こんにちは、リブラです。今回は、ウエイン・ダイアー著「老子が教える実践道(タオ)の哲学」の解説です。

 

 

第70章「あなたの中に神を体現する」

 

「わたしの教えは、とてもわかりやすく、とても行いやすい。それでも、わかる人は世に少なく、実践できる人も実に少ない。

わたしの言葉には元祖(タオ)が宿る。わたしの行いには主(タオ)が宿る。

世の人には、それがわからない。だから、世の人にはわたしがわからない。

賢人は、質素な衣を纏っているからその内に満ち溢れる尊い宝石を見抜くのは難しい」

ー老子が教えるタオの哲学ー

 

世の中、タオの教えなんて関係ないという人が大多数なのだから、自分もその一人でいいやーというより、その大多数から外れて自由になることを考えてみましょう。

 

老子は、別に大変なことをやれと教えているわけではありません。あなたの中にもタオの高潔な欠片(かけら)が宿っていることを思い出す、それだけでいいのです。

 

『A Course in Miracles(奇跡のコース)』には、

あなたの魂の中の神は、この世のすべての法則を反故にする。時、空間、距離、どんな形の制限も超越する」とあります。

 

あなたの見聞きするもの一つ一つに、神の見えない力が宿っています。それを毎日探すことは、あなたの中の神を体現する習慣につながります。

 

今日のタオ

 

アクセサリーはつけない、化粧品もしない、「質素モード」で1日過ごしてみましょう。すると、服装や外見に向けられる注意がいかに見当違いなものか、わかるでしょう。

何をするにも、自分の感情に波長を合わせ、外見が他者の目にどう映るかは気にしない試みをしましょう。とダイアー博士は言っています。

 

4月13日の村上和雄博士の命日に合わせて映画「Switch」が上映されているのを知せてもらい、観ることができました。

 

村上博士はバイオサイエンティストで、高血圧に関与する酵素「レニン」の遺伝子を解読した功績を残しています。

一般的には「生命の暗号」などの著作で神を「サムシンググレート」という言葉で表し、使われていない遺伝子をオンにすることを提唱していたことで知られています。

 

わたしも10年くらい昔に「生命の暗号」を読み、感銘を受けました。村上博士によると、わたしたちは「10000文字×1000ページの百科事典約3200冊分」の遺伝子があると言います。そのうち実際に使われている遺伝子はほんの数%だそうです。

 

その使われていない多くの遺伝子が笑いによってスイッチオンの状態になることを、村上博士は著書や公演で提唱されていたのです。映画「Switch」では、村上博士が提唱することの実例のような親子が登場します。

 

2005年4月25日に起きたJR福知山線の脱線で、九死に一生を得た鈴木順子さんとその母です。重度の脳の障害を負い独りで身動きができない順子さんに、母親は笑顔を引き出すリハビリを試み、奇跡的な回復に至ったのです。

 

映画の中では、母親の背の上で身動き一つできないのに無邪気な子どものような笑顔でプールでリハビリをする順子さんが印象的でした。この映画でわたしの魂の中の神が共鳴したのは、この母子があの事故を災難と捉えるどころか、この事故のおかげで掴んだ幸せがあると話した点でした。

 

順子さんの家は母子家庭で、母親は二人の娘を養うために仕事に追われ、娘たちと話すのは叱るときぐらいで、笑った顔を見たこともないまま娘たちは成人し、独立していったのです。

順子さんが事故に遭ったことで母と姉と順子さんは、子どものときに得られなかった家族の団欒や互いの笑顔の見える幸せを知ったのでした。

 

豊かに安楽に長生きしようと考えるエゴだったら、これを災難としか捉えなかったでしょう。でも、わたしたちの内部には誰しも魂(神の分霊)がいるので、豊かに安楽に長生きできること以上に感情を味わうことや心の通い合いを欲するのです。それが体験できないと人生に欠乏感を抱くのです。

 

魂が人間の転生で必要としているのは、お金でもなく、ステータスでもなく、亀裂の入った家族が再びお腹の底から笑い合う、和解の幸せだったりするのです。それがわたしたちに内在する神の望みなのです。

 

そのために、一見不幸としか思えないような<イベント>を人生に設定して、体験しそこなった感情を伏線回収するがごとく、わたしたちの内なる神は、人生のどこかで味わおうとするのです。

 

神は全知全能であるがゆえに、ストレスもフラストレーションも絶望も悲しみも体験することができません。分霊となって次元降下し、未熟なエゴと共に肉体に宿って転生しているのです。

ですから感情をダイレクトに味わえるイベントをけして見逃したりしません。

 

未熟なエゴが葛藤し苦悩する体験に寄り添って感情を共有することが、神にとっての転生の醍醐味です。そして、未熟なエゴの方も、魂の導きで人生を歩むうちに飛躍的な進化を遂げることができ、人として生きながら神の奇跡を起こすことが可能になるのです。

 

人生は思惑通りに行きませんが、それはエゴの思惑であり、思惑通りに行かない人生を楽しむのが魂(神)の思惑なのです。

 

おひつじ座太陽が多いわたしの家族は、今月、末の妹の家で恒例の誕生会を催す予定です。音楽好きの娘たちが集まるので、音楽に興味のない父でも退屈しないように太鼓を叩いてもらうことになりました。盆踊りの曲なら叩いたことがあると、真ん中の妹が父から聞き出しました。

 

だから、末の妹がピアノでソーラン節を、真ん中の妹がカリンバで八木節を、わたしがフルートで炭坑節を、それぞれ練習して当日ぶっつけ本番で父の太鼓に合わせることになりました。こんな日が来るなんて40年前のわたしや妹たちは夢にも思わなかっただろうと思います。

 

子どものときは、父は恐怖の存在でした。罵声と暴力に怯える子ども時代でした。でも、その原因が父の子ども時代にあり、虐待の連鎖だったと精神科勤務で気づいたときから、わたしの父への憎しみは許しに代わりました。

 

それは妹たちにも長い年月をかけて徐々に伝わっていきました。誰の中にも内なる神(魂)は存在するので、憎しみ続けるより、許して心を通わせたいのです。憎しみよりも許しを選択する瞬間、魂意識の交流が始まります。

 

内なる神同士の交流の喜びは格別です。ずっと笑いが絶えなくて、お腹の底から笑えます。わたしたちの家族もまた、闇を知ってほんとうの家族のつながりを伏線回収しているところなのです。

 

次回も「老子が教えるタオの哲学」の解説を予定しています。

 

わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。

 

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新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。