小説です。一ヶ月ぶりの、続き更新です。



受験だからね・・・さすがに書く時間が減って参りました。



と、言い訳はおいといて、今後もこの作品、応援していただけるとうれしいです(*^▽^*)



毎度の如く、書きます↓


新規読者様がいましたら、プロフのリンクから小説置き場に飛んで、最初から読んでいただけたら嬉しいです。


では。







前回までの(適当すぎる)あらすじ:琉也は《ホーム》へ向かった。




以下本編



17


「ハルカちゃんの探検は遊びじゃないな」



ふらふらした足取りで《ホーム》へ向かいながら、琉也は言う。



「軽いノリでついていったけど、まさか山2つ越えることになるとは……」



くたくただ。幽霊でも疲れるということを思い知る。



「今度誘われたときは、気をつけなきゃ……」



《ホーム》の壁をすり抜け、内部に入る。



「ええっと…」

「あら?」


空いているベッドを探していると、ひとりの女性(の霊)が琉也に近づく。



「こんばんは、琉也くん」


「あ、姫華さん」


「今日はもうお休み?」


「はい。ハルカちゃんに付き合ったら、もうへとへとで…」


「そう。あの子、ほんとに元気よねぇ…。あ、ベッド探してるのね?こっちへいらっしゃい、ひとつ空きがあったから。」



姫華と呼ばれた女性は、音もなく暗い奥へと進んでいった。




――数日前。



この《ホーム》での最初の睡眠から目を覚ました琉也のかたわらに、その人は立っていた。



「おはよ。よく眠れた?」


「は、はい。えっと……あなたは?」


「そうね、昨晩私がこの部屋に周ってきたときには、あなたはもう寝ちゃってたから紹介してなかったわね。私は自称、この《ホーム》の管理人よ。」



彼女の名前は由利 姫華【ユリ ヒメカ】。20代後半くらいの霊だ。



物腰のやわらかそうな顔で左目の下には泣き黒子がある。



そして生前にそういう職業に就いていたのか、看護服を身に纏っていた。



「実は私ね、生前ここで働いていたのよ。」


「えっ?この診療所が開いてたころに?」


「そうよ。数年前までやってたのよ、ここ。…私が死ぬまで、ね」



姫華の話によると、彼女がこの診療所で事故死した時期と医者の先生の大病院への異動時期とか重なり、ごたごたした結果診療所はつぶれてしまったらしい。



「仕事中に、貧血で倒れたのよ。運悪く、注射や薬品を乗せたトレイを道連れにね。気がついたら、私は霊になってたわ。


死んだんだもの、行くあてなんてなかったし、ここは先生にお世話になった大切な職場だから、住み憑いちゃった。偶然近くにあった幽霊の《コロニー》に寝床としてここを提供して、大家を名乗ってるの。


モップを持って掃除することもできないから、実質きれいに管理してくれてるのはハルカちゃんなんだけどね。」



これからよろしくねと言って、姫華や優しげな、綾よりも大人な女性の笑みをみせた。



――そして、今。



「……姫華さん」


「ごめんなさい、ここしか空いてないのよ。」



案内されたベッドは、触診などで使う診察台だった。



真横の壁には、全身の血管、筋肉、内臓、骨格の図が貼ってある。



「眠れるわけないじゃないですか!」


「大丈夫よ、私はいつもここで寝てるのよ?」



それは慣れてるからですよね?



「男の子なんだから、このくらい我慢できなきゃ。ふふ、ゆっくり休んでね。」



そう言うと、姫華さんは行ってしまった。



「……。」



優しそうに見えて、案外無茶を言う人だった。





TO BE CONTINUED