こんにちは、リブラです。今回は、閃めく経絡の解説です。

 

28.太陽経-小腸経

 

小腸経は、小指の内側端にある「少沢」から起こる。手部から前腕、肘を通って、上腕から肩関節に出る。

さらに肩甲骨を巡り、肩上から大鎖骨上窩に入り、下って心に連結。咽頭を巡り、横隔膜を貫き、小腸に属する。

 

この経絡は、この経絡のファッシア(膜、筋膜)自体が持つ問題にもっぱら用いられ、頚部の問題で用いられるのに、とても優れた経絡であるようだ。

 

小腸経は、トライツ靭帯(十二指腸と空腸の境界にあり、後腹壁につなぎとめて十二指腸を支える靭帯)で心を介して、小腸を空にすることに影響を及ぼす。

陽経は過剰なものを放出するのに優れている。

 

膀胱経と小腸経は、背部痛の治療に優れている。王居易医師が処方するツボの組み合わせは、「金門」(膀胱経の足のツボ)と「陽谷」(小腸経の手のツボ)だとキーオン氏は言っています。

 

小腸経とは言っても、この経絡は小腸に関わることでは使わない、間違った名前?がついた経絡なんだそうです。

 

小腸という名前が出てきたのに、小腸の話をしてあげないのは小腸にもうしわけないので、消化器内視鏡技師でもあるわたしが、今回は小腸のお話しをしようと思います。

 

小腸は十二指腸から始まります。「十二指」という名前から12本分の指の長さなのかと言えば、もう少し長くて25~30cmくらい。ほんとうは、12インチなのでは間違いでついた名前だとも言われています。

 

胃カメラでは、食道と胃と十二指腸まで観察できますから、よく聞く名前だと思います。

胃の終わりのところを幽門(ピロルス)と言い、そこに十二指腸は続き、ピロリ菌がよく潜んでいる場所なので潰瘍を起こすことがあります。

 

十二指腸はなんのためにあるか?というと、ここに胆汁や膵液が排出されるので、胃でこなれた食物に胆汁や膵液などの消化を促す液体を絡ませる場所であり、胆汁や膵液はアルカリ性で、胃酸にまみれた(肉をも溶かすPH2の強酸!)消化物を中和する役目もあります。

 

この十二指腸に続くのが、空腸と回腸で合わせて6mくらいあります。

空腸と回腸は、アミノ酸やトリグリセライドやブドウ糖などの栄養素を吸収するところです。

別名「暗黒の臓器」と呼ばれています。

 

なぜなら、胃カメラや大腸ファイバーで簡単に覗いて見える場所ではないからです。

いまは、バルーン内視鏡(消化管の中で風船状のバルーンを膨らませ、尺取虫のような動きさせながら進ませます)とか、カプセル内視鏡(薬のカプセルくらいの大きさの撮影装置を経口的に飲み込んで、自動的に送られてくる映像で観察します)があるので、もう「暗黒の臓器」ではなくなっています。でも、これらの検査は、なかなか大がかりです。

 

ただ、幸いなことに、食道や胃や十二指腸、大腸ほどは、ガンが発生することが少なくて、小腸は消化管全体の腫瘍の発生の約5%と言われています。

 

食道~十二指腸までは、強酸である塩酸の胃液や様々な食物が流れ込む場所であり、大腸は便が滞留する場所なので、腸の粘膜もダメージを受けやすいのかもしれません。

 

別の言い方をすれば、空腸・回腸は栄養を吸収する大切な場所だから、いろいろなダメージから特別に守られているのです。

 

胸焼けするとか、胃が痛いとか、便秘だとか、下痢だとかは、胃腸科の病院の患者さんの症状ですが、小腸が原因でこれらの症状が出ているのは、聞いたことがありません。

 

わたしが病院勤務時代にカプセル内視鏡を受けた患者さんを何度か見たことがありますが、その患者さんたちの検査の理由は、原因不明の貧血でした。もしかしたら、小腸で消化管出血しているかもしれないと疑われたのですが、いづれの症例も小腸はなんともありませんでした。

 

ファイバースコープが届きにくい空腸・回腸が、病気の少ない場所でよかったなと思います。

 

次回は「ノストラダムスのホロスコープリーディング」を、次々回は「さとりをひらくと~」を、その後「閃めく経絡」のお話しの続きを予定しています。

 

わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。

 

詳しくはこちら をご覧ください。

 

新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、

キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。