5
「こ、これは……」
死人のくせに意気揚々とテンション高く少女についてきたが、
「壁…?」
形容とかじゃなく、岩でできた、高く切り立った、壁。
それにぶち当たり、気勢をそがれる。
琉也 は
ボルテージ が さがった! ▽
すばやさ が がくっと さがった! ▽
『死亡現場』を離れ、僕は少女に連れられて、海岸沿いの洞窟に入り込んだ。
ひでんわざのフラッシュは誰も覚えていなかったが、幽霊はさすが夜目が利くな、と思った。光の届かない洞窟内部にも関わらず、くっきりと周りが見えた。
それが、10分くらい前。
そして今、その洞窟の突き当たりにきたわけなんだが、そこは崖になっていた。
見上げると、僕が落ちた崖よりも高さがあるようだ。
「…?どしたの?」
少女が涼しい顔で首をかしげる。
「どうって、こんな高いところ、どうやって越せば…」
「跳ぶんだよ?」
軽く言われた。
「跳ぶ!?ここを?」
「うんっ。ユウレイなら余裕なんだよ☆」
言うと少女は、ポーンと、軽い跳躍で崖の上へ姿を消した。
「ま、マジ…?」
そ、そうか、跳べるのか。
あんな小さい女の子だってできるんだ、自分だって跳べる!
そう心に言い聞かせ、琉也も、跳ぶ。
「わっ!」
一瞬で、崖の上に。
「お…おお、すげぇ」
赤い帽子の配管工もビックリのジャンプ力だ。
「ね?」
少女が無邪気な笑みを見せた。
TO BE CONTINUED