沢田研二が主演した最新の映画「土を喰らう」の原作者、水上勉さんの新潮文庫には、象徴的に登場する料理の一つですよ。
水上氏は僧侶修行の為ではなく極貧の為に、口減らしの為に、寺の雑用の為の小僧にされました。
脱走するまで数年間、料理を厳しく教えられました。
寺の食事はご存知の様に、今ではエコロジーとも言える内容が、多く含まれ、米の研ぎ汁までも無駄にせずに木々の根本に掛けたり、菜園の野菜の根本にかけたり・・そうしないと叱責を受けました。
厭で逃げ出しても体に料理の技術の他に精神までもが刷り込まれていたのですね。
新潮文庫の「土を喰らう」は増刷を繰り返され、私は映画を観た方が、それ等をも、しっかり記憶に留めて欲しくおもいますが、作品の中に登場する編集者の女性は本の中で読んだ記憶はありません
し料理内容も、本の内容に沿った物を期待はしますが!?
成功されてからは京都も愛されたようで、葛切りで高名な鍵善良房は彼から書も賜った様で、鍵善のテーブルにもコピーがあしらわれていますよ。
水上勉作品は暗い為、特にすきでもありませんが「土を喰らう」は繰り返し読み、大切な愛読書です。
読まれたら学びは有ると信じます。