初めてこの作品を読んだのはまだ10代の頃です
昔のこと故 話の筋はほとんど忘れていました
物語の入口の方でお君さんを紹介するような文章は 当時 多分私も同じ 年頃であったからか
文学に憧れたり 美術に憧れたり 自分の傍に 憧れているものに関わるようなものを置きたくなるのは まるで私自身の生活を覗かれているみたいに感じました
今 改めて作品に触れると 思春期の女性のロマンチックな感情はありつつも 気がつくと実生活の中の自分を忘れないのは やはり男性よりも 成熟が早いのかな と思いました
男は生まれてから成長するまでに男になるが 女は物心がついた瞬間から すでに 女だと言われますが 言い得て妙でこの短いお話の中でも真実に違いないと思わせられます
田中君は まだまだですね(笑)
思いがけず 懐かしい昔の自分に出会わせてくれて ありがとうございました