アメリカのダウ工業株30種平均が昨年10月以来の高値となった。一方、日本では、株価が下がり続けている。日本株も海外の市場と同じ様に株価が回復していたが、麻生内閣が選挙がらみで長期の政治空白を作り、その後の鳩山政権では経済的無策に加えて、郵政改悪、為替不介入発言、公共事業の大幅カットと経済を衰退させる政策を矢継ぎ早に打ち出してきた。
これは、ここ3ヶ月間のアメリカのダウ、イギリスのFT100、日本の日経平均のチャートである。アメリカ、イギリスの株価上昇に対して日本の衰退が見てとれる。さらに、ここ2年間のチャートを見ても、今回の金融恐慌で衰退したのは、震源といわれるアメリカではなく日本であることがわかる。
衝撃的なのは、日経平均とTOPIX、JASDAQの比較だ。日経平均は日本の企業の中でも優良な225社の株価を平均したものである。海外進出している大手も多く、外国の経済の影響を大きく受ける。それに対してTOPIXは東証1部に上場している会社を全て対象としている。またJASDAQは新興企業が多い。
外国では、経済対策をきちんとやっているため、その恩恵が日経平均に現れている。一方、日本の経済対策を映し出す、TOPIX、JASDAQは非常に悪い。
今、民主党は無駄を省いて、資金を捻出しようとしている。第二次世界大戦の原因となった世界大恐慌では、無駄と思える大型公共事業を使って景気浮揚を各国が行った。アメリカではニューディール政策。ドイツではアウトバーン建設、自動車産業の育成と徹底的に行った。
今回の金融恐慌でも世界大恐慌時と同じような政策を打っている。たとえば、アメリカのグリーンニューディール政策。これはIT、通信、エネルギー、アプリケーションと関連するスマートグリッドを推し進めている。アメリカがスマートグリッドの技術を確立すれば、世界中に売り込むことになるだろう。
中国は、資源大国であるが更なる資源の囲い込みを進めている。しかも、資源の輸出を制限し、中国国内で製品化させる。
今まで、発想力が必要な物(CPUなど)はアメリカが作り、生産技術が必要な物(メモリなど)は日本が作るといった世界の体制が、システムはアメリカが作り、ハードは中国が作る世界へと変わっていくだろう。
民主党はこれに対抗するために国家戦略室を作ったんだろうが、全く機能していない。今、日本がやらなければならないことは国家戦略に基づいた財政出動であって、無駄を削ることではない。巨額の財政出動を行った後に、行政改革を行えばよい。順番が逆だ。


