黒木さんから


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「一人の人間にとっては小さな一歩だが、
人類にとっては偉大な飛躍だ(That's one small step for a man, one giant leap for mankind.)」と、
宇宙船《アポロ11》のニール・アームストロング船長の声が、途切れ途切れに宇宙から送られてくる。
TV画面のボワーっとした白黒映像は、宇宙服を着た人間が暗がりの砂漠みたいな
重力が地球の6分の1しかない月面をスローモーションで飛び跳ねている。
1969年7月21日、人類史上初の月面着陸に成功したこの日は、
人類にとって永遠に残る記念すべき日であった。

私はこの時間にはアメリカの首都、ワシントンDCにいた。
明治維新からちょうど100周年目の1968年、
17才で当時の文部省派遣留学生として
アメリカの高校に通学して6月の卒業式を終え、帰国直前の最終体験で、
色々な州への親善訪問で各都市にホームステイして回っている最中、
その日はたまたま国連大使の家庭にお世話になっていた。
その時に世界中が注視していたTV生中継、歴史的瞬間の月面着陸と遭遇したのである。
そのうえ幸運なことに、大使がホワイトハウスにお祝いに出かけるに当たって、
日本から来ているマメ大使?の私も同行させてくれたのである。

最初は冗談だと想っていたが、
何とその年に就任したばかりのニクソン大統領と大勢の祝福客に混じってではあるが、
じかに握手をしてもらえる夢みたいなチャンスを作って貰ったのである。
当たり前だが、一対一で、である。
今思い返すと信じられないような話だが、
当時とすればライシャワー元駐日大使夫妻・ハーバード大学教授のような雲のうえ的存在の方々との
接触機会も結構機会を作ってもらえる立場にあったから、
戦後の1ドル360円時代の山に囲まれて海も見たことがない九州から出てきた田舎者の少年は、
そのギャップがあまりにも大き過ぎて既にかなり麻痺しきっていたのかもしれない。
若き日のこの留学体験の一歩こそが、私の人生にとっては偉大な飛躍となったことは言うまでもない。
フォレスト・ガンプの映画を地で行くような人生の展開である。
生まれて初めて乗る飛行機、まだ成田空港も無く、羽田から日航機DC-8でサンフランシスコ、
ニューヨークと太平洋をまたいだのだが、その時に機内で話をした乗務員が、
まさか将来自分の上司になろうとは夢にも想像しなかった。
 
“地球は青いヴェールをまとった花嫁のようだった”、
人類初の宇宙飛行から帰還したユーリ・ガガーリン少佐はそう表現した。
打ち上げが成功して軌道に乗った直後に、まだ飛行中だった彼は2階級特進で大佐に昇格した。
どうせ生きて帰ってこられないと誰もが思っていたから軍人殉職の措置だったと言う。

冷蔵庫すらまともに作れないソ連が宇宙飛行に成功したなんて信じられない! 
1961年4月12日、先を越されたアメリカ人は驚いた。
その一ヵ月後の5月15日、ジョン・F・ケネディ大統領は世界に向けてこう演説する
──アメリカは、この60年代の末までに、人間を月に着陸させて無事に帰還させることに必ずや成功してみせる!
("I believe that this nation should commit itself to achieving the goal, before this decade is out,
of landing a man on the Moon and returning him safely to the Earth.")
 そして8年後、1969年の見事なまでのアポロ11の月面着陸であった。

ロケットの語源は1379年、イタリアの技術者であるムラトーリ(Muratori)によって名づけられた
Rocchetta(糸巻き)である。
実用的なロケットは、第二次世界大戦時にドイツのヒトラーが敵地ロンドンをV2ロケットで攻撃しようとして、
科学者のフォン・ブラウン博士に作らせたところから始まる。
途中のドイツ敗戦でフォン・ブラウン博士たち500名の有能な科学者たちはアメリカに亡命、
新天地で宇宙に向かって開発することになる。

そのフォン・ブラウン家の養子、マサチューセッツ工科大学教授で元米国空軍中将は、
私が主宰している自己啓発勉強会【3%の会】の発起人の一人でもある。

かたや日本では東京大学の糸川英夫博士が、
“つまずいた石を踏み石にせよ”と戦後の焼け跡で研究開発に余念が無かった。
1955年には、長さがわずか23cm、直径1.8cm、186gの“ペンシル・ロケット”を
600mの高さまで打ち上げることに成功して、今日の我が国の宇宙航空産業への先鞭をつけている。
あまり知られていないが、戦前の日本のロケット開発技術は、V2号ロケットを打ち上げたドイツの
次ぐらいの高水準だったが、戦後戦犯になることを怖れた研究者が資料を焼払ってしまったとか。
飛行機の下にくくりつけて敵艦に向けて発射する固定燃料ロケットの「桜花」や、
明日は実用飛行テストという日に終戦を迎えた液体燃料ロケットの「秋水」などの
高度な先端技術兵器を日本はすでに開発していたのである。

空気中の酸素を取り込んで燃料を燃やすジェットエンジンでは宇宙は飛べないが、
ロケットは自らの質量を後方に射出、その反作用で推力を得るので真空中でも飛行が可能となる。
ロケットに爆弾を搭載すれば、それはミサイルになる。
そのミサイルに人間が搭乗するわけだから、英雄たち誕生の以前には、
この世で表に出されなかった相当の事故と宇宙の藻屑と消えた多くの犠牲が払われている。
有人飛行前の実験では、チンパンジーはレバーを引くように訓練され、成功するとバナナが、
失敗すると電気ショックが与えられるなど、
犬や猿などのテスト飛行によって宇宙で動物が作業可能であることを立証するために、
どれだけの試行錯誤が繰り返されたのか想像もつかない。

“天に思いを巡らすと、月や星の運行は神によって導かれているものであるとしか考えられない、
これは人が常に心にとどめておくべきだ、私は宇宙に神を見た”──と、宇宙飛行士がつぶやいた。
彼らの多くは地球帰還後に宣教師になる者が多い。
中国でも宇宙船を“神舟”と呼んでいる。
Navigate(船を操る)の語源である“Navigatoria”は、航海術の基準になったところから
ラテン語で“北極”を表す。
その地軸上にあって明るく輝いている北極星ですら、地球から460光年も離れている。
ギラギラと照りつける太陽でも1億5千万kmのかなたから5分前の光が届いているわけだが、
今見えている北極星の光は460年前、種子島に鉄砲が伝来した頃のものなのだ。

「先ほどの話ですと、ロシアが年間平均50発で累計が1500発、米国600、中国100、
我が国は有人飛行がゼロながら年平均3発打ち上げで今までに計60発。
EUなども足せばどう計算しても全部で2500発ぐらいのロケットが宇宙に打ち上げられていますよね。
ほとんどの使用済は大気圏に突入させて、その時の摩擦熱3000℃で消滅させているということですが、
いくら宇宙が広いとはいえ、現在使用中の衛星は時速2万8千kmという音速の23倍以上で
周回しているわけですから、どんな小さなゴミでも機関銃の弾のように飛んで来ますよね。
そんな危険な空間を飛んでいる宇宙船は事故に遭遇することはないのですか?
 10km上空の旅客機でも世界中の航空管制でコントロールしているわけですから・・・」
「100km以上からが宇宙で、宇宙ステーションは350km上空にあります。
天の川、銀河の中だけでも太陽に相当するものが1千億個はあり、
その銀河と同じようなものは計算できる34万光年果ての宇宙内だけでも1千億個以上あると考えられています。
光速の3千分の1ぐらいしかない速度のロケットで飛んだところで、
人類が行けるのはせいぜい片道200日かかる火星までです。
人類以上の文明が存在する惑星は万とある可能性が大です。
さほどの無限ですからまだ衝突などの危険性はなく、宇宙のゴミは大小17000個ほど。
年2回ほど微妙な軌道修正するだけで十分に回避できます」
私の質問に淡々と答えるのは前NTTドコモ社長の工学博士、
JAXA(宇宙航空研究開発機構)理事長の立川敬二さんである。
「JAXAの月探査衛星“かぐや”が撮影して送ってきた映像は観たことがあるでしょう。
月面の地平線の向こう、暗黒にポツリと小さく浮かぶ青い地球!
 あの輝く地球を見たら、誰でも感動しますね。
あの宇宙船地球号の中で戦争をやったり人生に悩んだり・・・
すべての出来事が本当にちっぽけに見えてきます。
2020年までに月の南極に日本基地を作る計画を進めています。
月探査は太陽系探査の技術開発に不可欠なステップなのです。
ただ、基地建設の困難点は多々あります。
地球とは自転がかなり違うため、昼だけが29日続いて月面が100℃になるかと思えば、
零下150℃の夜が29日も続くので太陽光発電はできない・・・」
「近い将来、一般の人たちが宇宙旅行できる可能性は?」
「1992年9月、毛利衛宇宙飛行士が日本人として初めてスペースシャトルで宇宙に飛び立ってから、
すでに10年以上が経っています。
その間に向井千秋、JAL出身の若田光一、土井隆雄、野口聡一、星出彰彦さんらの
日本人宇宙飛行士が数々の実績を残してきました。
そして、古川聡、山崎直子さんも飛び立つっています。
ただ、今回の山崎さんでも飛行士に合格してから11年間も待ってのことですからねえ。
それにまだまだクリアしなければならない問題はたくさんあります。
無重力空間では体重を支える骨が退化してカルシュームが急激に排出されるので、
毎日運動してカルシュームを飲まなければならない。
衛星重量16トンのうち6トンは荷物で、食料や水、
その後の宇宙への廃棄物の問題・・・他にも一杯あります。
ただ、宇宙技術から派生して誕生した物もたくさんあります。
衝撃時のエアバッグ、果物の糖度センサー、浄水器。
それにアルミ缶表面のダイヤカットは材料を2割減らして強度補強に役立つ技術です。
カーナビは衛星の測位を利用して成り立っているわけですが、現在の誤差4.9mが1m以内になるでしょう。
衛星監視で災害対策、より正確な魚群探知機、環境など・・・。
地球へ帰還する時には40度角で機首を起こして大気圏突入をしますが、それでも1600℃以上になります。
高度50kmでようやくグライダー方式で着陸体勢にもっていけるくらいですから、操縦も簡単ではありません。
商業ベースでの民間人宇宙飛行ですと、20分飛行で1500万円、地球一周で20億円、
月へは一人100億円ぐらいで行ける時代はやがて来るでしょうね。
ただ、誰でも無料で宇宙飛行ができる日はすぐに来ますよ」
「えっ、それは素晴らしい!」
「見上げるのではなく、いずれ一人の例外なく、見上げられる星になりますからね」

パソコンで調べたら、生まれた日は木曜日、今日で21973日目と一瞬で出てきた。
人生82歳・3万日として、残りあと8千日ちょい! 
時速1670kmで棺桶に向かっているマバタキ人生、
せいぜい今の一瞬を大切に、
面白く、生きたいものである。

http://www.mars.dti.ne.jp/~k-matsu/youbi.html

で、自分の生まれた「曜日」、その日から今日までの日数が瞬時に分かります(*^_^*)v ~♪

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大きな壁よりも、大きな気持ちを持つ