インナーチャイルドカードでワンオラクル
今日のカードは、地球の子ども、です。
初めてこのカードを見たとき、狩野芳崖の 「悲母観音」を思い出しました。
子どもへの深い母の愛をテーマに描かれた素晴らしい絵画です。
そして、一昨年、東京都美術館で観た福田美蘭の東日本大震災をテーマにした四季4作の「悲母観音」も。
「秋-悲母観音」 こちらをぜひご覧ください。
狩野芳崖の 「悲母観音」は観音様の落とす清らかな水が赤ちゃんに命を与える様子が描かれています。
福田美蘭の観音様は赤ちゃんを慈しむように胸に抱き、赤ちゃんも甘えるように、離れるのを嫌がるかのように観音様にしがみついているように見えます。
そして、観音様の遥か下界には家や瓦礫が海に流されているのです。
観音様は愛おしい赤子を地球へと誕生させるとき、どんな思いなのでしょうか?
お釈迦さまは、すべての人が逃れることが出来ない苦しみを、大きく四つ、さらに 四つ、全部で八つあげています。
生きる苦しみ
老いてゆく苦しみ
病の苦しみ
死んでゆく苦しみ
愛するものとの別れの苦しみ
恨んだり憎んだりしてしまうものとの出会う苦しみ
求めるものが得られない苦しみ
心と体が思うようにならない苦しみ
これが仏教における「四苦八苦」です。
現実世界を作る4つの元素、地水火風の支配する地球。
そこへの誕生は、四苦八苦を宿命として背負っています。
逃れられない苦しみの待つ地球へ、赤ちゃんを送り出す観音様の心情。
「秋-悲母観音」の前で立ちつくし、涙があふれたことを思い出すのです。
この地球の子どものカードでは、赤ちゃんがハートだけを持って地球に降りてきます。
無垢な魂は、愛だけを手にして、地上へと向かいます。
もしも私たちに魂があるとしたら、こうして天上から降りてきたに違いありません。
自分の魂を一層成長させるため、人類へと奉仕するために。
それなら、と思うのです。
それなら、今も遥か彼方では観音様が見守っていて下さるのではないかと。
私たちが四苦八苦しながら魂を成長させているのを、片時も目を離すことなく見守っていてくださるのではないでしょうか。
悲母観音に喩えたので、観音様と書きましたが、それはマリア様かもしれないし、名前はわからない大いなる存在かもしれません。
もちろん、それは想像であり、願望かもしれません。
けれど、そう考えると私は勇気が出るのです。
「一人じゃない」と![]()