こんにちは、リブラです。今回は、ウエイン・ダイアー著「老子が教える実践道（タオ）の哲学」の解説です。
第6２章「タオの宝物庫の扉をくぐる」
「道（タオ）は宝物庫、万物の天性、奥の奥にある本質。道（タオ）は、善者には宝の倉、悪者には避難所。
悪しきからと悪者を見捨ててはいけない。その魂を、言葉で目覚めさ、行いの範で高め、悪行には善意で応えなさい。悪者を捨てるのではなく、悪者の悪を捨てなさい。
新たに選ばれた君主には、冨を献上するよりも、技能で仕えるよりも、道（タオ）の原理を体現し、道（タオ）の智恵を説いて仕えなさい。
古より道（タオ）が貴ばれたのは、あらゆる善を生み出し、あらゆる悪を矯（た）めるから。この世界で、最も高貴なものだから」
ー老子が教えるタオの哲学ー
あなたは永久不変の道（タオ）の創造物、だから、いつでも自由に道（タオ）の聖域に入っていくことができるのです。その正面扉は、「入っておいで」と言うように、あなたに向かって開いています。
苦悩や不安はすべて扉の外に残して、遠慮なく、その温かな聖所に歩み込んで行きましょう。この道（タオ）の温かい家を、いつでも自由に逃げ込める隠れ家にしましょう。
人間は人間、悪行は悪行、そう心の中で区別するのです。相手も神聖な創造物、ただ、人生はエゴの思い通りになると信じ込んでいるだけなのです。
老子のアドバイスは、自分自身にも当てはまります。我ながら嫌なことをしたと自分を責めなくていい。辛いときは素直に辛いと感じていい。自分を許しましょう。他者にも自分にも思いやりを向けましょう。
今日のタオ
他者にも自分にも思いやりを向ける態度を示し、いつもなら怒ってしまうところを、愛情で受け止めてみましょう。何をするのであれ、目的は、相手に自分でそれぞれのタオの宝物庫を開けてもらうこと。そのために、あなた自身がタオに倣う考え方や行いの範を示して、扉を開ける鍵となることです。とダイアー博士は言っています。
ギブ＆テイクの文明社会に守られて生きることに慣れてしまうと、わたしたちは無条件の自然界の恵みによって生かされていることを忘れてしまいます。それは自動的にエネルギー代謝やガス交換やろ過や解毒などの生命維持活動に、24時間従事してくれる身体に対しても同様です。
壊れてしまう、なくなってしまうなどの危機を感じないと、それがどんなに自身を助け支えていたのかに気づきません。わたしたちの生命に直結する自然界や身体に対する関心はその程度です。
だから、タオの宝物＝万物の本質（ありのままの心）を貴いと思う（扉を開ける）チャンスは稀有なのでしょう。タオの宝物庫の扉はいつでも開き、その扉くぐって入って来る者を歓迎しているにも関わらず。
頑張ることに疲れたとき、厳しい現実に打ちひしがれたとき、愛の欠乏感や罪悪感に苦しむとき、未来の不安に駆られたときは、その問題を一瞬脇に置き、目を閉じ深く呼吸して内なるタオの宝物庫の扉をくぐってみましょう。けして裁かれず、背負ってきたものから解き放たれた、ありのままの自分でいることのやすらぎを思い出せます。
その空間は意識界のスペースですから、五感で感じることはできません。けれども、わたしたちの悩みの種や現実の苦しみは意識界から発生するので、何があってもニュートラルで無条件の愛で満たされたタオの宝物庫（魂意識）に意識を向け委ねると、大元から心は調律され、意識界のバランスを取り戻せるのです。
現象はこの意識界のどの周波数帯に固定化したフォーカスを当てるかによって生み出されるので、ネガティブな感情に駆られたら、その固定化を解くためにも、内なるタオの宝物庫（魂意識）のやすらぎのスペースを訪れてみるとよいでしょう。
この状態に誰でも簡単に入れます。精神科で脳波検査の仕事をしていたときも、通常よりも過敏で繊細な状態の患者さんでも、眼の開閉でα波ブロッキングが起こらなかった人はいませんでした。
眼を開けて！と言う指示で眼を開けたとき、β波が続く状態になり、眼を閉じて！という指示でα波が出る状態になるという、眼の開閉でα波が出たり遮られたりする検査で、α波が出なく困る人などいなかったのです。
誰でも眼を閉じて何も考えない、あるいは浮上する思いを受け流す状態をつくると、とても律動的で周期性のある整った波のやすらぎと集中力の脳波、α波が出てくるのです。
わたしたちは自分の意識を問題に向けるのか、やすらぎに向けるかによって、自らの脳波を緊張の波→やすらぎの波に切り換えることができるのです。
その入り口の扉は、眼を閉じること、深呼吸すること、「今、ここ、この瞬間」だけに意識を向けることで簡単に開くことがでます。
ネガティブ思考や感情が固定化して、常に心を占有してしまうのは、わたしたちの観念システムのデメリットです。
観念システムは思考と感情の安定のために、外側の出来事に対してその人が選ぶはずの思考を、過去の経験から予測して自動的に作動させるシステムです。
これがネガティブな思考回路だった場合、ずっとネガティブな思考の誘発する感情がつきまとうことになります。
ホロスコープでは、観念システムは土星が、感情は月が管轄しています。土星星座と月星座のキャラクターを知っていると、ネガティブ思考なに囚われそうなときの自身の心の切り替えのヒントになります。
月がおひつじ座の場合、独りで外に出て自由に動き回る冒険で、気分を切り替えてみましょう。
土星がおひつじ座の場合、自由に動いてみると世界観が変わります。
月がおうし座の場合、美味しいものを味わったりや美しいものに触れたりして、気分を切り替えてみましょう
土星がおうし座の場合、良質のものを味わう喜びで世界観が変わります。
月がふたご座の場合、ネットサーフィンで好奇心をくすぐって、気分を切り替えてみましょう。
土星がふたご座の場合、好奇心を原動力にして世界観が変わります。
月がかに座の場合、感動確実の映画やドラマ、物語に触れて感情の盛り上がりの体験で、気分を切り替えてみましょう。
土星がかに座の場合、感情のパワーで世界観が変わります。
月がしし座の場合、遊びや旅行や楽しいイベントの企画を考えて、気分を切り替えてみましょう。
土星がしし座の場合、エンターテイナーである自覚で世界観が変わります。
月がおとめ座の場合、調べたり、学んだことが役立つようにノートに整理して、気分を切り替えてみましょう。
土星がおとめ座の場合、思考と現実が一致する法則を見つけることで世界観が変わります。
月がてんびん座の場合、お気に入りの音楽のハーモニーに身を委ねて、気分を切り替えてみましょう。
土星がてんびん座の場合、美しいリズムに合わせることでバランス感覚が整い、世界観が変わります。
月がさそり座の場合、混じりっけなしの本物、純度１００％の物のパワーに触れ、気分を切り替えてみましょう。
土星がさそり座の場合、余計なものを手放し、真実・本質にフォーカスすると世界観が変わります。
月がいて座の場合、近未来の明るい希望や可能性が広がる方向に意識を向け動いてみて、気分を切り替えてみましょう。
土星がいて座の場合、楽観的思考で未来を想定すると世界観が変わります。
月がやぎ座の場合、古いものや不用品を再利用に至らせる工夫の達成感で、気分を切り替えてみましょう。
土星がやぎ座の場合、ピンチはチャンスを生み、失敗からの学びが成功への近道と知ると世界観が変わります。
月がみずがめ座の場合、新しい情報やひらめいたアイディアを実験してみることで、気分を切り替えてみましょう。
土星がみずがめ座の場合、俯瞰視点で見渡し得られたアイディアが現実に活かせると知れば、世界観が変わります。
月がうお座の場合、アニメやゲームなどの空想の世界やスピリチュアルな幻想の世界のイメージで遊んで、気分を切り替えてみましょう。
土星がうお座の場合、空想のアナザーワールドへの一時避難所で休憩できるとわかれば、過酷な現実に対する世界観が変わります。
次回も「老子が教えるタオの哲学」の解説を予定しています。
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