ダンケシェーン、ヨモケンです。

今日は、30日のイングランド戦を控え、会場の街グラーツ(オーストリア)へやってきました。

おっと、その前に先日まで行っていたロシアレポートを締めておかなきゃいけません。

ところで実はですね、僕のロシア訪問は本田圭佑の試合観戦というよりも、BRICs(※)の一角となっているロシアをこの目で見ておきたいっていう想いが強かったのです。

※BRICsとは、ブラジル・ロシア・インド・中国という4つの新興国の頭文字を取ったもの。以前、中国で働いていた僕は今回の旅でブラジルとロシア訪問を達成し、BRICs制覇にはあとインドを残すのみ!

このロシア訪問で得た印象については、お硬くなっちゃうので、これは僕が連載しているITメディアエグゼクティブ「『世界一蹴の旅』からすべて教わった」に寄稿しようと思います。ここでは旅で感じたことをブログとは違う切り口で、かなりマジメに書かせてもらってます。興味のある方は過去記事も観てみてくださいね~。元外資系コンサルタント的一面が垣間見えちゃうかもww

世界一蹴の旅-ITメディア
『世界一蹴の旅』からすべて教わった


<過去記事一覧>
南アフリカで痛感した「自己責任」の重要性
台頭する中国のエリート世代、そのとき日本は
北朝鮮に向かう列車の中で……
欧州は成長をあきらめたのか
アフリカ人を惑わす中国製品 (一番人気!)

最新の記事『南米諸国の日系人との結び付きを』では、ブラジルを訪問したときに出会った日系人たちにスポットライトを当ててみました。先日の代表発表で日系ブラジル人帰化選手として、初めてワールドカップに出場することが決まったトゥーリオにも触れています。



さて、話は戻し、このブログでは、もうちょっと軽いテイストで行きましょう。

このモスクワ滞在中に観た興味深いものをいくつか簡単にご紹介。


世界一蹴の旅-ビル群
モスクワのビジネスエリアではこんなビル群もあります。


オイルの値段が落ちて、今では建設中のビルの工事もストップしてしまったらしい・・・




世界一蹴の旅-ユニクロ
今年4月にはユニクロ・ロシア1号店もオープン。



平日の夕方に行きましたが、店内は大盛況。オープン当事は長蛇の列だったそうです。品質だけでなく、高い日本のサービスレベルも売りにしている。




世界一蹴の旅-携帯チャージ
街にはプリペイド携帯の料金をチャージする機械がたくさん


至るところにあるので、めちゃくちゃ便利。ただ、言語がロシア語しかないので、外国人にはハードル高し君。

これ、いっちょまえに手数料を数%取られます。だから普及しているんでしょうが、それにしても多すぎで、街はチャージマシンだらけになってます。

この手の「やり過ぎちゃう感じ」って、旧共産圏の新興国に多く観られますね。リバウンドってやつでしょうか。





さて、夜は主に現地駐在の日本人ビジネスマンで構成されている「FKタマーシー」の皆さんと食事会をすることになりました。

FKというのは、英語で言えば、Football Clubなので、いわゆるFCです。スラブ語圏だと、ほとんどFKでしょうか。

世界一蹴の旅-飲み会
約10名のモスクワ在住日本人が現地のベトナム料理屋へ大集合



商社マン、旅行代理店、自動車メーカー、etc 我らサムライビジネスマンたちがこの地にも根を張って、お仕事されています。

ただ、聞けばロシア在住の日本人はわずかに1000人程度。上海やバンコクのような、5万人都市と比べると寂しい限り。BRICsに名を連ねてはいるものの、日本人にとってはまだ未開拓ゾーンということが良く分かります。

でも、彼ら曰く、「ロシアはねぇ・・・・もうBRICsじゃなくて、BICsなんじゃない?」と、原油価格暴落やバブル崩壊以降元気のないロシアの状態を危惧してました。




ちょうど週末を控えていて、毎週土曜日の朝にやっている彼らの練習に強く誘われたんですが、あいにく僕はサンクトペテルブルグ行きが決まっていたので、泣く泣く残念。

その代わり、チームの写真を見せてもらうことに。

世界一蹴の旅-ドーム
冬はもちろん氷点下。-25度でも練習やってます。室内でも極寒だとか。



世界一蹴の旅-ユニフォーム前面
タマーシーのユニフォーム。ロシア語表記はやはりクールです。



世界一蹴の旅-ロシア語タケシ
本田ユニみたいに名前もロシア語。これは「タケシ」と書いています。




このFKタマーシー。先日、ロシアの外務省関係の国際親善マッチに日本代表として出場したそうです。

世界一蹴の旅-平和記念大会集合
夏になれば澄んだ青空の下でボールが蹴れます。



せっかく日本代表なのに、ジャパンブルーのユニフォームじゃないんですね、、、と思いきや、


ん? ちょっと待ってください。左胸にプリントされている見覚えのあるマークはなんでしょう??


世界一蹴の旅-菊の紋章アップ
拡大したものはこちら。


なんと菊の紋章!! 天皇家のマークではありませんか!(≧∇≦)

よく日本代表選手が「日の丸を背負ってプレーするのは緊張する」などと言いますが、天皇家の御紋を背負って国際試合を戦った彼らのプレッシャーは計り知れませんw

※あまりのプレッシャーか、この親善大会では惨敗したそうですw



そしてそして、このチームの発足には、かの宇都宮徹壱さんのロシア訪問が大きく影響していたそうです。

あのジーコが、CSKAモスクワの監督だった頃、ジーコに取材をするためにロシアを訪問した宇都宮さん。現地でこのタマーシーのメンバーと出会い、モスクワのサッカー好きメンバーを集めて飲み会が開かれた。そこで集まったメンバーが宇都宮さんに刺激され、モスクワでも日本人チームを立ち上げよう!ということになったそうです。

世界一蹴の旅-TETEさん写真
そのときの写真


こんなところで宇都宮さんの生写真が登場するとは思いませんでしたw


チームのGMを務めるタケシさん曰く、

「こんなにメンバーが集まってくれるとは思ってませんでしたよ。それにどうしても普段日本人と出会うと、仕事の関係もあって、なかなか仲良くなりにくいもんです。でもサッカーを通して出会ったメンバーとは、損得勘定なく、普通の友人として付き合えるので楽しいですね」

と語ってくれた。確かに、この手の話は、日本人がさほど多くない国の現地駐在員などでは良く聞く話だ。ここでもサッカーは人と人を繋ぐバツグンのコミュニケーションツールとして活躍していた。



また、タケシさんの奥さんのサトコ夫人。

「駐在員の妻にとって、週末の最高の楽しみはFKタマーシー。豪華なランチでも、世界最高峰のバレエ鑑賞でもなく、タマーシー。平日も馬車馬のように働いて疲れているはずの夫が、週末の早朝から少年のように嬉々としてサッカーをしているのを観るのが最高の幸せです。」

こんな何かドキュメンタリー番組のヤラセみたいなコメントを真面目に頂きました。

なぜか僕まで幸せになった瞬間です。



このFKタマーシー。この週末には合宿を張るそうです。

青いユニフォームに身を包んだ我らが日本代表がイングランド代表とのトレーニングマッチで戦ってる頃、菊の御紋ユニフォームをまとったロシアの日本代表「FKタマーシー」も次回の国際大会に向けて、レベルアップに勤しんでいるに違いない。

次回にモスクワを訪問する時は、僕もチームに混ぜてもらうことにしよう。









まもなく発売、書籍版『世界一蹴の旅』。ブログには無いオリジナルコンテンツも満載!先行予約が始まってます。在庫にも限りがあるので、お急ぎください!!

世界一蹴の旅-書籍


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『世界一蹴の旅 サッカーワールドカップ出場32カ国周遊記』
出版社:双葉社
価格:1600円+税
著者:村上 敦伺/四方 健太郎
ISBNコード:978-4-575-30226-4
アドレス:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4575302260/amzonassoc-22/
内容紹介:現地観戦やサッカー協会訪問、選手に突撃取材……南アW杯に出場する32カ国を1年かけて廻ったアシシとヨモケンから成るユニット・Libero。その活動を記した人気ブログ「世界一蹴の旅」が、大幅な加筆修正を経てW杯直前に書籍化!1年に渡る感動と笑撃のサッカーバカによるサッカー外交で、W杯を32倍楽しもう!
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