Hi! くりですღ
最近、海外で話題になっているのは、
コロナウイルスのワクチン 
米FDA（食品医薬品局）が
先週金曜日の夕方（11日）に、
Pfizer（ファイザー）と
BioNTech（バイオエヌテック ）が
共同開発した新型コロナウイルス
ワクチンに対して、
国内においての緊急使用を許可しました。
これは人への使用が承認された
史上初のmRNAワクチンとなります。
従来のワクチンは、病原体から作られた
弱毒化もしくは無毒化したウイルスや、
ウイルスのタンパク質を
体内に接種することによって、
免疫反応を引き起こし、抗体を産生させます。
従来のワクチンの原理と異なって、
mRNAワクチンは体内の細胞に、
タンパク質を作るように直接に指示ができ、
それで免疫反応を引き起こすことができます。
接種後に、本物のウイルスが入ってきたら、
抗体を産生させる免疫反応が
体を感染症から守ってくれます。
また、従来のワクチンは、
弱毒化したウイルスなどを
培養する必要があるため、
ワクチンを作るには非常に時間がかかります。
一方、mRNAワクチンは、
病原体の遺伝情報だけで作れるので、
開発や製造にかかる時間は
従来のワクチンよりも早いわけです。
遺伝情報も簡単にパソコンで
第三者と共有できることから、
世界中の研究者の間で、
情報共有や共同作業するにも容易です。
Pfizerの次に、
米FDAから承認を待っているのは、
Moderna（モデルナ）のmRNAワクチンです。
どちらのmRNAワクチンも試験ベースでは、
発症を防ぐ有効性が95％あると
発表されています。
歴史のあるPfizerと違って、
2010年に設立されたModernaは、
いまだに承認されたワクチンや
薬品を作ったことのない、
商品を持っていない若い会社です。
但し、ModernaはmRNAの技術を
中心とした製薬会社なので、
今回のコロナワクチンの開発には
十分な経験値と技術を持っているはずです。
ワクチンと共に、
両社の株価も注目されています。
mRNA遺伝子治療研究の
先駆者であるKatalin Karikó氏は、
故郷のハンガリーでmRNAの研究をしていて、
1985年に米テンプル大学の誘いで、
旦那と2歳の娘を連れて、
アメリカに引っ越しました。
4年後に、当時ペンシルバニア大学
医学研究所に所属していたKarikó氏は、
初めてmRNAの研究成果を
目にしたと言います。
その時、世界はmRNAベースの技術や成果に
対して非常に後ろ向きであって、
彼女は研究資金を獲得できず、
ずっと断られ続けてきました。
誰にも認められない、
研究経費を手に入れることができず、
研究成果も進まない彼女は、
1995年の時、ペンシルバニア大学に
一番下のランクに左遷されました。
それでも、彼女は諦めなかったです。
2005年に、mRNA研究の大きい壁となった
炎症反応を引き起こす問題に対して、
共同研究者のDrew Weissman氏と一緒に
解決方法を見つかり、
その大きい壁を突破しました。
その当時、研究結果を発表しましたが、
ほとんど注目されていませんでした。
今となっては、Karikó氏とWeissman氏が
ノーベル化学賞を受賞すべき
だと言われています。
2005年当時の研究発表論文を目にした
カナダ人の幹細胞生物学者である
Derrick Rossi氏は、強力な投資家を見つかり、
2010年にModernaを設立しました。
Karikó氏自身は、2013年にドイツにある
BioNTechに誘われて入社しました。
当時はウェブサイトもない、
あまり知られていない会社だったが、
このBioNTechが今回Pfizerと
mRNAワクチンを共同開発した会社です。
2020年現在、Karikó氏はBioNTechの
副社長として勤めています。
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