黒木さんから
目は口以上にものを言う
私が国際線乗務員時代に、まだ制服の袖に金線が一本も無いパイロット訓練生が、
帰路の便では非番なのでお客として搭乗するという。
そこで、将来はお客さまあっての旅客機の機長となる立場なのだから、
今のうちに接客の経験させたほうが良いと判断して、
CA(キャビン・アテンダント、スチュワーデス)のエプロンを無理やり着せて機内で食事サービスをしてもらった。
接客経験無しの初体験だから、おっかなびっくりで、おどおどしながらも、
お客さまとじっと目を合わせたままで、コーヒーはいかがですかと一人ひとりに返事があるまで聞いている。
乗客から絶大な高い評価が返ってきた。
経験のあるCAであれば、相手が欲しいのか欲しくないのか、
その反応をすぐに見せない限りは、そのまま素通りして仕事をこなさないと時間的に間に合わないのを知っている。
お客さまからすれば、欲しいな、と思ってもすでにいなくなっていて不満が残ることが多々あることになる。
てきぱきと仕事の出来るベテランより、ぎこちなく仕事の出来ない新人のほうが、
なぜかお客さまから見れば評価が格段に高いのである。
同じベクトルを向いている安心感と、新人に対する応援が加わるからであろう。
メラビアンの法則というのがある。
相手を判断する時の心理学的考察だが、
その法則によると最初の55%は服装・身振り・表情で決まり、
38%が音声表現、メッセージ内容はわずか7%でしかないと言う。
異性を選ぶ時には何を基準にするかと聞かれれば、
人格、性格、見栄え、知性の順番と表面的には答えるが、
実際は、見栄え、人格、性格、知性となり、
ここでも第一印象である外観が最優先となる。
見かけの服装などはそれなりに準備すれば済むことだが、
重要なのは「表情」である。
中でも目。目は口ほどに、口以上にものを言う。
その目線合わせ、アイコンタクトはまさに画竜点睛なのである。
CA教育で徹底させるのもここである。
搭乗時にお客様を迎えるときや、接客応対時に顔を上げたときでも
最後まで丁寧に目線を外さないようにする「目切り」の妙。
人間関係はつまるところ敵か味方か、好きか嫌いかでしかない。
最初に好きになって貰うことがもっとも大切なのである。
恋人たちが視線をそらすようになれば、もうおしまいである。
人生で成功している人は初対面であっても必ず好意的な目で語りかける。
成功とは、自分を鏡に映して現在の自分に満足することであるから、目がすべてを物語る。
潜在的に無意識に想っている「心」は、必ず表情の「行動」になり、それは「習癖」につながる。
そのクセは「品性」になり、「人格」になっていき、究極の「運命」を決定づけることになる。
いやだな、と想っていれば当然そのような目になってしまう誘引の法則が働く。
犬やサルの目に見入るだけで攻撃されるのは、
自分の心の目がそうなるように伝達している結果なのである。
赤ん坊の眼が澄んでいるのは邪念がないから、
いやだな、と言う嫌悪がないからなのである。
とすれば、いつも陽転志向で、人生は一期一会、
一刻でも無駄にするのはもったいないとケチを心がけ、
意識して鏡を見て満面に微笑みを絶やさず、
心に夢を、目に輝き
を持つようにしておけば、
必ずや、それは素晴らしい習癖として身について高邁な人格となり、
直ぐにでも素敵な運命は開けるはずである。
運命は直ぐにでも変えられる。
それは、人生、自己責任。
“志”次第。
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無駄になるかもしれない
無謀といわれるかもしれない
一人ぼっちになるかもしれない
だけどそこに夢があるなら行く
