2026 Book of the Year Awards – Notables【CBCA】
https://cbca.org.au/2026-notables/
2026年 オーストラリア児童図書賞の優秀作品リストが発表されました。
オーストラリア児童図書賞は、オーストラリア児童図書評議会(CBCA)主催の児童文学賞。
絵本部門、幼児向け部門、低学年向け部門、高学年向け部門、ノンフィクション部門があり、いずれも、前年にオーストラリアで出版された、英語(または英語を含む2か国語)で書かれた、18歳未満向けのすぐれた文学作品に贈られます。
だいたい優秀作品リスト発表(2月末)→ショートリスト発表(3月末)→受賞作品発表(8月)のスケジュールです。
今年の低学年(Younger Readers)部門の優秀作品リストは以下の通りです。
文字数制限のため記事を2つに分けます。
(このブログでは、ほぼYAにあたる高学年向け部門と児童書にあたる低学年向け部門のみのご紹介となりますので、ほかの部門については上のリンク先などをご参照ください。)
Chickenpox
by Remy Lai
いちばん上のお姉ちゃんのアビーは、うっとうしい弟妹たちのべたべたする指やなんでも見たがる目から離れて友だちと過ごす時間がもっとほしい。でも水疱瘡がレイ家の子どもたちを痒い赤い斑点だらけにし、みんなで家に閉じ込められて2週間の大騒ぎの日々を過ごすことになり、アビーはもう終わったと思った。自分の正気が。
とはいえ、この状況には責任を感じている。家に病気を持ち込んだ0号感染者はアビーの親友だったから。
アビーは弟妹たちから逃げたい気持ちで限界になってしまうのか、それともお姉ちゃんでいるのはそんなに悪くないと気づくのか?
インドネシア生まれシンガポール育ちオーストラリア在住のグラフィックノベル作家レミー・ライ(Remy Lai)による児童向けグラフィックノベル。
Creature Clinic
by Gavin Aung Than
怪物クリニックへようこそ。世界最高にして唯一の、伝説の生き物たちのための病院。ここでは、トロルからユニコーン、歯の妖精から巨人まで、あらゆる生き物が最高の治療を受けられる。とはいえ、例外がひとつだけ。人間は絶対に、100パーセント、おことわりします。
モンスターや伝説の生物専門の病院を舞台にした児童向けグラフィックノベル。オーストラリアのコミック作家ギャヴィン・アン・タン(Gavin Aung Than)の作品。
Frances Bloom (Frances Bloom #1)
by Katrina Nannestad, illustrated by Marina Zlatanova
フランシス・ブルームは海辺のコテージでひとりで暮らしている。最高の時間を過ごしていたが、それは誰も世話をする人がいないまま暮らしているのが意地悪なティスル先生に気づかれてしまうまでの話。フランシスは家族を見つける必要がある。機敏で賢い家族。でないと不要な子供と犬のためのブラックアイランド孤児院に送られてしまう。
一生懸命探しても、フランシスの高い理想に合う家族は誰もいなかった…ゴミ箱をあさる大きなはちみつ色のくまと花壇で釣りをするガーデンノームに出くわすまでは。よろしく、モードおばあちゃんとハロルドおじいちゃん。
「いたずらっ子がやってきた」のカトリーナ・ナネスタッドの作品。シリーズ1作目。
Ghost Guitar
by TJ DOOM, illustrated by Nahum Ziersch
ギターヒーローになりたいロック少年のジェイク・イェンセンは、不気味な学校の屋根裏を掃除しているときにうっかりティーンの幽霊バンドを呼び出してしまった。彼らは煉獄に囚われており、恐ろしい悪魔から逃れるためにジェイクの助けを必要としていた。
親友のゾーイの手を借りて、ジェイクは彼らを救ってあの世への道をロックで開けるのか、それとも人生初のライブが最後のライブになるのか?
ギター少年を主人公にした児童向けホラーのようです。顔やプロフィール非公表の(このリストに挙げられているので少なくともオーストラリア人ではあると思います)覆面児童書作家TJドゥーム(TJ DOOM)の作品。
この本は日本Amazonにないようです。版元の紹介ページを貼っておきます。
The Hits and Misses of Melody Moss
by Helen Dallimore
ママは12歳になったらいろんなことが変化しはじめると言っていたが、「何もかもぜんぶ変わる」って意味だとは思わなかった。メロディ・モスは高校生活をスタートしたけれど、何もかもがおかしくなった。
一生親友のはずだった子は「一生」の部分をちょっと忘れて新しい友だちを作ってしまった。ママが作る料理は「実験的」から「キモい」にレベルが上がった。お姉ちゃんはこっちを存在しないもののように扱ってくる。飼い犬はいつでもオナラをするようになった。片思いの相手はこっちを「友だちゾーン」から絶対出してくれない。
オーストラリアの映画&舞台ミュージカル女優ヘレン・ダリモアによる児童書青春小説。オーストラリアは12歳から高校(ハイスクールあるいはセカンダリースクール)がはじまるようです。
この本も日本Amazonにないようです。版元の紹介ページを貼っておきます。
How to Sail to Somewhere
by Ashleigh Barton
ベアトリス(ベア)・グラスは、夏以外はいつも静かな小さい漁村に暮らしている。夏になるとここには観光客が押し寄せてきて、地元の人間は町を離れてしまう。
だけど夏は、ベアの世界でいちばん大好きな、楽しくて最高なバイロン叔父さんが来る季節でもある。
去年の夏の一緒に過ごした最後の日、バイロン叔父さんはベアに面白い古書をくれた。そこには謎めいた離島「イズコカ」の地図が描かれていて、叔父さんは次の夏は一緒にそこへ冒険に行こうと約束してくれた。
だけど今年の夏が来ても叔父さんは来ないし、もう2度と来ないような気がする。あの本とバイロン叔父さんの失踪はつながりがあるのだろうか?
オーストラリアの児童書作家アシュレイ・バートン(Ashleigh Barton)の作品。
Inked
by Karen Wasson (Story), Jake A Minton (Art)
12歳のシドは家族が経営する魚屋でしゃべるタコに出会って衝撃を受けた。あとイラついた。タコのオットーは生意気で高飛車で、海に帰る手伝いをシドがするまで絶対離れようとしなかった。ここから海まで300キロくらいあるのに。
でもシドにはもっと大きな問題がある。夢の美術学校に入る方法を考えなければ、来年からの高校生活が悪夢になる。
ふたりのフレネミーは協力する方法を見つけられるのか、それともすべてが惨事に終わるのか。
メルボルン在住の児童書作家カレン・ワソン(Karen Wasson)の初グラフィックノベル作品。オーストラリアのアーティスト・ジェイク・A・ミントン(Jake A Minton)が作画を担当しています。
Into the Bewilderness
by Gus Gordon
親友同士のクマのルイスとモグラのパブロは自然の中を散策し、ギターを弾いて歌を歌い、近所の人たちと松かさのポリッジを食べて日々を過ごしている。
でもある日夢見がちなルイスにブロードウェイ公演のペアチケットが届いて、ふたりは原野を越える長い旅に出ることに。
ルイスにはたくさんの疑問がある。旅の途中で目からレーザー光線を出すガーゴイルに会うだろうか。ゾンビの鳥は?牛の専制君主は?公演に間に合うように到着できるだろうか?流砂(クイックサンド)は動きが遅いのにどうして「クイック」なんだろう?
不愛想だが忠実なる友がそばにいれば、ふたりはいずれそれらの答えを見つけられる。…よね?
オーストラリアのイラストレーター&児童書作家ガス・ゴードン(Gus Gordon)によるグラフィックノベル作品。「野生のロボット」のファンにおすすめだそうです。
Jungle Escape
by Nathan Luff
両親がアスペンへのスキー旅行に行くと言ったとき、ブランソンはワクワクした。自分は連れてってもらえないと知るまでは。そのかわり、ブランソンはデインツリー熱帯雨林の貸切滞在所に送られて、豪華なプールサイドと料理教室、インテリアデザインの勉強をして過ごすことになった。ブランソン好みの休暇じゃない。
でもそのリゾート地に着いたブランソンとほかの子どもたちは、自分たちが騙されたことを知った。建物はボロボロ、トイレはナメクジだらけ、プールは水がない。実はオーナーはこのリゾートを立て直す無料の労働者として使うために子どもたちを呼び寄せたのだ。
オーストラリアの児童書作家ネイサン・ラフ(Nathan Luff)の作品。
The Keeper of the Octopus
by Neridah McMullin
父さんが遠くへ航海に行ってから、アイザック叔父さんがピッピに残された最後の家族だ。ふたりは浜で釣りをして日々を過ごしていた。ピッピが海に落ちて、優しい巨大な生き物に助けられるまでは。
アイザック叔父さんはピッピに真実を話す時だと知った。ピッピは実は長く続く「守護者」の一族の末裔なのだ。村の漁師たちを守る巨大なタコに対する責任を持つ、タコの守護者。
メルボルンの児童書作家ネリダ・マクマリン(Neridah McMullin)の作品。
Little Bones
by Sandy Bigna
弟を亡くした事故以来、11歳の少女ボーンズは動物の骨を描いたり死んだ動物を拾ってコレクションしたりして過ごすようになった。友だちとは距離を置き、新しい友だちを作ろうともしない。
ある夜お月様に願いをかけたボーンズは、思いがけず鳥の雛の骨を甦らせてしまった。小鳥はあるべき(死の)場所に帰りたいと言い、ボーンズは自分がかけた魔術は取り消すと言った。どうやればいいのかはわからないのだが。
小鳥と一緒に魔術の秘密を探るうち、ボーンズは友だちを作るとはどういうことだったかを思い出していく。お別れしたくないのに小鳥を手放すことはできるのだろうか。
キャンベラ在住の新人児童書作家サンディ・ビグナ(Sandy Bigna)のデビュー作品。
現在2025年オーリアリス賞児童書部門ショートリスト作品。
The Making of Martha Mayfield
by Jo Dabrowski
マーサ・メイフィールドはいつもおとなしい子だった。マーサはまさにお母さん似の娘。引っ込み思案の娘で、ママはもっと引っ込み思案。マーサはそんな自分が気に入っている。でもそれは、ママが失業し、学校の先生に雑に扱われるようになるまでの話だった。
やがてマーサは何かをしなければならないと気がついた。誰にも尊重されないおとなしい自分のままで人生を生きていくことはできるのか。素敵なアイディアを自分の中に永遠に留めておけるのか。
みんなに自分をさらけ出すのはあらゆるおとなしい子どもにとっての悪夢だけど、マーサは最大限頑張ると決めた。
メルボルン在住の児童書作家ジョー・デブロウスキ(Jo Dabrowski)の作品。
Moonboy
by Anna Ciddor
突然何もないところから自分の部屋にキースと名乗る少年が出現し、部屋に勝手に入ったと非難されてレティは仰天した。でも自分が時代を行ったり来たりする大いなる冒険の中にいるのだとレティが気がつくと、事態はもっとおかしなことになった。
キースは1969年の世界に生きていて、レティは宇宙飛行士の初の月面着陸のスリルと興奮に参加することになった。でも自分の過去へのタイムトラベルが歴史を変えつつあることに気がついて…
オーストラリアの児童書作家でイラストレーター・アンナ・シドー(Anna Ciddor)の作品。
現在2025年オーリアリス賞児童書部門ショートリスト作品。
優秀作品リストはまだありますが、続きは明日にでも。
















































































