こんにちは、リブラです。

今回はジル・ボルト・テイラー博士の「ホールブレイン」の第4章の解説です。

 

第4章「キャラ1考える脳」

 

脳出血で左脳新皮質の<考える脳キャラ1>の言語中枢が沈黙したとき、テイラー博士は他人とだけではなく、自分自身とのコミュニケーション能力も失いました。

 

自分と他人の区別も、自分が誰で、何が好きなのかもわからなくなってしまったのです。

 

この体験からテイラー博士は、左脳新皮質の<考える脳キャラ1>の細胞群が「ジル・ボルト・テイラー」としてのアイデンティティ(自分は何者かという概念)を作っているのだという洞察(気づき)を得ました。

 

「わたし、ジル・ボルト・テイラーは、左脳の、自我を作る細胞が『わたしは存在している!』と告げるからこそ存在していたのです。

 

自分という人間が、左脳にある小さな細胞たちによってすべて作られていると考えると、少し戸惑いを覚えますが、それほどわたしたちのアイデンティティは脆いのです」

 

左脳はある物と別の物を区別する細部(例えば「1本の木」)に注目し、右脳は識別できる特徴のないものの集まり(例えば「森」)に注目します。

 

空高く舞うワシが眼下に広がる広大な風景を把握しつつ、おいしそうなプレーリードッグを見つけることができるのは、この右脳と左脳の機能の切り替えができるからです。

 

左脳の機能を失ったときのテイラー博士は、風景とプレーリードックの区別がつかないワシのような状態だったのです。

 

このように左脳は、自分の内側と外側の間を線引きし、物質的世界が自分と分離していると捉え、自分の外にあるものも自分自身も現実である(見える外側の世界も自分の身体も現実だから、自分も存在する)という結論を下します。

 

宇宙意識(ワンネス意識)から分離してしまったら、自分自身を宇宙の中心とするしかありません。

そこで左脳は「わたし」という個を中心に置いて、外の世界のすべてを整理し始めるのです。

 

左脳は「外の世界と自分との関係」に焦点を移すことで、右脳の「永遠の流れの中にいる意識」を背景に追いやります。

 

プレーリードッグを追うことに焦点が移ると、背景にある風景を無視して、右脳が知覚する全体像を脇に追いやってしまうのです。

 

「物事と自分との関係」を自分の外にあると認識すると、左脳新皮質の<考える脳キャラ1>は、物事を整理し、分類し、数え、一覧表にし、最終的に、「他者と意思疎通するための構造的な言語」を生み、すべての物に名前をつけます。

 

テイラー博士が脳キャラを4つに分類したのも、そのキャラに名前をつけて人格を持たせたのも、彼女の左脳新皮質の<考える脳キャラ1>の働きです。

 

テイラー博士は、自身の<考える脳キャラ1>をヘレンと名付けました。

ヘレンという名は「やり手(hell on wheels)」が由来です。

 

ヘレン(キャラ1)は脳出血から復活すると、すぐ、脳キャラたちのボスに返り咲こうとしました。

 

才気煥発リーダーシップもあるけれど、お金や名声といった外的要因に突き動かされるのでヘレンに人生を任せたら、「最高の自分」である右脳皮質の<考える脳キャラ4>や「友好的な自分」である右脳辺縁系の<感じる脳キャラ3>は背景に押しやられてしまいます。

 

テイラー博士の友人たちも「ヘレン」の存在は知っていて、電話をしたとき「ヘレン」が出ると「やあ、ヘレン。あとでかけ直してもらえないか?」と頼んでくるそうです。

 

<考える脳キャラ1>は、世の中を渡ってゆくための力であり、他人に見せている顔なので、ユングがいう「他者にはっきりとした印象を与えるための一種の仮面=ペルソナ」に相当します。

 

<考える脳キャラ1>は、トップに立って仕切る自我(エゴ)として、挑戦に立ち向かい、自分が信じるもののために戦い、正・誤善・悪を区別し判断します。

 

このようにして左脳のネットワークは、信念や世界観を確立していくのです。

 

それに加え、<考える脳キャラ1>は、データを順送りに処理すると同時に、新しい刺激に反応して新たな神経結合を作り出します。学べば学ぶほど左脳はさらに学ぼうとします。

 

神経可塑性とは、脳細胞が他のどのニューロンとコミュニケーションするのかを組み替えることのできる能力のことで、これが新しいことを学ぶ能力の根底にあるのです。

 

人類に思考や感情の基礎となる細胞間の構造を自発的に変えられる力があるということは、自らの進化をより高いレベルの相互コミュニケーションへと導く力を持ったということだとテイラー博士はいっています。

 

「ホールブレイン」より引用ー

 

「汝己を知れ」とアポロン神殿の入口に記されているとおり、「自分は何者であるのか?」という問いは古代ギリシャの哲学者も求めてやまない永遠のテーマでした。

 

でも、それは左脳新皮質<考える脳キャラ1>の「独り言」だと判明してしまったらどうでしょうか?

 

「自分を知りたい!」という欲求にわたしたち人類はどれほど振り回されてきたことでしょう。

 

人類はアイデンティティ(自分は何者であるのか?)の追求のため生きているといっても過言ではないでしょう。

 

「自分で在りたい」も「特別になりたい」も「愛されたい」も「認められたい」も、欠乏感も劣等感も優越感も自尊心も、全部<考える脳キャラ1>が自我(エゴ)を作り出すため自分と外界を線引きし「分離」した結果、<感じる脳キャラ2>に発生した欲求や感情だったのです!

 

自分の内側と外側の間を線引きし、物質的世界が自分と分離していると捉え、自分の外にあるものも自分自身も現実である(見える外側の世界も自分の身体も現実だから、自分も存在する)という結論を下す

 

この性質が<考える脳キャラ1>に備わっている以上、「分離して、個となり自分を知る」。その情報を右脳の<考える脳キャラ4>の「永遠の流れの中にいる意識」にフィードバックする。それが自然の営みなのです。

 

実際、「個」としての自分が感じる欲求や感情が人間の進化へのモチベーションになっています。

 

大切なのは、左脳の「外の世界と自分との関係」にフォーカスする機能と右脳の「永遠の流れの中にいる意識」にフォーカス機能の両方の機能が自身の脳に備わっているのを忘れないことです。

 

これを忘れてしまうと、プレーリードッグを追うのに夢中でハンターに狙われているのに気づかないワシや風景と区別がつかずプレーリードッグを見つけられないワシと同じに状態なってしまいます。

 

左脳は「分離」機能、右脳は「つながる」機能なので、「分離」が必要なときに「つながる」と自分がわからなくなってアイデンティティクライシスになり、「つながる」ことが必要なときに「分離」すると、<感じる脳キャラ2>の不安を煽ります。

 

<考える脳キャラ1>にうかつに主導権を与えると、「分離思考」であらゆるものをジャッジするので人間関係を悪くします。

 

テイラー博士のヘレン(キャラ1)が友人たちに敬遠されているのもうなずけます。

 

テイラー博士はやぎ座土星なので、きっと合理主義でビジネスライクな対応をヘレン(キャラ1)がするのだと推測できます。

 

<考える脳キャラ1>は、世の中を渡ってゆくための力であり、他人に見せている顔なので、ユングがいう「他者にはっきりとした印象を与えるための一種の仮面=ペルソナ」に相当します

 

「自分である」という自我(エゴ)のキャラはアセンダト(1室始点)が1番よく反映しますが、「世の中を渡ってゆくための力」は土星の管轄です。

 

社会で生きて行くために「他人に見せている顔」ペルソナは、土星が反映しているように思います。

 

わたし自身は、みずがめ座アセンダントにみずがめ座土星がコンジャンクションしているので、わたしの「キャラ1」は理屈っぽく、疑い深く、あまのじゃくで頑固です。

 

普通のものの見方や考え方を好まないようで、新しい考え方や変わった方法に興味を持ち、マイノリティであることを選択します。

 

それがみんなと違う方向に行く方が個性的になれるので、「自分を知る」手がかりが得られると思っているようです。

 

みずがめ座は不動サインなので、自分が得意な分野で自己表現ができるようになるまでは人づきあいが苦手でした。

 

でも、その方が占星術や心理学などで自分と向き合い研究することができたので、検査技師や占い師など自分の個性に合った仕事をすることができました。

 

そういう意味では、わたしのキャラ1であるみずがめ座土星とアセンダントは良い働きをしてくれていると思います。

 

なんでも疑問を投げかけ、理論的に筋道の通った答えが得られないと納得しないところは、困ったキャラですが。

 

脳細胞が他のどのニューロンとコミュニケーションするのかを組み替えることのできる能力=神経可塑性」があることで、脳キャラたちがお互いコミュニケーションを取れるようにすれば、

 

人類に思考や感情の基礎となる細胞間の構造を自発的に変えられる力があるということは、自らの進化をより高いレベルの相互コミュニケーションへと導く力を持ったということだ」という発展があります。

 

もしも、全知全能の右脳新皮質「考える脳キャラ4」とすべての脳キャラがいつでもコミュニケーションが可能となれば、わたしたちの「ホールブレイン」は、神の受信器になることでしょう。

 

驚異的な可能性を秘めた脳をわたしたち人類は誰しも1つ持っているのです。

その神秘的な脳を自分のものとして活かすには、左脳の「考える脳キャラ1」で生み出される自我(エゴ)とペルソナ、左脳の「感じる脳2」のインナーチャイルドの欲求や感情を理解するのが、第1関門だと思います。

 

それには、アセンダント星座と土星星座と月星座のキャラを知っておくと、かなり助けになるはずです。

 

次回もジル・ボルト・テイラー著「ホール・ブレイン」の解説を予定しています。

 

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最後まで読んでくださり、ありがとうございます。