大震災の中
多くのドライバーからエールが日本に届いている
エンジン全開
フルスロットルで突き抜けてくれ~
おもしろいレース展開を期待してるよん
カムイ!表彰台目指せ!
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F1新時代到来! 大改革でレースは変わるのか
25日開幕、2011年シーズン展望 ~Sportsnavi
バーレーングランプリ(GP)が同国内の政情不安によって中止されたため、2週間遅れて3月25日にオーストラリア・メルボルンでのシーズン開幕を迎える2011年、F1世界選手権。昨季は史上最年少チャンピオンとなったセバスチャン・ベッテル(レッドブル)をはじめ、5人のドライバーによる激しいタイトル争いが展開されたことに加え、小林可夢偉(ザウバー)の活躍など見応え十分なシーズンとなった。新たな戦いの火ぶたが切られる前に、来る新シーズンのポイントを押さえておこう。
■上位チームの陣容は変わらず
新規チームの参戦がひとつのトピックとなった昨季だが、今季はチーム数には変更はなく、12チームのまま。ドライバーラインアップに関しては、中堅チーム以降はニューカマーも多く、ザウバーからセルジオ・ペレス、フォース・インディアからポール・ディ・レスタ、ウイリアムズからパストール・マルドナード、ヴァージンからジェローム・ダンブロシオがそれぞれGPデビューを飾ることとなる。また、HRTからは6年ぶりのF1復帰となるナレイン・カーティケヤンが登場するほか、開幕前のラリー出場中にクラッシュ、大怪我を負ったロバート・クビサの代役としてニック・ハイドフェルドがルノーのステアリングを握ることとなっている。
しかしながら、基本的に上位チームのドライバーには変動はなく、オフシーズンのテストからは、トロロッソのマシンの出来が良いという情報が聞こえて来てはいるものの、レッドブル、フェラーリの2強は変わらず。今年もベッテル、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)といった、おなじみの顔ぶれによる上位争いとなりそうだ。
■供給初年度ピレリタイヤの評価は?
そうした上位争いに可夢偉が絡んでくれることが日本のファンにとっての願望だろうが、ドライバーたち以上に今季のF1を混沌(こんとん)とさせる要素は大幅なレギュレーション変更だろう。ブリヂストンに変わってピレリによるタイヤ供給、KERS(運動エネルギー回生システム)の再導入と可変リアウイングの採用によって、多くの不確定要素がレースにもたらされることは間違いない。
供給初年度となるピレリは、「レースを面白くするタイヤの供給」を目指し、あえてライフが短く消耗の激しいドライタイヤを用意した。半強制的にピット回数を増加させることで、単調になりがちなレース展開に、変化をもたらそうというわけだ。しかし、デグラデーションが大きく、わずかな周回で大きくタイムが落ちてしまう状況に、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)が「ピレリだと遅すぎてF1が面白くない」と発言。可夢偉も「(タイヤの状態によっては)HRTがレッドブルを抜く可能性もある」と語るなど、開幕を前にドライバーたちからのピレリへの風当たりは強まっている。
ピレリは、2011年マシンを使ったシーズン中のテストが禁止されている状況をかんがみ、グランプリウィークの金曜にテスト用タイヤを評価目的で全チームに配ることを提案、国際自動車連盟(FIA)もこれを承諾したが、しばらくタイヤ問題は尾を引くことになるはずだ。コンパウンドによって6種類のカラーロゴで彩られるという、ピレリにとって必ずしも順風満帆とはいえないシーズンの到来となるが、オーストラリアGPを含めた最初の3戦は、シルバーのハードと、イエローのソフトが持ち込まれるようだ。
■オーバーテイク増加への二つの切り札
さらに、近年オーバーテイクの少ないF1の現状を打破するべく、登場したのがKERSと可変リアウイングだ。
まずはすでに09年にF1での実績があるKERSだが、その後紳士協定によって全チーム非搭載となり、今季復活を遂げることとなった。フライホイール式を開発していたというウイリアムズもこれを断念、結果的に全車がバッテリー式を搭載するが、下位チームは資金面などから搭載を見送る陣営もあるなど、足並みはそろってはいない。しかし、ほとんどのマシンがKERSを搭載している以上、オーバーテイクが増進するかどうかは不透明だ。
一方、今季初導入された可変リアウイングは、前車との間隔が1秒以内の場合に限り、直線最後の600メートルでリヤウイングのフラップアングルが動き、意図的にドラッグを低減させることができる。このため、トップスピードの向上が見込まれオーバーテイクを生み出すのではないかと期待されているが、こちらもその運用方法や600メートルという作動エリアが適正かどうかを、序盤4戦で検証する予定となっており、その効果を疑問視する声もある。
このようなレギュレーションの変更点が本当にオーバーテイクを増進するのに効果があるのかどうか判断が難しいが、確実に言えるのは、こうしたKERSや可変リアウイングを導入したことで、コックピット内でのドライバーの操作が煩雑になること。これを危険視するコメントもドライバー側から出ているが、「一連の操作に早く慣れた者が有利に」という声が示すように、ドライバーのミスを誘発することになりかねず、本来の目的とは違った形でレースに影響を及ぼしそうではある。
■F1ターニングポイントの年
新たな試みの是非を問うのは時期尚早だが、開幕を前にF1の最高権威であるバーニー・エクレストンから、「F1を面白くするには、レース途中から人工的にウェット路面にすれば良い」との珍案(?)まで飛び出すなど、F1に何らかの新たな変革が求められているのは確かだ。11年シーズンは、現代F1にとってのターニングポイントとなる可能性を秘めている。
そして日本では、昨季の可夢偉の活躍によってF1人気復興の兆しが見えて来た。今年2月に発売された日本GPの可夢偉応援席は、初日で昨季の販売枚数を突破。新設されたヘアピン席も瞬く間に完売となった。
しかし、そんな矢先に未曾有の大災害が日本を襲った。多くのドライバーやF1関係者たちが激励のコメントを寄せているように、今は一日も早く事態が収束し、復興に向けて歩き出せるよう切に願うばかりだ。もっとワクワクした気持ちでF1を楽しむために――。
