リセット人生・再起動マニュアル―人生お一人様一回限り 2000年成功人間学/黒木 安馬
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黒木さんから
幸福の五原則
人は誰でも《幸福の青い鳥》を探し求めて人生の旅を続けている。
では、その幸福の条件とはいったい何であろうか。
言葉で明快に言い切った人はいないと思っていたが、
先日、久しぶりに学生時代に専攻していた本を読んでいたら偶然見つけ、心に響くものがあった。
若いころは、定義などとはどうでも良くて、血気盛んに前進あるのみだったから気にも留めなかった。
心理学者のカール・ユングが言う《幸福の五条件》である。
1、健康 2、パートナー 3、感動 4、仕事 5、お金 とある。
その解釈が実に言いえて妙である。
まず一つ目の健康は、体の健康はもとより、心の健康が大事だと言っている。
平均寿命が延びて長生きする人が増えてきているが、はたしてそれに比例して、心も健康かと言うとそうでもない。
江戸時代中期に、地球一周を歩いたくらいの距離を測量して正確な日本地図を作成した伊能忠敬は、
九十九里町小関で網元の子に生まれ、その後養子に出て、50歳まで千葉県佐原市で村長を務め、
51歳で19歳も年下の幕府の先生について測量技術を勉強した。
シーボルト事件、機密地図持ち出しで有名になったほど精緻な日本全国測量地図は、
現代の衛星写真とほぼ変らないほどだったと言う。
そして74歳まで生きる。その時代の平均寿命は44歳。
現代はどうだろう。
そのちょうど倍の男女とも世界一の長寿国である。
では、現代の高齢者たちは、その時代の人たちの二倍も幸せになっているだろうか?
政治が悪いとか誰が悪いとか、だからどうのこうのとネガティブ思考の連日で愚痴の毎日だと、
身体は倍も長寿になっていても、精神的に健康的で幸せな人生とは言えない。
昔のリスクは若死にだったが、昨今では、「心が不健康なままの長生き」と言われる。
確かに不平不満を口にしながらの長寿では、自分だけの問題ではなく、周りにも影響を及ぼす老害となる。
「氣」が心身の健康を左右することは自明の理である。
医者が手当てをするとは、本当に患部に手を当てて氣を送り込んだところから来ている。
この「氣」という漢字は中に「米」と書くが、これは食べる米もそうだが、
本来は東西南北・四方八方からパワー、オーラを中心に向かって集合させる意味から来ているらしい。
日本人は、内側に閉める意味の「メ」を使うからダメなんだよ、と中国人の先生に冗談交じりに言われたことがある。
長生きする身体の健康以上に、心がいつまでも健康であることは重要なことである。
“良いところ”だけを書き出す
二つ目のパートナー。
「生きることは、生涯たった一人の、最後まで、そうだね、と共感してくれるパートナー探しに尽きる」と言う。
年を経るに従って思い当たるふしが結構ある。
ベストパートナーといえば、やはり夫婦であろう。英語でも伴侶のことをBETTER-HALFと言う。
良いところの半部以上は伴侶が持って補い合っているということだろうか。
最近は熟年離婚も増えている。最後まで、そうだねと同調してくれるベターハーフは、
ひょっとしたら一生かかっても、一人も出会えないかも知れない。
「お前百まで、わしゃ九十九まで」と夫婦つれそった老後の幻想が崩れ始めている時代になっている。
昔のように、人目を気にしなければならないような社会的制裁が無くなり、
女性でも一人で生きていける経済環境なども変化している。
最近は、女性の社会進出が昔とは比較にならないほど増え、経済的自立、周りからの冷たい視線や
制裁も無くなって抵抗なく独りで自由を謳歌して生きる選択肢は広い。
女心も理解できないで説教たれるだけの不甲斐ない鈍感男はさっさと切り捨てられる。
年賀状を見ていても冗談かと思うような定年後の熟年離婚がある。義理もつもればいやとなる。
夫だと思ったことはありません、この人は子供のただの父親だと割り切って接していました、と淡々と述べる妻もいる。
ある生命保険会社の調査結果がある。
平日の夫婦の会話が一~三〇分以下が四割を超え、そのうちの三分の一は配偶者に愛情を感じていない、
妻の半分以上は離婚を考えたことがあると答えている
。最も会話に乏しく、離婚の危機に近いのは四〇歳代で、妻で五七%と高い。
かたや、会話が三〇分超の夫婦は、九五%が愛情を感じていると答えている。
注目すべきは、定年までカウントダウンが始まる五〇歳代以上の夫婦では、
妻の「よく離婚を考えたことがある」が一四%に対して、夫では三%であることだ。
我慢してまで一緒に老後を過ごしたくない、このままでは人生が完成した気がしない、
と妻たちは腹を決めて長い老後へ旅立つ。死なぬは亭主ばかりなり!
他人の不幸は蜜の味と、自分には関係ない他人事だろうと思っていても、
その可能性が将来も無いとは断言できない。
夫婦喧嘩などは喧嘩両成敗。
先妻は忘れた頃にやってくる・・・。
波長が合うことが一番大切なこと。好き嫌いは最初のうちは、ハシカみたいな流行り病いかもしれないが、
長年連れ添うとなると、ベクトルが合わないとうまくいかない。
伊藤整が書いている、「愛というのは執着という醜いものにつけた仮の美しい嘘の呼び名」と。
さびしい表現ではあるが、何か事実でもあるような気もする。
夫婦に限らず、同性でも同じで、最後の最後まで一緒に同じ方向を向いて、そうだね、と言ってくれる人が
いるかと聞かれれば、ちょっと真剣に考えてしまうことになる。
「走れメロス」みたいな、最後まで命がけで献身してくれる人生のパートナー探しは実に難しいということだろう。
「バット」や「しかし」を言うのではなく、なるほど、そうだね! と認めてくれるパートナー。
人間は無人島で一人では生きていけない。
中国では都市部への出稼ぎ農民(民工)が多く、一人っ子政策の中で生まれた一四歳以下の子供たちは、
故郷の「親鳥がいない巣」に残されたままで育つ"留守児童"と呼ばれる。総数は二三〇〇万人とも言われ、
日本人口の五分の一が親と離れ離れで暮らしているとか。
その環境で、田舎に残された妻たちも例外ではない。
旦那が都市部に働きに出かけたままでの農村部の女性自殺者だけでも年間一六万人を超えている。
日本は年間総自殺者が三万人、比較にならない数である。
「嫁はたたけばたたくほど素直に従う」という風習が残っていて、力になってくれる話し相手のパートナーが
傍にいないのが大きな原因とされている。
危機を迎えた二人に有効な手立てがあると、アメリカのマラベル・モーガン・スクールの教えにある。
それは二人で映画やパーティーに出かけること。共通の話題を見つけることで親密度が増す。
高級レストランで向かい合うより、野外でスリルを共有したほうが圧倒的に効果的なのと似ている。
次にお互いの“良いところ”だけを 三〇個以上書き出して相互に見せ合うこと。
照れくさいとか、良いところなんかあるわけないと言わず、無理してでもやってみる価値がある
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お前の本気はその程度か
