こんにちは、リブラです。
今回は「ミルトン・エリクソン心理療法<レジリエンスを育てる>」の第3章の解説です。
*ジンジャーブレッドガール
エリクソンの娘のベティ・アリスと彼女の夫のデイヴィッドの間には2人の息子が既にいましたが、ベトナム人の赤ちゃんのキムバリーを養子に迎えました。
ベティもデイヴィッドも青い目に白い肌で、2人の息子も青い目白い肌で金髪でした。
その家族の中でキンバリーは、ただ一人黒い目浅黒い肌に黒髪でした。
家族と違う肌や目や髪の色をしていることをキムバリーが家庭や学校などでいやな思いをしないように、エリクソンは「ジンジャーブレッド・ガール」というニックネームを彼女につけました。
エリクソンは「ジンジャーブレッド・ガール」のニックネームで度々カードや手紙を書いて送り、ベティ一家が訪ねてくるときは、必ず「ジンジャーブレッド・クッキー」をテーブルに用意しました。
そして、この「ジンジャーブレッド・クッキー」を配ることができるのは、「ジンジャーブレッド・ガール」のキンバリーだけということにしました。
エリクソンは娘のロキサンナに頼んで「ジンジャーブレッド・ガール人形」を作り、キンバリーにプレゼントしました。
「ジンジャーブレッドはね、茶色で、甘くて、とても特別なごちそうだから、いつも食べられるってわけじゃないのよ。
あたしとおじいちゃまは、そのことをいっぱいお話するの」とキムバリーはいつも得意気に家族に話しました。
キムバリーの2人の兄たちは、彼女が特別な役柄をもらう理由となったジンジャーブレッドのような浅黒い肌を羨ましいとさえ思いました。
キンバリーがアメリカ合衆国の市民権を得たとき、エリクソンは「おめでとう!ジンジャーブレッド・ガールは今や、アメリカン・ジンジャーブレッド・ガールだ!」と手書きのカードを送りました。
キムバリーが幼稚園に入ったときは、スペイン系の幼稚園の先生に出会い、
「あたしの先生、ジンジャーブレッド・レディなのよ。
あたし、腕を先生に見せて、あたしもジンジャーブレッド・ガールですっていったの」と母親に話しました。
ー「ミルトン・エリクソン心理療法<レジリエンス>を育てる」ーより
ニックネームをつけただけで世界が変わってしまう事実を、信じることができるでしょうか?
エリクソンはこの方法で、そばかすに悩む不登校の少女に笑顔で登校できる日を取り戻させました。
エリクソンはその少女に「キミは『シナモンフェイス』だ!」とニックネームをつけたのです。
少女の顔に無数の茶色の点があったとしても、それを「そばかす」と呼ぶか、「シナモン」と呼ぶかで本人にとってはまったく違った印象になります。
シナモンロールやジンジャーブレッドクッキーのスイーツのイメージは幸せな気分に誘うけれど、そばかすだったらない方がいいってことになります。
「そばかすの子」とか「浅黒い肌の子」と呼ばれてそのイメージを自分に重ねるのか、みんなに喜ばれる甘いお菓子のイメージを自分に重ねるのかで、自分に対するイメージも変わってしまうのです。
エリクソンはこんな心の反応を熟知していたので、ベトナム人の孫キンバリーに「ジンジャーブレッド・ガール」とニックネームをつけ、「浅黒い肌・黒い瞳・黒髪」が特別な価値があるように家族ぐるみで印象づける刷り込みをしたわけです。
「そばかす」や「浅黒い肌」を目立たたなくするようにしたり、「そばかす」や「浅黒い肌」をからかう人と戦えるタフなメンタルを鍛える方向に努力すると、「そばかす」でなかったら・・・、「浅黒い肌」でなかったら・・・という気持ちがどうしても湧いてきてしまいます。
でも、自分自身が生まれながらに持っているものを<特別な天からの贈りもの>として愛することができたら、唯一無二の魅力に転じるのです。
愛され真価を認められると万物は、特別な輝きを帯びるようになります。
わたしたちの身体も細胞の一つ一つも同様です。
キンバリーは自身の「浅黒い肌・黒い瞳・黒髪」を見るたび、「ジンジャーブレッド・ガール」として愛される自分を思い出し、自己肯定感を強めたに違いありません。
エリクソンはキンバリーに「生まれながらに持っているものを愛することで生まれるパワー」を体験させたのです。
「生まれながらに持っているものを批難することで生じる負のパワー」に苦しむ人々をたくさん診てきたからでしょう。
自分から決して奪われない「生まれながらに持っているものを愛する力」を宿していれば、どんな非難にさらされても自分の心を守ることができます。
やぎ座アセンダントでやぎ座に天体集結があるエリクソンは、「省エネ・高機能」で「ローリスク・ハイリターン」な方法をいつも選びます。
自分が生まれながらに持っているものをとことん活用し、欲しい結果を手にしていくところはやぎ座ポリシーそのものです。
彼はそのようにして、小児麻痺の後遺症で不自由になった身体と付き合いながら、様々な人々の心と身体を癒す精神科医として、生涯現役で活躍しました。
「こんな身体だから、ここまでだ」と自分の身体を嘆いたり諦めたりすることは、1度たりともなかったのです。
エリクソンの奇跡は、「生まれながらに持っているものを愛する力」が起こしたと言えるでしょう。
奇跡を生む「生まれながらに持っているものを愛する力」は、難しいのでしょうか?
そんなことはありません。
目と耳しか使えなかった頃のエリクソンでも、親指1本しか動かせない関節炎の患者でも、養子として引き取られた赤ちゃんのキンバリーでも、エリクソンの数多くの患者たちも起こしてきた奇跡の力です。
誰にも備わっていて、誰でも実行可能です。
ただし、やぎ座の具現化力を使おうといときは、地道な日常的努力は必須です。
今回のレジリエンスのパワーは、「生まれながらに持っているものを愛する力」ですから、「自分に対して持つ印象・イメージ(セルフイメージ)」を肯定的に描く努力が必要です。
自己否定を日常的にしてしまいがちな人は、とてもやりがいのある努力であり、すぐ実行できます。
なぜなら、その自己否定を列挙して、その否定的な表現をもっと自分の好きな言い方に変えてみるだけでいいのです。
自分のことを「のろま」と思っていたのを「マイペース」と変えるだけで印象が変わるでしょう。
自分のことを「バカ」と思っていたのを「バカボンのパパみたいに『これでいいのだ!』で解決する天才」と変えるだけで印象が変わるでしょう。
自分が納得する肯定的なイメージを、自分を非難する言葉から引き出すのです。
誰も価値をつけないようなものに自ら価値を見出すと、それは唯一無二のパワーを発します。
それは、愛されなかったものが<特別な天からの贈りもの>として愛されたときに放つパワーです。
ゴミから宝を探し出すような地道な努力ですが、こういうやぎ座的な努力がレジリエンスを生み、やぎ座冥王星終末期に奇跡的な具現化力を引き出すのです。
次回は「ミルトン・エリクソン心理療法<レジリエンスを育てる>」の解説を予定しています。
わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。
詳しくはこちらをご覧ください。
新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
