庭のカイヅカイブキの中は木が古くなったせいか、殆ど葉が茂らずに空間の中に葉の無い枝だけが畝っている。
普段からチュンチュンの遊び場になっていて、出たり入ったり、家の中から見るのは人に自慢したい程に楽しい風景だ。
時に、親と変わらない大きさの子雀が親に食べさせてもらう様子、初めて見たよ。雨や雪も少しは凌げるらしい。
今日、知った。
私は一度も見た事がないけど、一人ポッポちゃんが、何と、チュンチュンと同じカイヅカイブキの中に時折はいっていると家人が言った。
チュンが一斉に飛び立つと、ポッポちゃんも出ちゃうなぁ…とターチャちゃまに話してる。
えっ、出るってどこから?
そりゃ、雀と一緒にカイヅカイブキからだよな、たーちゃ。
ウッソー、と言ったら、アンタ観察しとらんやろ? だって。
一人ポッポちゃん、やっぱり淋しかったんだね。
チュンチュンも嫌がってないって。
嬉しくて、嬉しくて堪らない。
寒くなっても、此処にとどまる理由があるんだと思っている。
でも。いつも一人ぽっちで電線にとまっているのを見ると、不憫だった。
淋しさに耐えられず、中にもぐった勇気、えらかったね。