こんにちは、リブラです。今回は、ティール・スワン著「自分を愛せなくなってしまった人へ」の解説の続きです。

 

ツール25 8つの自己破壊行動

・自分の価値を否定しない

 

自己卑下は、「過小評価」という形の自己破壊行為です

自分を軽視しているとき、わたしたちは自分を低く評価し、他者と比較して自分は劣っているという態度をとります。

それまでの自分のいかなる価値もなかったことにしてしまうのです。

 

もし、このような自己卑下によってあなたが苦しんでいるなら、次のことを理解してください。

自己卑下とは、自尊心に打撃を与えないように、自分に対する他人の見方を操作するための手段です。

 

この回避行為の背後にある戦略は、先制攻撃を仕掛ける―人から指摘される前に自らの弱点に対して攻撃しようというものなのです。

 

他人の前で自分を過小評価するのは、「先に自分を攻撃しておけば、人は攻撃して来ないはず。むしろほめ言葉をくれるだろう」という、他人から愛を得るための戦略なのです。

 

自己卑下の多くは、子どもの頃に周囲の大人から高い期待をされたことに起因します。

高い期待に添えなかったとき、「自分は十分ではない」という思いが生まれたのです。

 

その経験から「自分は欠点のある不適切な人間だ」という印象を自分の心に刷り込んでしまったのです。

 

恥という土台の上に人格を作り上げ、「自分は不十分だ」という恐れにつきまとわれるようになったのです。

この恐れは「自分は○○を受けとるのに値する」という考えを持つとき(自分に良い評価を与えようとするとき)、浮上して邪魔をします。

 

他人から不十分だと思われることへの恐れは、チャレンジを先延ばしにするパターンを生み出します。

これは失敗を恐れて先延ばしするのではなく、チャレンジを避けることで自分の限界と直面しないようにしているのです。

 

チャレンジが成功することにより「不十分な自分」が注目にさらされ、大きな期待を背負ってしまうことを阻止するために先延ばしするのです。

 

もし、あなたが自己卑下をしていることに気づいたら、自分に誇りを持てて、気持ちよくなることに注意を向けることが大切です。

 

何かを始める前から自分を批判したい気持ちに駆られたら、「予測ではなく、その結果(体験)に語ってもらおう」と自分に誓いましょう。自分のことをほめたり謙遜する必要はありません。

 

最も重要なのは、自分についての考え(印象)を改善する行動を起こすことなのです。

 

日本語には、目上の人と話すときの独特の表現として尊敬語と謙譲語があります。

尊敬語は目上の人に敬意を表して高くする表現で、謙譲語は自分をヘリ下らせる形の表現です。

 

言語に自分をヘリ下らせる形の表現があるくらいですから、自分を低く見積もる表現をするのは、人前ではマナーのひとつになっています。だから、日本では謙虚さが美徳ということになるのでしょう。

 

でも、これは社交辞令的な建前ですよね。

ほんとうに自分を低く見積もっていたとしたら、何も責任が取れないことになり、「劣っているわたしがチャンスを受けとっても、無駄にするだけ」とチャレンジの一切を放棄することになります。

 

チャレンジも成長のチャンスも拒否する人生のどこに幸せがあるのでしょうか?

誰がそんな無間地獄ような人生を望むのでしょうか?

 

誰も自己卑下(自己過小評価)なんか望んでいないのです。

自分のことを低く見積もって、成長するチャンスを奪って、気分がいいわけがありません。

「やめたいけれどやめられない」というのが本音でしょう。

 

「やめたいけれどやめられない」というのは、顕在意識の自分(気づいている自分)と潜在意識の自分(気づいていない自分)が葛藤しているとき現れる振る舞いです。

 

今回の自己卑下(自己過小評価)を例にするなら、「いまの自分をもっと成長させたい」と新たなことにチャレンジに挑むのは、「わたしならできるはず」と自分に対する高い評価を顕在意識の自分がしているからです。

 

ところがそのチャレンジを大した理由もなく先延ばしにしたくなるときは、潜在意識の自分が「そんなチャレンジを成功させてしまったら、また、大きな期待を背負って生きる苦しみが始まる。「不十分なわたし」で逃げ回っている方が楽に決まっている」と思って抵抗しているのです。

 

こういう葛藤が起きているときは、両者の一致するところ見つけてあげるとよいのです。

顕在意識の自分も潜在意識の自分も、「自分を幸せにしたい」ということは一致しています。

 

顕在意識の自分は「いまの自分をもっと成長させる」ことが幸せにつながると思い、チャレンジに挑むのです。

潜在意識の自分は「過去の苦しい経験が二度と起きないようにする」ことが幸せにつながると思い、チャレンジを回避するのです。

 

そして、こういう時起こるのは、80%の意識のパワーがある潜在意識の自分に軍配が上がり、チャレンジを計画するも未だチャレンジに至らずという宙ぶらりんの状態です。

 

未来にチャレンジしようとする自分を過去の経験に縛られている自分が押さえつけている状態です。

この状態ではいつまでも両者の葛藤は続くので、永遠に幸せになりません。

 

だから、両者が幸せになる一致点を探してあげる必要があります。

潜在意識の自分は「大きな期待を背負うのが苦しみ」で、「不十分な自分でいることが幸せに通じている」というネガティブな観念を持っています。

 

しかし、潜在意識は内的世界なので、自身が大きな期待を背負わなければ苦しみはありません。大きな期待を背負う苦しみがないのなら、「不十分な自分」である必要もありません。

 

顕在意識の自分が自分のチャレンジの結果にこだわらず、それに伴う他者の評価と自分のチャレンジを結び付けなければよいのです。

 

潜在意識の自分が「不十分な自分」を理由にチャレンジを回避したがるときは、顕在意識の自分がそこに気づいて、潜在意識の自分が得意な気分になりそうな小さなチャレンジで「成功体験」を用意することで、「不十分な自分」の印象は薄れていきます。

 

それに加えて、「人と自分を比べる」という顕在意識の自分がやりがちな習慣を手放せばなお効果的です。

 

小さなチャレンジで気分を良くした潜在意識の自分が、外側の世界の評価を気にせずに「わたしはチャレンジで成長する」という新たな観念を構築する頃には、「不十分なわたし」のセルフイメージはお払い箱になっていることでしょう。

 

次回は「ヒロインの旅」、次々回は「スピルバーグのホロスコープ」、その後「自分を愛せなくなった人々へ」に続きます。

 

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新メニュー(*月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、*キローンの苦手意識を強みに変えるワーク)

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最後まで読んでくださり、ありがとうございます。