ギブ」のアマンドラ・ステンバーグ、シンガーのトム・ウェイツなど。
2021年に製作がスタートしています。2026年公開予定。
ローラ・テイラー・ネイミー原作「A Cuban Girl’s Guide to Tea and Tomorrow」(原作未訳)
原作はキューバ系アメリカ人のベストセラーYA作家ローラ・テイラー・ネイミー(Laura Taylor Namey)の2019年発表の青春小説。
高校を卒業した後はおばさんのパン屋で働くつもりだったキューバ系アメリカ人のヒロイン・リラにある悲劇が起こって、精神を休めるために両親の友人が経営するイングランドのイン(宿屋)を手伝って夏を過ごすことになる。
イングランドの田舎町は居心地が悪いし、インのコックは無愛想。でもティーショップで働く少年オリオンと知り合って町を案内されるうちに、イングランドと彼に恋をするようになり、やがて料理で2つの文化に橋をかけ、自分の心を癒していく…
という英国カントリー青春ラブストーリーのようです。
監督は「トドリック・ホール: バックステージ・ストーリー」などドキュメンタリー監督として活動しているキャサリン・フェアファックス・ライト。
脚本は新人カーラ・アマザン(Khaila Amazan)&セヴィアン・アインシュタイン(Savion Einstein)。
出演は「プリティ・リトル・ライアーズ ORIGINAL SIN」のマイア・ラフィコ(Maia Reficco)、「ハートストッパー」のキット・コナー、「インゴベルナブレ」のケイト・デル・カスティーリョなど。
2022年の8月に撮影が行われました。2026年アメリカ公開予定。
アリス・オズマン原作「Heartstopper: Forever(原作邦題「HEARTSTOPPER ハートストッパー」)」
原作は、イングランドのYA小説家&グラフィックノベル作家アリス・オズマン(Alice Oseman)によるグラフィックノベル作品。
イングランドの男子校の10年生でオープンリー・ゲイのチャーリー、11年生のラグビー部員ニックが出会って親友になる。ニックはチャーリーがゲイだと知っているし、チャーリーの方はニックがそうじゃないのを知っているが…
…というところからはじまる、彼ら2人とその友人たちの恋、友情、メンタルイルネスを描く青春物語です。
原書は現在までに5巻が出ており、全巻+小説を含めた関連作品複数の邦訳がトゥーヴァージンズから出ています。
2022年からNetflixで配信スタートしたドラマ版が世界的に大ヒットしており、現在までにシーズン3まで製作・配信されています。
こちらの映画版はドラマ版の再編集版ではなくシーズン3の続きのストーリーを描いた新作となっており、ドラマの完結編として製作されます。
監督は「アリスのままで」のウォッシュ・ウェストモアランド。
脚本は原作者アリス・オズマン。
主演はドラマ版のジョー・ロック&キット・コナー。
ほかウィリアム・ガオ(William Gao)、ヤスミン・フィニー(Yasmin Finney)、コリンナ・ブラウン(Corinna Brown)、キジー・エジェル(Kizzy Edgell)などのドラマ版キャストが出演します。
すでに完成。2026年配信予定。
「The Death of Robin Hood」
イギリスに伝わる義賊ロビン・フッド伝説を題材にした新作映画。
殺人や犯罪ばかりの人生を送ってきたロビン・フッドがある戦いで重傷を負い、謎の女性に救われたことで償いのチャンスを得る…という、ダーク路線のリ・イマジニング作品のようです。
原案であるロビン・フッド伝説は、ハワード・パイル版、ローズマリ・サトクリフ版などが複数の出版社から邦訳刊行されています。
監督&脚本は「クワイエット・プレイス:DAY 1」のマイケル・サルノスキ。
主演はヒュー・ジャックマン。
ほか出演は「IT それが見えたら、終わり」シリーズのビル・スカルズガルド、「最後の決闘裁判」のジョディ・カマー、「ワンダー 君は太陽」のノア・ジュープなど。
2025年2月から撮影が行われました。2026年アメリカ公開予定。
アラン・ブラッドリー原作「Flavia(原作原題「The Sweetness at the Bottom of the Pie」/原作邦題「少女探偵フレーヴィア パイは小さな秘密を運ぶ」)」
原作はカナダのミステリ作家アラン・ブラッドリーの2009年のデビュー作「パイは小さな秘密を運ぶ」。のちに彼の代表作となるシリーズ「少女探偵フレーヴィア」の1作目です。
化学大好きで毒物に詳しい11歳の少女フレーヴィアが、毒殺事件の容疑者になってしまった父親の疑いを晴らすために捜査をはじめる…という筋のミステリ小説。
児童書として書かれたものではありませんが、2010年の全米図書館協会アレックス賞(YAにおすすめの一般書に贈られる賞)の候補になっています。
原書は現在までに11巻が出ている人気シリーズ。うち6巻目まで東京創元社から邦訳が出ていましたが、現在はすべて品切れ重版未定のようです。(また7巻目以降が出る気配はないです)
監督は「Merry Christmas! ~ロンドンに奇跡を起こした男~」のバハラット・ナルルーリ。
脚本は「Merry Christmas! ~ロンドンに奇跡を起こした男~」のスーザン・コイン。
主演は「最高のクリスマスページェント」のモリー・ベル・ライト(Molly Belle Wright)。
ほか出演は「ホビット」シリーズのマーティン・フリーマン、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのジョナサン・プライス、「裏切りのサーカス」のトビー・ジョーンズなど。
すでに撮影終了しています。
ジョー・ネスボ原作「The Night House(原作原題「Natthuset」)」(原作未訳)
原作はノルウェーのベストセラーミステリ作家で児童書作家でもあるジョー・ネスボが2023年に刊行したホラー小説。
両親を火事で失って田舎の叔父のもとに引き取られてきた14歳の少年リチャード。クラスメイトの少年トムが失踪し、よそ者の彼は犯人ではないかと疑われてしまう。リチャードはトムが電話ボックスの受話器に吸い込まれたのだと主張するが信じてもらえない。彼はトムからの電話を追って森の中の怪しい館にたどりつくが…
…という、14歳の少年が語る怪奇現象を描いた、少年の成長物語であり古典的ホラーであり「信頼できない語り手」ものでもあるホラー小説だそうです。
こちらはノルウェーではなくハリウッドでの映画化。
監督&脚本は「フライト・リミット」のイェスパー・ガンスラント。
主演は「ワンダー 君は太陽」のジェイコブ・トレンブレイ。
ほか出演は「蜘蛛の巣を払う女」のボウ・ガドスドン、「ブレイキング・バッド」のアーロン・ポール、この後JJアルカンジョの児童書「クルックヘイブン」のドラマ化作品「Crookhaven」に出演予定のアマリ・バッカス(Amari Bacchus)、「レモニー・スニケットの世にも不幸なできごと」のルイス・ハインズなど。
すでに撮影終了しています。
マリコ・タマキ&ローズマリー・ヴァレロ・オコーネル原作「Laura Dean Keeps Breaking Up with Me(原作邦題「ローラ・ディーンにふりまわされてる」)」
原作は「ディス・ワン・サマー」のマリコ・タマキ(ストーリー)&「ゴッサム・アカデミー」のローズマリー・ヴァレロ・オコーネル(作画)による2019年刊行のYAグラフィックノベル。
浮気をし、わがままを言い、気まぐれにフッては気まぐれによりを戻してくる不実な同性の恋人ローラ・ディーンにふりまわされて、そんな自分が好きになれないし幸せでもないのに自分から別れられもしない女子高生フレデリカ(フレディ)の悩みと成長と友情を繊細に描いた青春物語。
2020年ウォルター・ディーン・マイヤーズ賞YA部門受賞、2020年マイケル・L・プリンツ賞オナー(銀賞)と高い評価を受けました。
岩波書店から邦訳が出ています。
監督はメイソン・ディーヴァーのベストセラーYA「I Wish You All the Best」(未訳)の映画化で今年監督デビューしたばかりの女優トミー・ドーフマン。
脚本は原作者マリコ・タマキ。
主演は「ザット '90s ショー」のサム・モレロス(Sam Morelos)。
ほか出演はモデルで若手女優のエイヴァ・フィリップ(Ava Phillippe)、「プリティ・リトル・ライアーズ ORIGINAL SIN」のジョーダン・ゴンザレス(Jordan Gonzalez)など。
現在ポストプロダクション中とのことなので、撮影は終了しているようです。
ミシェル・ジオルコウスキー原作「Mountain Boy(原作タイトル「The Boy who knew the Mountains」/原作未訳)」
原作「The Boy who knew the Mountains」(未訳)はオーストラリア出身アラブ首長国連邦在住の考古学・美術研究者で児童書作家ミシェル・ジオルコウスキー(Michele Ziolkowski)が2016年ごろにドバイで出版した児童書。
アラブ首長国連邦のフジャイラの村で、家族や部族の人たちから理解されないながらも、山を歩く才能を持つ案内人としてひとりで生活する自閉スペクトラム症の少年シュハリを描いた物語のようです。
ドバイで最初に英語で出版され、その後アラブ首長国連邦などでアラビア語訳版が出ているようです。
監督は主人公の少年と同じフジャイラ出身の女性監督ザイナブ・シャヒーン(Zainab Shaheen)。これが長編デビュー作品。
脚本はこちらも長編映画デビューのライハナ・アル・ハシーミ(Raihana Al Hashimi)&アラブ首長国連邦在住オーストラリア人の新人脚本家ナンシー・ペイトン(Nancy Paton)。
主演は新人ナサー・サラー(Naser Salah)。
ほか出演はマジッド・アル・ジャスミ(Majid Al Jasmi)、リーム・サレハ(Reem Saleh)、フセイン・アル・アーメド(Hussain Al Ahmad)など。
すでに完成していてアメリカやアラブ首長国連邦などいくつかの映画祭で上映されているようです。
マギー・スティーフベーター原作 映画「Shiver(原作邦題「シヴァ 狼の恋人」)」
原作はアメリカの人気YA作家マギー・スティーフベーターの2009年のブレイク作。
田舎町マーシー・フォールズを舞台に人間の少女グレイスと人狼の少年サミュエル(サム)の恋を描いたパラノーマルロマンスファンタジーです。
2010年から2014年にかけて「Linger」、「Forever」、「Sinner」という3作の続編が出て、全4巻で完結しています。
1巻目の「Shiver(邦題「シヴァ 狼の恋人」)」のみソフトバンククリエイティブから邦訳が出ていましたが、現在は品切れ重版未定で入手困難です。
監督は「オフィーリア 奪われた王国」のクレア・マッカーシー。
脚本は監督のマッカーシーと「Sahela」のジェット・タターサル(Jett Tattersall)が執筆。
主演は「ウエスト・サイド・ストーリー」のマディー・ジーグラー&「PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~」のリーヴァイ・ミラー。
ほか出演は「ミズ・マーベル」のイマン・ヴェラーニ、「スクール・フォー・グッド・アンド・イービル」のソフィア・ワイリー、ドラマ版「スパイダーウィック家の謎」のリオン・ダニエルズ(Lyon Daniels)、「好きだった君へのラブレター」シリーズのロス・バトラー、「リトル・ミス・サンシャイン」のグレッグ・キニアなど。
2024年に撮影は終了していますが、その後制作会社と映画化権の所有者のあいだで制作費の未払いトラブルが発生しており、撮影に関わった各方面に対して支払いができず、制作会社が未払い被害者数百名・負債600万ドル以上を抱えた状態になっているそうです。
このトラブルのせいでポストプロダクションができておらず、現在公開未定状態とのこと。
一応制作会社のプロデューサーたちはなんとかして完成させたいと言っています。
トミ・アデイェミ原作「Children of Blood and Bone(原作邦題「血と骨の子 オリシャ戦記 Part1」)」
原作はナイジェリア系アメリカ人のYA作家トミ・アデイェミが2018年に刊行を開始したデビュー作。
かつては魔法の力を持つ黒い肌に白い髪の人々が住む国だったが、今は魔法の力は忌み嫌われ白い髪の人々はマイノリティになってしまっている――という異世界の架空の国オリシャで、幼い頃に母を処刑されて魔法の力を奪われた主人公の少女ゼリイが逃亡中の王女アマリと出会い、アマリ、そして兄のゼインと一緒に魔法を取り戻してオリシャの暴力や支配層による抑圧を終わらせるための旅に出る…というアフリカ(ナイジェリア)風異世界を舞台にヨルバ族の神話や文化を取り入れた冒険ファンタジー。
原書はその後2作の続編が出て2024年に全3巻で完結。シリーズ2作目「美徳と復讐の子」まで静山社から邦訳が出ています。
この映画の原作となる1作目「血と骨の子」は2018年アンドレ・ノートン賞受賞、2018年ドラゴン賞YA&ミドルグレード部門受賞、2019年ウォーターストーンズ児童文学賞YA部門受賞、2019年ロードスター賞受賞、2018年カーカス賞児童書部門最終候補、2019年ウィリアム・C・モリス賞最終候補、2019年カーネギー賞ノミネート、と高い評価を受けました。
監督は「ウーマン・キング 無敵の女戦士たち」のジーナ・プリンス=バイスウッド。
脚本は原作者トミ・アデイェミ&監督ジーナ・プリンス=バイスウッド。
主演は「ウーマン・キング 無敵の女戦士たち」のトゥソ・ムベドゥ。
ほか出演は「ボブ・マーリー:ONE LOVE」のトシン・コール、「ヘイト・ユー・ギブ」のアマンドラ・ステンバーグ、「スノーフォール」のダムソン・イドリス(Damson Idris)、ヴァイオラ・デイヴィス、イドリス・エルバ、キウェテル・イジョフォー、ラシャナ・リンチ、シンシア・エリヴォなど。
すでに撮影終了しています。
その4へ続きます。


















































