黒木さんから
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明日死ぬかのように生きよ! 永遠に生きるかのように学べ!
人生は、自己責任。
毎朝が新しい自分の誕生日、
自分と握手のできる新鮮な日々をお過ごしください (*^_^*)v
この世に生まれるまで母親の胎内に「十月十日」⇒「朝」の字になります。
子曰 朝聞道 夕死可矣 (朝(あした)に道を聞かば、夕べに死すとも可なり)
⇒今の自分と握手が出来る、いつ死んでも構わない充実人生を日々歩め!
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「北極圏アラスカの巨大野菜物語」
成田空港到着後、
荷物受取のターンテーブルが音を立てて回り始める。
両手で抱えきれないほど大きなダンボール箱が
搬出口でつかえるようになりながらようやく出てくる。
重くてよろけそうになりながら、
それを受け取るとカートに乗せて税関に向かった。
制服姿の乗務員は、
いつもはほとんどが口頭申告で済むのだが、
今回は開扉検査となった。
中身は?と聞かれて、
NHK放送用の預かり荷物・・・と
曖昧な返事しかできなかったからである。
開けてびっくり!
見たことも想像したこともない
信じられないほど巨大な、
子供の背丈ほどもある
一個のキャベツが押し込まれていたのである。
いずれにしても、これだと通関の前に
植物検疫が必要だということになり、
Uターンするはめに。
キャベツは国内持込禁止ですので、
ここで没収と焼却処分になりますが──と、
いたって冷静で事務的な検疫官の言葉が返ってくる。
いやあ、まいったなあ、
これはNHK放送で使う荷物だからとアンカレッジで頼まれて運んできただけだから、
没収といわれてもねえ、
私の一存では・・・
相手は馬耳東風で無表情のままである。
仕方なく、一面識もないのだが、
NHKの担当者が受け取りで待機しているはずだからと、
荷物は置いたまま外に出て探す。
一人が私の名前を書いた紙を頭上に掲げている。
事の成り行きを説明するが、
何とかなりませんかねえ、
大変急いでいるのですが──と
自分のことしか念頭にない様子。
ターミナルで乗務員用送迎バスに乗って私を持っている機長が、
早くしろ!と目線を送っている。
全くラチがあかないので、
じゃあ自分で税関と交渉してくださいよ、
みんなを待たせているので、
私はこれで失礼します──と切り上げる。
巨大キャベツの話をスチュワーデスたちにする。
そんなの冗談でしょ、嘘に決まってるワ!
と、まるで相手にされない。
そりゃあそうだ、と
信じられない大きさに妙に自分でも納得する。
その夜、
NHKの科学クイズTV番組が何気なく目に入って驚いた。
先ほどの巨大キャベツの横に
司会者が立って何やら説明しているではないか。
あ~~これこれ!と
家族でさえ話を信用しなかった、
あの巨大さを証明する画面を大声で指差す。
よく観ると、
税関エリア内にカメラを持ち込んで撮影しているらしいのが、
私にだけは分かる。
アンカレッジ空港でキャベツ搬送依頼をしたのは、
今年で在アラスカ38年の杉本圭造さんである。
彼の居間には、
新田次郎原作「アラスカ物語」の映画で、
恐ろしい形相の顔と頭が冒頭で出てくる本物の狼の毛皮が置いてある。
観光手配会社で手腕を発揮し、
アラスカに関する主だったことは、
新田次郎の取材や北大路欣也や西田敏行など俳優の映画制作時はもちろんのこと、
開高健を始め、植村直己や天皇陛下夫妻に至るまで、
彼なしには語れない計り知れない功績がある。
その彼から巨大野菜の資料を最近送って貰った。
“アンカレッジ北東のパーマー市では毎年8月末に収穫祭で
キャベツの大きさを競う催しが行われ
2009年優勝は127ポンド(57.6kg)でした。
なぜ大きくなるかは
夏の日照時間が19時間もあって夜中まで成長できること、
低温地帯で害虫や病気が少なく、
氷河が運ぶ栄養豊富で適切な土壌などが考えられます。
大きくさせるのは生産者の工夫ですが、
方法は彼らの極秘事項で紹介できないそうです。
大きさを競うだけで特に食べる為でもなく、
甘くて厚い葉っぱです。
ロールキャベツを作ったら、
1個で数Kgの肉が必要でしょうね。
最初にキャベツをアラスカの極寒冷地で作った人が、
日本から種を取り寄せたとか聞いていますが・・・”
と。
その後、色々と調べるうちに新鮮な感動に遭遇した。
アラスカ農業試験所に保管されている100年前の手紙、
「私は日本人で、
25年間アラスカに住み、
木も生えず鳥一羽も飛ばない北極圏近くでは
ほとんど栽培不可能とされた農業に打ち込み、
外来者の毛皮乱獲続きで
飢餓に瀕しているエスキモーを助けるために
野菜を作っています。
昨年のキャベツは最大20ポンドにも成長しましたが
今年は夏の降霜で全滅でした。
できれば早生キャベツの種をお世話願いたいのですが・・・
ジェームズ・ミナノ」
と。
明治時代に、
極寒の地で誰にも知られることなくひたすら活躍していた無名の日本人、
《日本からやってきたエスキモー》、
ミナノ(皆野?)がいたのだ!
その時のキャベツの子孫が現在にまで続いている!
冬季は太陽が地平線をかすめるぐらいの夜が延々と続き、
夏季は白夜の昼間が
世界のすべてを支配する大自然美の極致を誇るアラスカ。
そうだ、アラスカへ行こう!
・・・とりあえず、今夜は夢の中ででも。
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