日本のホテルの思いやりある、もてなしは、昔から外国の方には思いがけない程の感動を与える時がありますね。
以前に第二次世界大戦後に軍に関わる仕事で来日した方のお話。
チェックインの時に、今で言うベルガールの仕事の女性が荷物を受け取ろうとした。
日本人を快く思わないアメリカ人男性は振り払い、私の物に触るなと激怒し、
女性は丁寧に謝り部屋に案内した。
数ヶ月程の長期の宿泊で、チエックアウト少し前に、一輪挿しの花が毎日交換されて飾られていた事に気付き、チェックイン・カウンターを通りすがりに寄り、柄にもなく礼を言うと、ホテルでは、そのサービスをしていないと答えられた。
客室担当者に問うと、部屋に案内した女性が毎日、部屋を整える時間を利用して目立たない所に花を飾っていたと。
それを知ったアメリカ人男性は、彼女を呼んでもらい、私は最初に貴女を叱ったのになぜ?と、問うと、貴方様は敵国であった私たちの国を暮らしやすくする為の仕事に追われて毎日、遅くまで仕事をしておられ、疲れてホテルに戻られる為、せめて、少しでも安らぐ何かを、と考えましたが、他に思い浮かばす申し訳ありません、と深々おじぎをしたそうです。
かのアメリカ人男性は、自分が信頼せずに、彼女に失礼であったと、深く詫びたそうです。
心優しい彼女がさり気なく、気づかないかも知れない場所に花を飾ったところが私は感動しました。
かなり昔に読んだ話です。