懐かしい。
世界一の朝食を始めた頃に行った。
朝食付きで泊まったけど、金額程ではなかった。
今までの朝食で素晴らしかったのは、箱根の「オーベルジュ・オー・ミラドー」が1番だった。
銀の大きな、装飾の美しい盆に真っ白なクロスが敷かれ…、たっぷりの野菜や濃厚な野菜のポタージュは最高で、あり得ない程の朝食は、部屋に、窓際に、セットされ至福の朝に思えた。
は、ともかく、
北野ホテルのオーナーは料理長でもあるのだけど、
1992年に、師匠とも言われるフレンチのシェフのベルナール・ロワゾーは請われて神戸ベイシェラトンホテル内に店をオープンし、彼は配下で仕事をした。
けれど、1995年に阪神・淡路大震災!
店は大きな打撃を受け、業績不振で、閉店した。同じ時に働いていたフロアマンは少し後に、大阪のリッツカールトンホテルの、メインダイニングのフロアキャプテンとなり、食事に行って暫く交流も有ったので、如何にたいへんだったかは色々と聞いていて、彼自身も腰を傷めて就職先で長く続かず、今は消息も判らない。
ベルナール・ロワゾーはそんな不幸な目に合った上に、フランスの本店の評価が下ったと思い込み2003年2月に自宅で猟銃で、命を絶った。
けれど全くの誤解と、後に判明し、翌月に発表されたミシュランでは三ツ星を維持していた。
阪神・淡路大震災では、多くの方が人生を狂わされている。
ロワゾー氏も、日本撤退のちに、精神的に苦しかった様子で、
鬱に近い状態だったと思われる。
過度な贅沢はすべきではないと、反省も多いけれど、この方の様に、全神経をかたむけて自らの料理を生み出すシェフはいるのだと、覚えていてあげたい
