名曲聴き比べランキング第一弾キラキラ


この世で最も美しい旋律、ショパンの「別れの曲」

エチュード(練習曲)作品10-3


『別れの曲』というタイトルは後世の後付け。実は「練習曲」なんですね。逆に恐ろしさを感じますが、さて、この世で最も美しい旋律を、どのピアニストが最も美しく弾くのでしょうか?


 

 


初回なので、前置きと、聴き比べの方法を説明しますグー

 

「聴く耳を良くする」(=耳を鍛える)のに一番の方法は同じの曲をたくさんの演奏家で聴くこと。演奏家によっての演奏の違いを知ることが最も大事なことです。そしてこの「聴き比べ」こそ、クラシック音楽を楽しむ醍醐味でもあります。

 

昔は「聴き比べ」をするには何枚もレコードやCDを買わなければならなかったけど、今はサブスクの登場で(クラシックならナクソスミュージックライブラリーやApple music classical)この遊びが誰でも簡単にできるようになりました!!なんて素晴らしい時代なんだ爆笑

 

「聴き比べ」をする上で一つだけ絶対のルール。それはブラインド(誰が弾いているか分からない状態)で聴くことです。

 

これは先入観が入ってしまうのを防ぐためです。もちろん、ブラインドで聴いたとしても演奏家が誰なのか分かってしまうことはあると思いますが、そこはあまり気にせず。

 

あと、これはできればでいいのですが、家のステレオで聴く、スマホのイヤホンで聴く、など聴く環境によっても印象は全く変わるため、なるべく2つ以上の環境で聴くのをおすすめします。

 


それでは、今回は全部でのべ36人のピアニストを聴きます

 

視聴1回目の結果!!生ビール

 

まずは22人を選外としました。


 

××ニュウニュウ

××デュシャーブル

××横山幸雄

×伊藤恵

△ヴァーシャーリ

△キーシン

△C.カツァリス

△ルガンスキー

△ポリーニ

△仲道郁代

△パスカル・アムラン

△中村紘子

△シフラ

△ビレット

△ペルルミュテール

△ビレット

△クライバーン

△園田高弘

△辻井伸行

△大森智子

○フレデリック・チュウ

◯コルトー

※聴いた順



古い録音は「音は悪い」ですが「演奏自体」は素晴らしい演奏が多かった印象。全体的に日本人ピアニストが多かったこともありますが、14位までに日本人ピアニストが4人もランクインしています。ただ、年輩の日本人ピアニストは正直微妙なのが多かった。

 

 

では14位以内のランキング発表!!拍手

 

 

第14位 福間洸太朗

日本の人気ピアニストの一人。すっきりとしたキレイな演奏という印象。部分的にナルシスト感が出ているのは面白かった。中間部はやや微妙。

 

 

 

第13位 若林顕

日本人の大御所では唯一のランクイン。出だしからとても美しい。部分的にクセをあえて付けているのが気になるところではあるが、全体的に素晴らしい。

 

 

 

第12位 松本和将

日本の中堅世代以下(40才台以下)は不運なことに時代が良くなかった。能力的には上の世代よりも活躍できた(有名になれた)はずなのに。とはいえご本人はとてもお忙しいとは思いますが。クセがなく、スタンダードな演奏は素晴らしい。

 

 

 

第11位 バックハウス 

ドイツを代表する巨匠。あまり聴いたことなかったのですがショパンであってもさすが。録音は古いですが、演奏はあまりクセもなく聴きやすいです。

 

 

 

10位 ホロヴィッツ 

この曲はやはりスタンダードに弾いてくれないと良さが出ないので、さすがのホロヴィッツでも10位になってしまった。ショパンは曲にもよるけれど、個性が出過ぎると美しさが失われる傾向があります。ただ、部分的に泣ける場面があるのはさすが。

 

 

 

第9位 ランラン

現代のピアニストで中国出身。今回一番意外な結果だったのがランラン。思い入れがあるのか、ゆっくり、じっくり歌う、意外にもこういう演奏もするタイプだったんですね。

 

 

 

第8位 反田恭平

今や日本を代表するピアニスト。クセがなく、ほぼ完ぺきとも思える絶妙な上手さ、そしてキレイな演奏。基礎能力の高さが分かる。良くも悪くも若さがあるので、さてこれからどうなるのか。ブラインドで聴くと誰か全くわからなかったけど、あらためて上手いピアニストなんだなと。

 


 

 

第7位 シフラ

歴史上の大ピアニスト。いたってシンプルに弾いているのだが、深みを感じる演奏。シフラは選外となった別録音もあったものの、歌い方にクセがありランクインせず。怪物級の超絶技巧が代名詞ですが、こういう曲を弾いても格好が付くというのはさすが。

 

 

 

第6位 アシュケナージ

20世紀後半を代表するピアニスト。明るめな雰囲気で始まり、全体的に優しさを感じる演奏。技巧は申し分無いに決まっていますが、こういう曲を美しく弾けるのは本当に素晴らしいピアニストであることの証明。録音状態を考慮すると事実上のトップ2か3か。

 

 

 

第5位 アラウ

歴史に名を残す巨匠ピアニストで、アメリカのイメージがありますが、実はチリ出身の神童タイプ。歌い方はさすがの上手さ。初聴の評価は1番。ストーリー性が素晴らしい。

 

 

 

第4位 フランソワ

フランスを代表するピアニスト。1回目を聴いた時、速めの演奏で独特な感性がありつつも、キレイな演奏というイメージでしたが。2回目以降、あらためてじっくり聴くと一気に評価アップ。独特ではありますが、天才的な感性がピリピリしてます。

 

 

 

第3位 リヒテル

純粋で透明感のある美しい演奏。部分的にテンポの急激な変化のクセがあるのが気になるところで、これがなければ1位か2位だったかも。中間部はヤバいですが、これはご愛嬌で笑

 

 

 

第2位 ニキタ・マガロフ

旧ソ連出身。日本では何故かそこまで知名度は高くないですが、ショパンの全集を達成しているマガロフ。ショパンのスペシャリストだけあってさすがとしかいいようがありません。弾き方はスタンダードで、品がある美しさ。録音状態も良いので、事実上はこれが一番おすすめかもしれません。

 

 

 

第1位 チッコリーニ

イタリア生まれで主にフランスで活躍した巨匠ピアニスト。大昔から知っているような懐かしさ、優しさ、温かさが不思議な感覚。旋律の歌い方も絶妙に上手い。リヒテルと同じく純粋な美しさがある。

 

 

 

素晴らしい演奏はたくさんありましたが、私としてはもっとヤバい「別れの曲」があるかと思っていた、というのが正直なところ。ルービンシュタイン、ギレリスあたりがいたら、、、


それではまた第二弾でパー