看護学校の寮は、上級生と同じ建物だったの。
ここには、男性は1人も居なくて、寮母さんも看護師の大先輩のおばあちゃん
一階は茶道習う和室や実習室や、他にも。
二階に皆で観るテレビやら談話室は全生徒が使うし時間区割りは無い。
だから、先輩の会話もネ、聞えちゃう。
女の子だから、皆、自分大好きの自慢話が多い。
色白く鼻がツンと上向いた、私が1番魅力的だと思う、今井さんだっけ?
'' 私は、胸はちょうど良い大きさだと 思うのよ。このヒップがね、もう少し有れば完璧なんだよね…''
もう1人、
この人は名前も覚えてない。
" 色んな人が «かわいい» と言ってくれるんだけど、私、嬉しくないんだよね''
誰かが「え、なんで?」
'' やっぱり、女性としては、美しい、綺麗、が最上級だと思うの。だから、
美人だね、とか、綺麗だね、って言われないと嬉しくないの''
ふう〜ん、
隣に座ってた同級生の顔みたら、
瞬間、小声で「ほざけ」って。
私は、緊張の糸が切れて笑いのツボにハマり、オナカ痛くなる程わらった。
周りの人は、私が何故わらってるかは
同級生以外知らないよね。