こんにちは、リブラです。今回は、閃めく経絡の解説です。

 

26.太陰肺経-命門-十二指腸

命門は中医学でも最も不思議な力である。

「原気のつながる所(生命の入口)」(難経)

「精神の舍」(医旨緒余)

「神秘の谷間、天地の起源」(中和集)

「命門は十二経の主と為す」「命門は先天の火なり」(石室秘録)とされている。

 

命門の奇妙なことは、常に右側に位置することだ。

「腎のふたつは、皆な腎に非ざるなり。その左は腎と為し、右は命門と為す」(難経)

 

西洋医学では、腎臓から十二指腸への細いつながりは、神経堤細胞(胚が胎児をつくるとき、出張して指示を与える神経細胞)を伝達している。十二指腸は、胃と小腸の間にある12インチ(30cm)の腸である。

 

腎で発生した精は氣になり、十二指腸の腔に流れ込む。

十二指腸には、血管伝いに肝臓、膵臓、脾臓から氣が供給される。

 

「目に見えない靭帯」―トライツ靭帯―に吊るされることで、十二指腸を右後方へ捻じ曲げさせている。

 

十二指腸は食物を受け取ると、肝陰(胆汁)と脾陽(アミラーゼなど)を流入させ、小腸にこの液体を送る準備をする。

 

トライツ靭帯は、十二指腸の最後の部分を持ち上げ、食物がどのくらい速く後続の腸に入るか決める。とキーオン医師は言っています。

 

中医学では、左は腎臓の役目で、右は「生命の入口」とか「原気につながる所」と扱われていますが、西洋医学では、右も左も同じ腎臓です。

 

強酸性の胃液でおおかたの食物を消化して、アルカリ性の胆汁や消化酵素をこの十二指腸で放出するので、小腸に行く前に完全な消化を終え、酸性とアルカリ性の中和して整える所でもあります。

 

キーオン氏はこの命門を右腎とせず、右腎の付近の十二指腸としたのです。

ここでも、胚から胎児が育つプロセスで神経堤細胞が腎臓から十二指腸へのつながりをつける発生学的視点が、手がかりとなっています。

 

古代中国の賢人には、胆汁も消化酵素も胃からの食物も流れ込む十二指腸のある場所が、氣が集中して流れ込む大切な場所に見えたのでしょう。

 

キーオン氏の説では、血管に沿って経絡やツボがあり、氣はそこを流れる静電氣なので、氣の流れが見える古代の賢人たちには、右腎のあたりが電氣で光って見えることもありそうです。


わたしは内視鏡技師でもあったので、新しい機種の上部内視鏡(胃カメラ)のデモ機がやって来る度に、内視鏡医のデモ機の試運転のため、胃カメラ検査(食道~十二指腸)を受けていました。

 

わたしの十二指腸は、バリウムでレントゲンの透視をすると、過去の潰瘍の痕のせいで極度の変形をしています。

それを知らないアルバイトのドクターは、「膵臓癌かも知れないから、院長を呼んで!」とか、看護師さんに頼んでしまったりするのです。

 

わたしの口にはマウスピースとファイバースコープが入っているので、「それは、十二指腸潰瘍の痕の変形で、膵臓腫瘍の圧迫とか変形じゃないですよ!過去カルテ見てください!」と言いたくても検査が終わるまで言えません。

 

このように、十二指腸が変な格好をしていると膵臓に腫瘍があるのかも?と疑うほど隣り合った場所なのです。

 

余談ですが、この十二指腸潰瘍の原因となるのが、ヘリコバクター・ピロリと呼ばれる病原菌で、50代以上の世代のほとんどが乳幼児期に感染し、長年の粘膜化生で癌の原因にもなると言われています。

 

わたしもピロリ菌の除菌をしたら、潰瘍を起こさなくなったので、十二指腸変形はこの菌のせいだったようです。

 

「ヘリコバクター」とは、らせん状の菌という意味で、「ピロリ」は幽門(胃の終わり、十二指腸の始まり)がピロラスと呼ばれ、幽門部にこの菌が巣食っていることが多いのでこの名前が付けられました。。

 

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