こんにちは、リブラです。
今回も、ジェームズ・クリアー著「複利で伸びる1つの習慣 Atomic Habits」の解説をしていきます。
第13章 2分間ルールで先延ばしをやめる
考えずに行う習慣が、考え中の選択を決めてしまうことが多いのです。
選択の瞬間(=決定の瞬間)は、あなたの未来にどのような選択肢があるかを決めてしまいます。
最初の選択で方向づけが成されます。
選択の積み重ねがそれぞれの軌道を描いて、これからの時間をどう使うか決定していくのです。
最初のきっかけを作る行動は、「2分間ルール」(2分以内で完了する行動)を採用するのが効果的です。
例えば、
「毎晩寝る前に読書をする」は「1ページ読む」に。
「ヨガを30分する」は「ヨガマットを取り出す」に。
1分間の瞑想や1分間の読書なら、誰にでもできます。
選択の瞬間(=決定の瞬間)は、最も生産的な道へ導いてくれる「入り口の習慣」です。
これを2分間以内で簡単に済ますことができれば、「入り口の習慣」は実行したことになり、方向づけが完了します。
習慣を出現させる技をマスターすると、最初の2分間が、もっと大きなルーティンを始めるための儀式になります。
プロセスの始まりを儀式化すると、大きなことをするのに必要な、深く集中した状態に入りやすくなるのです。
習慣を続けるコツは、仕事のように感じない程度にとどめておくことです。
ヘミングウェイは「いちばんいい方法は、うまくいきそうになったら、すぐやめることだ」と語っています。
この戦略がうまくいく理由は、「入り口の習慣」を作るだけでなく、自分が築き上げたいアイデンティティを強めてくれるからです。
たとえ2分間だけでも、5日間連続でジムに行ったら、新しいアイデンティティに票を投じることになります。
「運動を欠かさず行う人」になることに、力を注いでいるからです。
なりたいタイプの人だと証明するための最小の行動をとっていることになるのです。
1回の腕立て伏せは、運動しないよりはいい。
1分間読むことは、本を手に取らないよりはいい。
最終目的に心を囚われて何もしないよりは、簡単にできることから始めて「入り口の習慣」を作って置く方が能率がいいのです。
「望んでいるだけで何もしない」のでは、方向づけの決定の瞬間にさえ辿り着つけず、「望んでいることを少しだけでもやる」ことは、既に自分が築き上げたいアイデンティティの「入り口の習慣」に着手したことを意味するのです。
思考しただけでなく、実際に身体もその方向に動いたことになるのです。
ー「複利で伸びる1つの習慣」より引用ー
「やると決まれば話は簡単!」とよく言われているように、思ったように行動できないとき(習慣づけができないとき)は、行動に向かう意欲の問題よりも、選択の瞬間(=決定の瞬間)の問題なのかもしれません。
そもそも、決定の瞬間がないまま行動するということは、目的がないままさまようことに等しく、気分の変化や誘惑に左右されやすい状態なのです。
この状態(決定の瞬間がないまま行動している状態)は、自発性と集中力に欠け、「目的が得られる予測」で放出される報酬系のドーパミンの支援を受けられません。
モチベーションの源のドーパミンが放出されなければ、わたしたちの身体は行動する意欲を失います。
決定の瞬間がないまま、義務や決まり事で行動すると、ドーパミンの快感(モチベーションが上がるワクワク感)もないので、タダ働きをさせられているようにわたしたちの身体や潜在意識は感じるのです。
「なんかやる気にならない」とか「めんどうくさい」とかでやる気スイッチ待ちのときは、「とっとと決定の瞬間を迎えてドーパミンを振る舞ってくれ!前払い報酬をよこせ!」と身体や潜在意識と叫んでいることでしょう。
決定の瞬間がないまま行動することは、意欲もないままロボットのように動くことです。
それは苦しいはずなのに、では、どうしてわたしたちは決定の瞬間を後回しにしてしまうのでしょうか?
それは、行動によるエネルギーの損失を恐れるからです。
行動して目的のものが得られるならば、そこに投入するエネルギーは惜しくはない。
けれども、「行動しても目的のものが得られなかったら、全部が無になり、エネルギーも失うかも」と顕在意識が考えるとき、決定の瞬間を先延ばしにして様子見してしまいます。
実行部隊は潜在意識と身体ですから、指令を下すだけの顕在意識には、ドーパミンが放出されないまま行動する苦痛はわかりません。
だから、潜在意識と身体はストライキを起こし、顕在意識の思い通りに動かないという現象が起こりす。
「得られるかどうかわからないことに多大にエネルギーを注ぎたくない」というのが顕在意識の思惑ならば、「ほんの少しのエネルギーで、望む結果を得られるコースの入り口に立てる」という方法を対策にしたのが、今回の「2分間ルール」です。
「2分間以内でできることなんて大したことはできない。やらないのと同じだ」とあなたの顕在意識はいうかもしれません。
でも、「2分間以内でできる簡単なことなら、毎日だってできる。行動の意欲が上がらない現状をそれで打破できるならやってももいい」と切り替えられるなら、少なくとも「毎日日課を継続できる人」というアイデンティティは、確実に備わるのです。
「毎日日課を継続できる人」のアイデンティティが備わると、喉から手が出るほどアイデンティティを欲しがっているわたしたちの顕在意識は、絶対それを手放したくないと欲を出します。
わたしたちの顕在意識は、一度獲得したアイデンティティにとても執着するのです。
だから、「毎日日課を継続できる人」のセルフイメージを壊さないように努力しようと顕在意識は決意します。
この意思決定の瞬間が、選択の瞬間(=決定の瞬間)になります。
向かいたいアイデンティティへの方向づけが決まり、「習慣の入り口」に立つことのできる「大いなる」瞬間です。
この瞬間が訪れると、顕在意識の指令が「毎日日課を継続できる人」のセルフイメージとなって潜在意識に届き、そのセルフイメージの人がやりそうな手段で行動するように働きかけ、身体は楽々実行できるのです。
わたしは高校生のとき部活でフルートを吹いていましたが、社会人になって仕事に追われると年に1度も吹かなくなり、40才頃には音すらまともに出せなくなりました。
それが4年前、末の妹の家に遊びに行きピアノの演奏を聴かせてもらったとき、「来年はお姉ちゃんもフルート、ここで吹いてね!」とむちゃぶりされました。
そして、1年後なら何とかなるかなと「来年わたしもフルート吹くよ!」と言ってしまったのです。
でも、いざ、吹いてみたら、高音の音が出ず、息も絶え絶えになり、一小節も吹けません。
高校生のときは、演奏会に出て何曲も吹けていたのに、40年も経つとまったく吹けない初心者に戻っていたのです。
凄くショックでした。
フルートが吹ける人のアイデンティティから、吹けない人のアイデンティティに転落してしまったわけですから。
けれども、末の妹が朝5時から出勤前の時間を使って毎日練習しているのを聞いていたので、わたしもなんとか1日30分間は、吹けても吹けなくても音を出す努力は続けてみようと思いました。
最初のうちは、音階をロングトーンで吹くのも精一杯で、「なんでこんな楽しくないことをやっているだろう。わたしがフルートを吹けても吹けなくてもたいした違いはないじゃない?読みたいけれど読む時間がなくて積んである本が山のようにあるというのに・・・」と毎回思って、嫌な気分になっていました。
それでも、1日1回はフルートをケースから出して、音階だけを吹き続けました。
1週間続けていると、下手でもいいから簡単な曲を吹いてみたくなりました。
1曲だけでも吹けるようになっていれば、1年後に末の妹にした約束が果たせるからです。
ゲド戦記の「テル―の唄」をつっかえたり、変な音を出しながらもゆっくり吹けるようになる頃には、フルートを吹く30分間が苦痛ではなくなっていました。
忙しさに追われて吹けない日が続くと、今日こそは吹く時間を捻出しようと時間のやりくりまでするようになっていました。
1年後に、末の妹の家での演奏会では、4曲くらい吹くことができ、この頃には人に趣味を尋ねられると、読書と園芸とフルートと言えるようになっていました。
4年間、フルートを30分だけ吹く習慣のおかげで、わたしのアイデンティティに「フルートを吹く人」が1つ加わったのです。
今では、フルートが吹ける30分間は至福の時間です。
純粋に自分のためだけに使う自由な時間だからです。
この経験から、モチベーションとは、自然に舞い降りくるものではなく、目的を持って継続しているうちに少しづ増してきて、やがてやめられなくなるまで増大してくるものだとわかりました。
後に「複利で伸びる1つの習慣 Atomic Habits」を読んだとき、フルートの再チャレンジは無意識にこの「2分間ルール」で方向づけ、習慣づけしていたと気づきました。
フルートの「管を組み立てる」儀式をやると、1回くらい音階を吹こう、となり、呼吸が苦しくなって息切れしたら、管をばらして掃除して終了というルーチンを楽しくないけど続けていました。
1曲だけでも吹けるようになろうと決めた瞬間が、わたしにとっての、選択の瞬間(=決定の瞬間)でした。
その決定の瞬間が、今のわたしの人生の時間を豊かなものにしてくれたのです。
次回も「複利で伸びる1つの習慣 Atomic Habits」の解説を予定しています。
わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。
詳しくはこちらをご覧ください。
新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
