こんにちは、リブラです。今回は、ウエイン・ダイアー著「老子が教える実践道(タオ)の哲学」の解説です。
第79章「怒らない、怨まない」
「争いの後には怒りが残る。憤怒の熾き火をどうしよう?手元にあるもので満足する、いつでも、それが究極の最善策だ。
誰かが危害に友愛で応える勇気を持たなければ、敵意は善意に変わらない。感謝されずとも善意を尽くす、それが知恵者。
本物の徳を修めた者は、いつも譲る道を探す。本物の徳に欠ける者は、いつも護る道を探す。
護る者は生命に満ちるが、獲る者は空を掴むばかり」
ー老子が教えるタオの哲学ー
口げんかにせよ大論争にせよ、「これで終わりにしよう」と言われたとき、あなたがどうしますか?
腹の虫が治まらない、仕返ししてやる、傷つけられて苦しいと怒りを引きずるのが常だったら、別の自分を想像してください。
獲る者になる代わりに譲る者になることも可能です。本物の徳という道(タオ)の宝を差し出してから争いを終えるのです。
非難をぶつけてやりこめるのではなく、相手を思いやり、間違いを証明するのでなく尊敬の念を示してください。
あなたの本性は道(タオ)に従って穏やかに周囲と和することを望んでいます。
今日のタオ
「争いのあるところに許しを」という聖フランチェスコの言葉を心の中で唱えてください。この祈りの言葉は、エゴの欲求に打ち勝ち、「充実した人生」の意味の理解をもたらします。とダイアー博士は言っています。
怒ると、血圧が上がって心臓がバクバクしますよね?それは脳内で神経伝達物質のノルアドレナリンが分泌されるからです。まるで怒りの効果音のように流れて、怒っている臨場感を醸し出します。
でも、これは怒っている雰囲気づくりのためではありません。怒りの感情に伴いノルアドレナリンで心臓の拍動に拍車をかけるのは、「逃げるか、戦うか」に備えて筋肉に血液を送るための動作なのです。
身体にとったら、「緊急事態発生!」のサイレンが鳴り響いているような状態になります。この状態、時間にして約5分間程度だそうです。ノルアドレナリンは心臓の拍動を上げて危険なので、「逃げるか、戦うか」の状況なっていなないと察知されれば、速やかにセロトニンで中和されるシステムになっています。
でも、怒りって、長引くときがありますよね。それは、怒りの感情が5分で下火になっても、思考で火に油注ぐと再燃するサイクルが始まってしまうからです。最初は小さな怒りだったのに、あれもこれもと怒りの理由を考えているうちに抑えられないほどの大きな怒りが爆発してしまうのです。
イラッとしてから5分以内が怒りの鎮火のタイミングで、怒り理由を考えて再燃させないことが大切です。そして、この5分間に考えたら効果的なのが、かつて最も怒りを感じたときの記憶です。その出来事と今苛立ちを感じた出来事を比較するのです。
そうすると、「なんだ、あれに比べたらこれぐらいはたいしたことではないか」という寛大な感情に変化するでしょう。
それでも、怒りが長引くときは、「個人的に捉えない」という言葉が有効です。そもそも、わたしたちが怒りを感じるのは、その案件を個人に当てはめて考えるから腹が立つのです。
例えば、税金が上がると聞いたときに、怒るよりも「仕方ないなあ。たいへんそう」と嘆くでしょう。それが怒りになるのは「わたしの払ったお金が無駄遣いされている!」と個人的に考えたときです。
後は、自身の土星の性質を知っておくと、どんなシチエーションで怒りに触れるかの傾向がわかります。土星は「自分だけの譲れないルール」を示すのです。そのルールが阻害されるとき、地雷が爆発したかのような怒りが出ます。
おひつじ座土星だったら、自分が進もうとする行くてを邪魔されたり、指図されたりすると「わたしである」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
おうし座土星だったら、五感で享受する至福を邪魔されたり、時間を急かされたりすると「わたしは所有する」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
ふたご座土星だったら、コミュニケーションを制限されたり、レスポンスが返ってこないと「わたしはコミュニケーションする」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
かに座土星だったら、感動を邪魔されたり、感情表現を蔑ろにされたりすると「わたしは感じる」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
しし座土星だったら、セルフイメージが輝くチャンスを邪魔されたり、プライドが傷つくことを言われたりすると「わたしは望むものになる」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
おとめ座土星だったら、決まり事が破られたり、予定や計画が乱されると「わたしは役に立つ」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
てんびん座土星だったら、争いで調和が乱されたり、偏った状態や環境で膠着してバランスが取れないと「わたしは釣り合わせる」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
さそり座土星だったら、真実を隠されたり、真剣さ・一途さを軽んじられたりすると「わたしはつながる」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
いて座土星だったら、夢に向かう行動を邪魔されたり、未来の可能性を奪われたりすると「わたしは(現在と未来を)統合する」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
やぎ座土星だったら、合理性や機能性を邪魔されたり、努力を水の泡にされたりすると「わたしは統制する」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
みずがめ座土星だったら、自由な考えを邪魔されたり、知ることを制限されたりすると「わたしは知る」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
うお座土星だったら、空想や夢見ることを邪魔されたり、信じているものを否定されたりすると「わたしは信じる」と言うルールを阻害するので逆鱗に触れます。
次回も「老子が教えるタオの哲学」の解説を予定しています。
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