こんにちは、リブラです。今回は、ナポレオン・ヒルの「悪魔を出し抜け!」第11章の解説です。
ヒル「逆境のメリット(思考習慣を変えるチャンス)は、すべて失敗を通してなければ得られないものなのですか?」
悪魔「そんなことはない。失敗は、大自然が自分の法則に従おうとしない人間に与える罰や警告のようなものだ。
大自然の法則に反して人間が戦争(第1次世界大戦)を選択したとき、すでにその状況の中に世界恐慌という警告の種は植え付けられていたのだ。
だから戦争の後に大恐慌が起きたのは必然で、夜の次に昼が来るのと同じくらい自然なことであり、そこにはヒプノティック・リズム(集合意識による集団催眠)の法則が働いていたのだ」
ヒル「つまり、ヒプノティック・リズムの法則とは、エマーソンの言う『代償の法則(何かを失うことで何かを得る)』と同じものなわけですね?」
悪魔「ヒプノティック・リズムの法則と『代償の法則(何かを失うことで何かを得る)』は同じものだ。
大自然はその力を使って、全宇宙に存在するあらゆる物質、人間関係が持つプラスとマイナスの力の均衡を保っている」
ヒル「ヒプノティック・リズムの法則は瞬時に働くものでしょうか?
積極的な思考をすればすぐ恵みが与えられ、否定的な思考をすればすぐ禍(わざわい)がもたらされるのですか?」
悪魔「ヒプノティック・リズムの法則は常に働いている。
しかし、必ずしも瞬時というわけではない。
その法則の招くものが恵みであろうと禍であろうと、一人の人間の蒔いた種を別の人間が刈り取るということは起こり得る。
大自然の法則の中でも4つ目の次元、つまり時間は最も抗しがたい要素だ。
原因となる事柄が起きてからその結果がもたらされるまでにどのくらいの時間がかかるかは、その場の状況により一つ一つ異なる」
ー「悪魔を出し抜け!」第11章よりー
「陰極まれば陽に転ず。陽極まれば陰に転ず」といわれるように、どちらかに傾いたままの状態がずっと続くことはありません。
「極まれば転ず」を繰り返しながら陰と陽のバランスを保っているのが大自然の法則です。
現象化した物事の一部だけを切り取って判断すると、それは二極化思考(善・悪、優・劣など2つに分ける考え方)に傾きます。
残念ながら、わたしたちがよく使う二極化思考は大自然の法則に抗います。
人類がよかれと思ってやることは、大抵不自然な方向に展開し、それが極まるとき崩壊が起こり、振り出しに戻るというパターンを何度も繰り返しているのです。
老子の説くタオ(道)は、大自然の法則に沿った生き方を示していますが、わたしたちの社会通念とはいつも真逆です。
何がそんなに違うのかと言えば、タオは「決して物事の一部だけ切り取って判断」せず、物事をトータルで考える統合思考に基づくことです。
自然界では、どんな存在もなくてはならない存在としてそこに在ります。
わたしは親知らずの抜歯で抗生物質を処方され、その後風邪で喉が腫れてまた抗生物質を飲んだとき、腸内細菌叢のバランスが崩れ、血便が出たことがありました。
悪玉菌の外毒素で腸壁が炎症を起こしてしまったのです。
乳酸菌を飲んで翌日には治りましたが。
腸内細菌には善玉菌と呼ばれるビフィズス菌やフェカーリス菌やアシドフェルス菌などの乳酸菌も、日和見菌のバイクテロイデスや大腸菌もいますが、悪玉菌と呼ばれるウエルシュ菌や有毒株の大腸菌もいます。
わたしたちは二極化思考によって、勝手に善玉菌とか悪玉菌とか呼んでいますが、これらの菌たちはみんななくてはならない存在なのです。
菌は温度とPHの条件が合えば爆発的に増えますが、善玉菌が増え過ぎたらPHが酸性に傾いてバランスを崩します。
悪玉菌のウエルシュ菌は外毒素を産生しますが、厳性嫌気性(酸素が苦手な菌)なので腸内では発育がゆっくりで、通常は爆発的に増えたりしません。
悪玉菌がちょうどよく微量に外毒素を産生してくれるおかげで、善玉菌も増え過ぎず一定のバランスを保てるという「持ちつ持たれつ」の大自然の法則に基づくバランスを維持しているのです。
今回悪魔が、
「ヒプノティック・リズムの法則と『代償の法則(何かを失うことで何かを得る)』は同じものだ。
大自然はその力を使って、全宇宙に存在するあらゆる物質、人間関係が持つプラスとマイナスの力の均衡を保っている」といっている通りです。
ヒプノティック・リズムの法則もずっと同じ方向ばかりに邁進するわけではないし、「代償の法則」も常に「失ったら、得る。得たら失う」を繰り返すので、どちらかに偏るわけでもありません。
見えないけれどもプラスとマイナスの力の均衡を保つためのバランスが確かに存在しています。
ヒプノティック・リズムの波が「代償の法則」に則り、「失ったら、得る。得たら失う」を繰り返すので、大自然の法則は永遠に続くのです。
二極化思考は偏りを生んで崩壊を招き、統合思考はすべてを包括し存続していくのです。
「失敗」か「成功」かという二極化思考で捉えたら、失敗はしない方がいいということになりますが、これを統合思考で捉えると「失敗は成功の素」ということになります。
失敗をした段階で、成功への一歩が始まっているというのが、「すべてをかけがえのない存在」と見なす大自然の法則に則った統合思考の発想です。
その流れに乗れるならば、身を任せるのも悪くないと思います。
ヒプノティック・リズムの法則も、自身の心の周波数を望む状態にしておけば、不幸な波に飲まれる心配はありません。
「失った」と感じたら「与えた」と思えばいいのです。
すると代償の法則が働いて、必ず「得る」タームがやってきます。
「失った」と思うとセルフイメージが縮小して、それに相当する現実を「得る」ことになります。
「与えた」と思うとセルフイメージが拡大して、それに相当する現実を「得る」ことになります。
ただ思考習慣を変えるだけで、ヒプノティック・リズムの法則は味方にも敵にも変わります。
次回は「悪魔を出し抜け!」の解説を予定しています。
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